に投稿 2件のコメント

奥羽の秋を満喫(熊バトルも)

三ツ石山頂遠望

稲の脱穀が終わり、稲作の外作業が完了しホッとしています。10月は大変雨が多く、最終の亀の尾の脱穀は先週の本当に数少ない貴重な晴天を狙っての実行になりました。冬晴れするような地方でしたらいつまでも干して乾燥を続けることができるんですが、ここは日本海側気候の多雪地帯でそうはいきません。実際その日以降に冬型の気圧配置が続き連日の雨模様になっていて、現在までハセに残せば余計に厳しい状況になったと思います。多少水分が高めでしたので、送風機を使って補助的に水分を下げています。これは大事な工程で、来年の秋まで品質を保つために重要です。その後、色彩選別をお願いしていて、その農家の作業が終わる11月上旬に作業が行える予定です。現在も玄米白米共に出荷はできるまでになっていますが、できれば色選にかけたお米の出荷がお勧めになります。

カメムシは近年増加傾向で、殺虫剤を使用しない農家には悩ましい現実です。解決するには色選を導入するしかありません。農協等の大型施設で少量多品種の色選受け入れは断られることがほとんどで、有機農家でも高額な設備ですが小型の色選機の導入が増えています。

さて9月・10月は大変な繁忙期で作業は隙間がなくみっちり続くのですが、どうしても紅葉登山がやりたくて、まだ稲刈りも始まったばかりの時期でしたが、9月30日に三ツ石山に登って来ました。あまりにも紅葉で有名な山ですが、時期が早いんですよね。もう2週間でも遅れてくれればもう少し楽なんですが、午前中で下山できるという行程ですので、行って来ました。多くの客で駐車場が満杯になるため、平日に限られます。雫石観光協会の情報とかを参考にし、天気との兼ね合いで、多分ベストの日に行けたのではないかと思います。写真は山頂手前の岩の小山から山頂を撮りました。楽園ですね。。素晴らしかったです。

 

三ツ石から岩手山

そして山頂から真東に位置する岩手山です。いま現在は岩手山も中腹付近まで雪化粧をしています。

 

三ツ石山頂

これが山頂の標識になりますかね。平日ですが、さすがの名勝地、人は多かったです。

 

三ツ石のりんどう

りんどうが咲いています。エゾ系ですね。山にりんどうはよく咲いていますが、どれも背が低く、1段とか1.5段の花ですね。いまわれわれが栽培している花が5段以上になるようなりんどうは野生では存在しないということですね。

 

三ツ石登山ゲート

三ツ石山登山口のゲートです。この手前に駐車場がありますが、私が到着した午前6時台の時間帯では既にゲートに一番近いスペースは満車で、3分くらい歩いた次の駐車場に停めました。このゲートからはしばらくは舗装路を歩き、そこから山道になり、全体で登り2時間、下り1時間半という感じでしょうか。初心者でも楽勝コースですので、人気もあります。確かに山頂の眺めは素晴らしいの一言でした。

 

栗駒山遠望

一度山に行くと、すぐにもう一度次の山に行きたくなります。三ツ石と並んで岩手で紅葉の山といえば栗駒です。ここも午前中で完了できる行程の山なので、せっかく岩手にいますし、登って来ました。10月10日でした。去年は割と近くの焼石岳に登りましたが、ここは一応日帰りコースで、昼食持参(といってもコンビニしか開いていないですが)での山行になります。途中から見上げた栗駒山です。三ツ石以上に混んでいました。

 

栗駒山頂より

頂上からの南斜面の眺め。きれいではありますが、2日遅かったかな。

 

栗駒山中腹

山腹の辺りはベストの見頃で、本当にこうした景色を見ながらの歩きは楽しいです。

 

真昼岳奥羽の山並み

さて、一方、こちらは地元沢内の真昼岳登山の様子です。これは9月1日に行きました。こういう地元の山は登山客もいないし、熊とか何かあった時のことを考えると、特に初めての山は一人で行くのは勇気が入ります。私はまだ未経験でしたが、秋田の知人が、「自分の先祖は岩手奥州の地からこの辺りを辿って秋田に移動し角館に行き着いて定住したらしく、その行程の景観を山から遠望してみたい」という気持ちを持っていて、じゃ行こうということになって、この機会に4人で登って来ました。半日ではちょっと無理で弁当持参しての山行です。山頂から見た奥羽のど真ん中の山々。。これに何か神々しい故郷感のような憧れの感覚を持って、30年近く前になりますが、沢内へ移住して来ました。

