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年末年始の長野から

年末年始はテングサの煮込みが3日休止となり、31、1日と出かけて来ました。1月1日の富士山は清里の辺りになりますが、八ヶ岳中腹にある美し森展望台という場所にて撮影しました(展望台へは駐車場から徒歩10分くらい)。

 

振り返ってその展望台から八ヶ岳を見るとこのような感じです。小海線沿いの南側から見た方が荒々しい姿は見られるので期待したのですが、真ん中の低い山がちょっと邪魔してますね。

年末の大晦日に赤岳登山をしましたが、30年も前ですが、小屋に荷物を下ろして山頂へ出かけた際にホワイトアウトで道に迷い、結構道も逸れたようで、ああ、これまでなのか、と思った時に、スッと一瞬前方の雲が取れ、山頂のピークを表す柱が見えました。一瞬なので他所を向いていたら見えなかったでしょう。それはすぐ雲に隠れましたが、その方向へまっすぐ歩いて無事山頂へ着きました。一瞬姿を見せた時、柱が十字架のように見えました。まだ生きていろとの啓示のように思いました。その夜山小屋のふとんの中で顎が痒くなり掻いているとボロボロ皮膚が剥がれてきて、凍傷になったんだとわかりました。正月明けの出勤時(出版社勤務の時代です)にはまだ黒い顎のままでした。。遠い昔の八ヶ岳の思い出です。

 

年末の庭仕事の風景、いわゆる天出しの作業です。私がモロブタに天を注いでそれを包丁で切り、運搬車で現地に運んだものを庭仕事の人たちが受け取って箱を配置し、カイリョウと呼ばれる台に並べていきます。

 

2週間ほど外で凍る溶けるを繰り返した天は「すどり」と言いますが、左の大型ザルに取り集めてハウスの棚で最終乾燥させて寒天が完成します。

 

29日の天出しで釜は休みに入り翌30日は草洗いなど水車の仕事をし、仕事納めとなりました。そしてその夜は忘年会ということで、庭仕事の人たちと一緒にお好み焼きを作り、長野の人たちに広島のソウルフードを伝授しました。いまは全国どこでもソース含め材料が揃います。特に小さいお子さんのいる家庭では、ホットプレートを囲んでお父さんが腕を振るう。うけること間違いなしですね。

 

山下清の美術館がすぐ近くにあり最近知りまして、31日に出かけて来ました。いいですね。貼り絵。身近な素材で生活感もあって、また長野にも縁があったんですね。カレンダーを買って、ポストカードもプレゼントにもらって来ました。末娘への土産です。

 

続いて諏訪の片倉館へ行きました。午前だし風呂は別に大丈夫でしたので400円払って中を見学しました。

遥か昔ですが信州大学に合格が決まった時にすぐに信州の旅行のガイドブックを買い、そこにあった片倉館の画像がずっと残っていまして、訪ねてみた次第です。が、建物の中は特にどうということもなく、建物の外観の写真だけで十分でしたかね。もちろん大多数の人は千人風呂に入りに訪れます。

旅行ガイドブックの表紙にあった安曇野の碌山美術館も頭の隅にこびりついていた画像でしたが、ここも既に寒天出張2年目の時の帰りに立ち寄っています。

 

片倉館の中に入ったから案内表示で気づいたのですが、守り熊という彫り物が外壁に施されていて、面白かったですね。

 

その後には塩尻を経由して、木曽の入り口である奈良井宿に出かけて来ました。妻籠も馬籠も行っておりますが、それらより建物の並ぶ街並みの距離はこちらが長い気がしました。岩手にはあまりないストリートでしょうかね。旅行者気分を味わって来ました。雨で寒かったですが。。

 

さて、この奈良井宿の中で事前にスマホで調べた際に気になっていたマリア地蔵を探し、ちょっとわかりにくかったですが、見つけることができました。なぜかこのような古い像には惹かれるんですね。岩手にもマリア観音像があります。旅行者たちには全く関心を持たれていないようでしたが。。

 

見つかった時には既に首はなかったようです。抱かれた赤子の手に持つものの先端が十字になっていることから、マリア像ではないかと言われ、ここ山深い木曽の地にも隠れキリシタンの信仰の姿があったことに感慨深いものを覚えました。キリシタン自身の手では首を落とすことはできなかったのではないでしょうか。全くの事故かもしれませんし、意図があった行為だったかもしれません。

これで大晦日の旅は終えて、木曽と伊那を結ぶ権兵衛トンネルで伊那に出て高遠経由で杖突峠を通って夕方4時には寒天宿舎に着いていました。遠いドライブに見えて岩手よりは狭いのかと感じました。

翌1月1日には八ヶ岳に中腹を清里方面へドライブして富士山も眺め午後1時には帰って来ていましたが、廃村になった稗之底古村址も途中探索していて、これについてはまた改めて投稿します。

大変な勤務である寒天煮込み作業もまだ中盤に差しかかったばかりで2/5くらいです。こちらでは少量の米の出荷しかできない不完全な農家ですが、2月上旬には岩手に戻ります。今年も何卒宜しくお願いいたします。

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