家からの真昼岳この前の冬の出張帰りにドライブした紀伊半島の山々、南方熊楠が闊歩した南紀の山々も同じようなイメージがありましたね。

山に住むわけでなく、山里に暮らすのですが、このような山々を有した山麓で暮らすことに喜びを何となくですが感じております。家からも真昼だけのてっぺんが見えます。300m下ると、もう見えません。

 

真昼岳山頂

真昼岳の山頂です。

 

真昼岳山頂神社

山頂には小屋があって、神社になっていました。ここでお昼を食べました。いろいろ現地に来て考えてみると、どうもここは秋田の人の地元の山だったのでは、と畑と思いました。この神社も秋田の方の地元町で建てたようです(大仙市でしたか。花火大会で有名な大曲がりの辺りです)。岩手の沢内には真昼温泉という温泉もあるし、家からもてっぺんだけが見えますが、ただ、どちらかといえば秋田側に開けた地形のようだし、秋田側からの方が楽に登れるようでした。ここに秋田の人に大回りして来てもらったのは、考えてみれば申し訳なかった気もします。

 

飛竜の滝

登り始めてすぐの飛竜の滝です。筋が綺麗でした。誰一人出会うことのないひっそりした山旅。。三ツ石や、特に栗駒は大渋滞でした。登りと下りの客のすれ違いが大変です。まあ超有名な紅葉の山に、一度来てみて良かったとは思います。ここ地元の真昼岳付近も紅葉は綺麗でしょう。静かな紅葉狩りが楽しめることは予想できますが、紅葉の時期は実りの時期で、熊たちの活動も、この9月1日の時よりも激しく活発になっていることでしょう。いまはもう紅葉もこちら里の方に降りて来ていますので真昼岳ももう冬景色になりかけているでしょう。山は一人でと決めており、こうして4人で話をしながら歩くなんてもうないかもしれません。貴重な山行でした。

一人で山に行くのがなぜ良いかは簡単な理由でです。紅葉など見頃がタイトな時期で、しかも天気との兼ね合いがあり、さらには混雑する駐車場を回避する意味で、農家である自分は平日にさっと行けることが最大にメリットですから。

 

兎平2012年10月15日

2012年10月15日に同じ出発点から、真昼岳まで行かず途中の兎平まで、家族で登りました。小学校が土日何かの行事で、翌月曜日が代休になり、平日の登山でした。もちろん人がいるわけもないし、兎平の山頂でラーメンを食べようとカセットガスコンロで湯を沸かしていた時に、バッタリ熊が現れて驚きました。秋田側からやって来ましたね。すぐに体を反転し逃げ去りましたが5〜6m先という感じだったでしょうかね。いまは秋田や岩手では死亡事故も起きています。この2012年の頃は熊もまだそれほど多くもなくて凶暴化した個体もいなかったのでしょう。ザックに3歳の子を入れて歩きました。背景の紅葉が綺麗です。奥に見えるのは真昼岳?でしょうか。

 

西和賀自然素材製品1

前にも紹介したことがある町内の茅葺き屋根の古民家「ツキザワの家」で西和賀の自然素材を使った雑貨の展示会があって、見に行ってきました。もともとあけび蔓の篭などを地元のお婆さんたちが作っていて(沢内の若畑地区)、そのあけびやくるみ皮、山ぶどう蔓を使った製品は当園のHPでも紹介し、受注もしていました。しかしその後、冬場にストーブで暖を取りながらの編み作業は農閑期でもあり続けられたものの、夏場に山に入り素材を収集する作業をする人がなかなか不足していまして、結局素材が足りないということで、やめてしまったわけではないけれど、HPとかで販売することは終了していました。

ところが、最近、写真家でさまざまな自然や文化に根ざした活動を行っている瀬川強さんが、沢内の貝沢地区に植物素材の豊富な区域の管理を取得されて、この場所を中心にいろんな加工品に活かせる植物資源を収集しようという活動を立ち上げました(西和賀自然素材研究会:NSK)。こうして雑貨に似合った素材を集めながら、以前からの篭はもちろんですが、いろんな製品を作る人も集まって、こうして展示会が行われたというものです。

 

西和賀自然素材製品2

木の皮を使ってコースターなどの手作り品ですね。

 

西和賀自然素材製品3

いろんな種類の雑貨が展示されていました。すべてを逐一撮影したわけではありませんが、その創作活動は刺激的で、いつか自分にも、とも思いますが、こういうセンスはなかなかなくて、婦人グループ活動が主体になると思います。私は農産物という素材の提供者という立場でしょうね。。

 

稲被害概要

さて、このほど稲扱きも終わって稲作も一段落ですが、ハセに掛けた稲をめぐっての熊ファミリーとの戦いは本当に激しかったです。毎日、20束落とされているという感じで、束の籾はすっからかんになっているわけではないので、元に戻します。稲を上手に口で扱いて籾をきれいに食べるということはできないんでしょう。もちろんあちこちにちに見られる糞には籾が大半を占めていて、食べてはいるんですが、籾はかなり残っていて、とはいえ、束でなくバラされた穂を1つ1つ集めて脱穀するということまでは手間上できませんで、減収にはなりました。途中ひとめぼれやササシグレなどは先に脱穀しましたので、その後は残った亀の尾がターゲットになるのは当然ですが、全部の稲がハセに掛かっていた時も、なぜか亀の尾が集中的に狙われた気がします。掛けていた位置がちょうど気に入った食事場所だったのかもしれませんが、いずれ亀の尾が好きだったようです。

 

稲被害詳細

栗駒へ登った日、日中当園の園地内の農道を親子3頭が歩いていたそうで、ちょっと驚きました。いままで昼間に農道や圃場内で見かけたことはなく、必ず私が寝静まるのを待って深夜に活動していると思っていましたし、それは間違いありません。ちょうど私がいない日に昼間に現れたということは? 「お母さん、今日は軽トラがないね。山にでも行ったんじゃないの。大丈夫だよ、庭の栗の実を食べに行こうよ」という話になったのかもしれません。実際死亡事故も起きていて笑い話やほのぼのした物語ではありえませんが、毎日稲は食べられていて、それもあって、先日の亀の尾までの脱穀の決行としました。稲扱きが遅くなればなるほど稲は減っていくし、逆に、経験上、遅くまで掛けたから15%まで下がりましたというものでもないのです。ハーベスタの脱穀作業も糞を踏み踏みの作業です。。

稲や栗はある程度仕方ないですが、こうして熊一家を多少は養っているんですからね。人身危害だけは遠慮して欲しいです。そうしてしまったら稲も来年はないし、人間側から報復がありますから。

 

親子の糞の違い

糞だらけの農道を歩いています。食べ物が少なくて空腹でもちゃんと出るんですね。左は子熊、右は母熊の糞です(10月21日)。子熊のは籾殻でできていますが、母熊の方は緑が混じっています。脱穀したわらを回収に来てくれた酪農家の人が、熊は食べるものがなくて牧草を食べている、と言っていました。そうか、それで緑色なんですね。子どもには稲をお食べ、と言い自分は多少食べもするが足りなくて草も食べているんでしょう。昼間は園地に出て来ないので別の場所で草を。熊が増えすぎたこともあるのでしょうが、かわいそうな話です。もっとも籾には脂肪がなく、どんぐりなどの木の実に脂肪は多いので、いくら米を食べても当面の空腹をしのぐだけなんですが。。

 

にんじんも被害に

にんじんも掘って食べていますが、あまり好きじゃなかったでしょうか。悪さしただけでした。サツマイモがまだ未収穫ですが、土の中なので気づかないですね。とにかく冬眠前のいまの熊には必死です。が、里にはもう稲もなく、食べるものもなくなって雪の時期を迎えます。

こうしてブログを書いている今日は10月29日ですが、熊に関して悲しい出来事がありました。アスファルトの車が行き交う道路の端に、子熊の手(足?)が切断されて落ちていたのです。手のひらを見れば小さくて明らかに子熊です。こちらに撮影した写真も掲載いたしますので関心ある方はご覧ください。雪国文化研究所の職員さんが見に来てくれて、いろいろ見聞した結果、オスの熊による共食いだろうということに落ち着きました。車で轢かれたという感じでもありません。残りの体もありません。親子3匹で歩いたうちの子熊の1匹なのかと思うと、ちょっとかわいそうでなりません。初夏の繁殖期にオスが子熊を殺すという話は聞いたことがありますが、いまの時期、これは明らかに冬眠前に空腹が限界になっての行為と思います。オスで体も大きく、メスよりも摂取量も多いのでしょう。もちろん母熊がこんなことをすることはありえません。他の動物で子熊を食べ切るなどもありえないです。タラノキ園のすぐ側の公道での昨日から今朝にかけての出来事でした。ネコ科のライオンなどは獲物をまず仕留めて、絶命させてから食べるそうですが、熊はそういうことができず、生きたまま食べ始めるらしいので、その苦痛は計り知れません。先日の北上市管内での2名の犠牲者は明らかに食用として人を狙ったみたいで、お悔やみを申し上げます。オス熊の登場でこうした事態になってくると一段階危険度が進みます。気をつけて作業もしたいし、飼い犬のセブも暗くなるまでに早めに家に入れてやるべきと思いました。

追記: 翌日10月30日に、ちょっとした地区の集まりがあり、犠牲になった子熊の話をしましたが、そこで、ある人が「子熊に手をかけたのは母熊かもしれない」と言い、意表をつかれました。子熊は2頭いましたが、限界の食糧不足で、季節も進みさらに食べれる物もなくなった。このままでは3頭とも冬を越せない。そこで2頭の子熊のうち弱っている方を犠牲にして食べることで、もう1頭の子熊と自分の2頭が生きながらえるべきではないか。母熊がそのような究極の決断をしたのではないか、という考えでした。折しも、最後の稲の脱穀をした直後でもあります。いよいよ食べ物がなくなった絶望感がそうさせたのかと思うと、もう少し稲を掛けていた方が良かったかなとも悔やまれもします。こんな事態は想像すらできませんでした。そして、その翌日から、強い霜も降りて氷点下の朝となり、昨日今日は熊の気配はなくなりました。よくテレビで見ます岩手大学の熊の先生も、都市部でなく確か山村部の場合でしょうか、食料がない時は逆に早く冬眠してしまえということも起きうる、と言っていました。10月29日の未明でしょうか。お腹に肉を入れて、里から去り、2頭で冬籠りに入ったかもしれません。

とはいえ、これも人間の想像です。手をかけたのがオスなのか、メスなのかはわかりませんが、飢饉の時のこういうバランスの取り方を野生は行って来続けたのでしょうね。

子熊の手は保管されています。よく熊の手は飾り物で見ますが、子熊の小さい手を見ることはあまりないと思うので、貴重な教育資料になるかもと思います。

に投稿 コメントを残す

稲刈り開始、熊バトルも開始です

ササシグレ稲刈り

夏の天気が良かったことで、若干早めに稲刈りが進んでいます。ひとめぼれを刈り、次いでササシグレを刈り終えました。写真はササシグレです。今年は6月頃に寒い日があったためでしょうか、分げつが少ない(茎数が少ない)感じで、また茎が細いかなという感じもします。全国的に猛暑だったわけですが、こちらはちょうど良かったかと思います。当園は土地としてはやや不適の晩生品種を作付けしていますので、昨年や今年のような気温の高い傾向が今後も続いてくれたらありがたく思う次第です。南の方々には申し訳ありませんが。。

 

熊被害

そして、早速もう熊の被害が発生しています。山に面している田は毎年必ずやられるのですが、上の写真は山側の畦畔に立って撮影しています。山の方から踏み倒して侵入し、5〜6mくらいの場所に座って食べるようです。このように倒された稲もバインダーで起こしながら刈れるので刈れはしますが、実が付いていないわけです。。

 

ハセと熊撃退機

一昨年の2023年は初めての経験でしたが、田の中だけでなくハセに掛けた稲までもが被害に遭いました。今年も昨今の報道からその危険があり、微力ですが、役場から借りた撃退機を設置し、山に向けて音と光を放つ装置を作動しました。バッテリー節約のため夜間だけオンにします。すぐに慣れてしまうとは思いますがね。

なお、新米はいつからになるかのお問合せもいただいておりまして、当園では稲刈り自体が遅れる晩生種が多く、しかもその後にハセ掛け乾燥がありますから、いつも10月末からの出荷になります。今年は数日は早まりますが。。

そのため、去年はしなかったですが、一部早期脱穀米の出荷を予定しています。品種は既に刈り終わったササシグレで、水分が17%に下がった時点で一部脱穀し籾摺りして出荷をします(こちらのお米は年内を目処にお召し上がりください)。10月10日に玄米にできるよう計画していますが、天気次第ではあります。ササシグレのショッピングカートをそれまでに準備しますので、そちらからでも、あるいは直接メールやメールフォームからでも承りたく、よろしければどうぞお願いいたします。

なお、今年のお米ですが、昨今の米事情を考慮して、100円/kgほど改定させていただいて、800円/kgにさせていただきたく、どうか宜しくお願いいたします。一般の流通米の農家の仮渡し金が500円/kgと言われており、報道のように店頭価格800円/kgは避けられないと思うので、それに合わさせていただきます。とはいえ、諸資材や燃料費の高騰がありますので、便乗というわけではありません。どうかご理解をお願いいたします。それでも慣行栽培と同じ価格なのでいびつな状態ではありますが、昨年産の販売価格よりあまりにも高騰した設定にもできませんので、上記の額+送料という形で2025年産米はお願いしたく思います。

なお、カメムシ斑点米の被害が年々大きくなっていまして、これは農業新聞などでも盛んに伝えられている全国的な現象です。われわれは殺虫剤を使わないために、一般の農薬栽培米よりも被害は大きくなります。このため、現在、色彩選別機を導入する手配を進めています。残念ながらこの秋には手に入りそうもないですが、オークション等で使い古された機械(それでも70万くらいはします)を自前で運搬し設置するというのは将来的に見てもかなり危険な行為ですので、農機店に依頼をしている段階になります。今年の新米については、当面出荷時に手で除去する作業は行いますが、それは限界がありますため、この斑点米があることについては、どうかご了承をお願い申し上げます(斑点米がどうしても気になられる方は、どうか他の選別機を使われた農家さんのお米をお求めになってください)。なお、量の比較的まとまった亀の尾については当面今年は農協の色選委託をしたいと思いますが、農協出荷者が優先されるため遅れますし、断られるかも知れず、微妙なところです。このような事情があることから、有機栽培農家の間でも高額な色彩選別機を導入する人が増えています。最も小型のタイプで良いので、そういう機種をしっかりメーカーでも供給し、値段を下げて欲しいものです。

また、昨年から、年間を通してのお米の予約確保のご希望が多くなっておりまして、この秋から承らせていただきたく思います。これまではそのような希望がなかったし、通販の定期購入的な押し付けになっても良くないと思い、在庫がなくなったら、お客様の区別なく完売にしておりました。ただ、ご要望が多くなっておりますし、新規の未知の人よりもこれまで食べていただいた方を優先にすることは当然でもあります。もし年間のご希望がありましたら、メールでご連絡いただけたら、その量を確保し、次の出来秋まで途切れないようにお客様自身のペースに応じて出荷をしますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

天日乾燥の自然栽培米ですので、値段を見ての新規の方からの大量の注文や、また転売などが起きないようにとの意味も含めた予約のお願いになります。作付け規模も小さく何百キロの確保はできませんが、ご利用をいただけたら幸いです。既にそのご希望をいただいている方や、前から食べてただいている方にはもう少し収穫量の目処が付いた時点で改めて個別のメールでもご案内をさせていただきます。今年の新米も宜しくお願いいたします。

 

2023年のハセ稲被害

ちなみに2023年のハセ掛け乾燥中の記録です。朝起きてみるとハサ場が左のようになっていて、そばには中央のような籾だけしか入っていない糞(これには哀れさを感じます)、そしてハセと山の間にある既に収穫が終わって立ち入らなくなったりんどうの通路に束を持ち込んで、りんどうの影に隠れて食べていた現場です。夜中の犯行なのでこういう陰になるところに隠れなくても良いと思いますが、習性なんですね。

熊被害は深刻ですが、年間通してみると、カラスの方が害を及ぼしています。作業場は昼間シャッターを開けて田畑へ出ているのですが、ゴミ箱を荒らしたり、ビニールの包みを破ったり、石鹸を持ち去ったり、置いてあった黒にんにくを食べたり、もうやりたい放題で、できればカラスの方の駆除をお願いしたいところです。

 

緑肥にんにくソルゴー

秋はにんにくと小麦の作付けもあり、9月は猛烈に忙しい月になります。にんにくの予定地にはイネ科のソルガム(ソルゴー)を収穫直後に播種し覆土して栽培し、そして約1.2mまで生育した8月末にトラクターですき込んで、そして畝立てをし、マルチを張ってにんにくの植え付けをします。だいたい9月半ばから下旬が植え付け適期とされていますが、当園では切り花りんどうの秋彼岸用出荷とかち合うため、9月上旬までに植え付けするスケジュールになっています。そうすると、8月末までに写真のようにすき込みをする必要があり、冷涼積雪地でにんにくあるいは小麦の収穫時期が遅れる当地では、7月上旬に緑肥の種を播種しないと秋のにんにく植え付けに生育が間に合わず、綱渡りのようなスケジュールで緑肥栽培を行っています。今年はわりあい暑い夏だったので、何とか1.2mの生育が確保できました。

 

緑肥小麦クロタラリア

こちらは小麦予定地の緑肥栽培とすき込みの様子です。にんにくと異なり種子で播種する小麦ですので、緑肥(小麦の場合はマメ科のクロタラリアです)が1.2mまで十分に伸びたにすき込んだ後に2週間以上腐熟の期間をおいて、それから最終耕耘をして小麦の播種になります。小麦の播種は稲刈りと重なります。が、稲刈りは降雨により多少の水たまりが見られてもバインダーで強行刈り取りをすることができますので、晴れが続いた時は小麦の播種を優先し、まずはトラクターで耕耘して土がこなれたところで間髪を入れずに播種をします。

 

緑肥タラノキクロタラリア

こちらは緑肥栽培の少し珍しい例です。来春にタラノキを植える予定地ですが、土作りやチッソ補給と雑草繁茂の抑制を目指してクロタラリアを播種し、小麦圃場とかですき込み耕耘した時も、そのままに放置し、その後小麦畑の耕耘でトラクターを出した時に「倒す」作業をしました。時期が遅れたので2mくらいにまで伸びていて、花も咲いています。むりくりすき込んでも良かったのですが、まだ雑草は生えてきますので、かえってすき込まず、倒すだけにしてみました。ロータリーを地面まで下げて、回転をさせずただ踏み歩くだけです。トラクターのタイヤでも圧がかかります。これによりクロタラリアは倒れて、枯れてくれた状態で、全面を覆い尽くして雑草の余地を塞いでくれています。このまますき込まずに腐熟してもらい、来年タラノキを植えるときにすき込んで畝を作ってみたいと思います。緑肥をすき込まないでそのまま敷き草にする手法を、記事にも書きましたが来年のにんにく管理で行いたく、まずはこのタラノキ圃場の緑肥マルチングが雪解け後にどのように腐熟しているかを見てみたいですね。

 

小麦播種(アリーナ)

小麦畑では緑肥をすき込んだ後、耕耘後播種をしました。彼岸りんどうの出荷作業で追われて、それが一段落ついて間髪を入れずの作業です。稲刈りより前の作業です。

 

小麦発芽初日

小麦は9月24日に播種しましたが、9月29日に出芽を認めました。上の写真は発芽の当日の様子です。今年の秋は小麦の作付け面積を少し減らしました。そうそう大量に注文が来る品目ではなく、昨今はむしろ米への需要が高まっています。だからと言って小麦畑を田んぼにしようなどと安易に考えたところで、今度は稲の作業が手が回らなくなり、稲を掛けるハサ場も足りません。小麦もこの夏の収穫時では屋根のかかった乾燥場所が足りずに、いろいろ苦労しました。軽トラをしまったりりんどうの集荷トラックが集めに来る場所になっている小さな車庫まで小麦が占領したりしました。

小規模の天日干し小麦栽培というのはいろんな困難があります。乾燥がうまくいかないケース、自家貯蔵で出荷に対応するための貯蔵の湿度等の問題、赤カビ病の対策としての見回りや穂の抜き取り、等々さまざまです。製粉の需要に応えるための製粉所への委託と持ち帰りも時間がかかりますし、総じて米の方が楽ではあります。とはいえ、いろんな作目の振り分けでスケジュールをこなしていくのが農業の自然な姿で、常に仕事がなくなることがない効率性でもありますね。

 

小麦粉900g

その小麦ですが、収穫後に秋の製粉委託をしまして、現在在庫がございます。上のパッケージは安価なクリックポスト利用で総重量1kgまでの規制から、900gをジップロックに入れてちょうど1kgの状態で発送します。南部小麦、アリーナともにまだありますので、よろしければご利用ください。送料込みで1,000円で出荷しております。この場合はフスマを入れる余地がありませんが、全粒粉でご利用の場合はフスマを同梱する規格でのご注文をお願いいたします。何キロでも自由に対応できます。カートの規格にない時はメールでお知らせください。

 

オールナイトニッポン

最後に余談ですが、久保史緒里の「オールナイトニッポン」を聴いています。特に乃木坂のファンとかいうわけでなく、ただ、ふだん仕事中に聴いているIBCラジオの番宣の中で、自分は「イーグルスのファンで」というセリフがあって、え、若いのにイーグルス知ってんだと思って何となくラジコの聞き逃しで聴いたのが始まりでした。まもなく、「イーグルス」は球団の楽天のことでわれわれ世代がよく知るミュージシャンのイーグルスではありませんでしたが、何だか肌に合った感じで楽しく聞けた番組でしたので、去年のいま頃からでしたが、ずっと聴き続けています(冬の寒天出張の時は聴けません。。)。私も、広島カープのことはただ「カープ」と言うし「広島」などとは絶対呼びません。なので、ファンは「楽天」とも「楽天イーグルス」とも呼ばず「イーグルス」で正解なのだと思います。

その初めて聴いた回の時がたまたま仙台の放送局からの放送で、地元の宮城愛に溢れた特別感がとても良くて、仙台からの放送はテンションも高かったです。その時の好印象を引きずって聴き続けている気もします。そうしたご本人への親近感もありますが、特に周りのスタッフ(よく出てくる大塚さんとか)の力を結集した番組作りが素晴らしい仕事をしていると思えて、さすがプロたちの作る伝統の第一級の番組だと感じて聴いています。

その久保さんが乃木坂を卒業するという放送が9月17日の放送で告げられていました。2年前の夏のツアーが終わった時に引退を決意していたそうですが、それがすぐになされるのでなくて2年間続けてきた理由は、オールナイトニッポンの番組に対する愛着があったからだということでした。それの告白の場面では、泣きそうだよ、とも。。湿っぽくないトークを通したかったんでしょう。ガラスの向こうの女性スタッフたちも泣いていたようで、スタジオからの臨場感が伝わって、その時はりんどう収穫作業中でしたが何だか胸が熱くなりました。突然の報告でしたしね。

この番組では久保さんが自身の胸の内や性格の傾向を細かく語る場面が多く、いろいろ周りに気を遣い、くよくよしたり、思ったように話を伝えられない心のありようをいつも伝えてくれていたし、自分は打たれ弱い、との発言もありました。こうした内面の吐露と言いますか、そうした発言もラジオの魅力かもですね。テレビ番組はそういうプロセスじゃなくて出来上がった結果という感じでしょうか。。これから独り立ちですね。ついつい自分に置き換えてしまいますが、いわゆる脱サラをして会社組織から独立し、農家という1事業者として生きていくということに通じる決意表明でありますから、卒業後の頑張りに力強く応援したく思った次第です。東北仲間ですし、仙台はいま子どもたちの関係でずいぶん身近にもなっていますしね。この夏に10時間の単独の登山をしながら、その独立の決意を確かめたそうです。ちなみに、この夏秋に行った登山について、また稿を改めて記載したいと思います。

水曜日深夜の放送を翌日か翌々日の日中ですが、ラジコで楽しみに聴いていました。乃木坂のグループ卒業と同時に11月の最終週がラジオでもラストになるようで、ちょうど長野に行っている時期ですが、まだテングサの煮込みの深夜作業は始まっていないので、聞き逃しででも聴きたいと思います。

農作業はラジオを聴きながらやっています(機械作業以外の時です)。以前、NHKで平日午前のワイド番組で「すっぴん」というとても企画力の濃いすぐれた放送をやっていた時はそちらを聴いていましたが、残念ながらそれが終了した後は地元民放局のIBCラジオで午前と午後のワイド生番組を聞いています。いまのNHKラジオでは残念ですが「すっぴん」より魅力がありませんので。。。そしてワイド番組後の中央の局からの提供番組の時間帯に、水曜日の乃木坂オールナイトニッポンや、土曜日朝のNHK「山カフェ」や金曜夜の「飛ぶ教室」、日曜日FM「かけるクラシック」といった番組を聞き逃しで聴いております。夜に暗くなって作業場に戻ってからは「Nらじ」や「ベストオブクラシック」で楽しんだり、夜9時からはテレビの配信でiPadでニュースを見ながら聞きながら選別作業をしております。

最後の品種、亀の尾の稲刈りが始まっています。天気を見ながらあと5日で終えたいと思います。そうしたらすぐにササシグレの早期脱穀になります。どうぞ新米も宜しくお願いします。