あけびづるの篭

蔓を使った素敵な篭

 

 

あけび製品ロゴ

2m以上の雪に埋もれる奥羽の冬は厳しく辛いものではありますが、そんな農閑期も活発に生産活動に追われ、山村は暮らしを営み続けてきました。豪雪だからこそ、冬は農業のことから離れて、気持ちも新たに「モノづくり」に取り組める。心は土や畑の産業から自由に羽ばたいて、暮らしのための技能を鍛練してきまし た。

長年に渡り伝承されてきた生活用具の創作の智恵は、アートの域に達して民芸品としての美しい作品になっています。本物の素材による第一級の手作り品、それでいて安価なお値段で提供しているあけび篭は、特に多くの方から日用品感覚で気軽にご利用いただいております。

西和賀町内「若畑創作館」の篭製品を当サイトでも紹介させていただいておりましたが、現在篭素材の補充が進まず在庫薄となっておりますため、販売は休止とさせていただいております。下記掲載品は創作活動の見本としてご閲覧いただけましたら幸いです。なお、細々とはいえ創作は続いておりますので、もし購入をご希望でしたらお気軽に創作館宛に直接お電話でお問い合わせください。素材の状況によりご希望に添った製品がある場合もございますし、新たにお好みの形をお伝えいただいて作ってもらうことも可能です。

あけび素材と型主に冬期間に制作する形になっており、春先が最も品揃えとしては多く、秋冬にかけてが最も品薄になるシーズンのようです。3〜5月にお問い合わせまたは来館いただくのが時期的にベストです。

展示室を見て回るのも楽しい、あけび蔓の「創作館」。ここで作られた「若畑創作グループ」による作品を販売しています。見学や購入もできますので、岩手近郊 の方はお越しになってみてください。冬期は日中は毎日おりますが、農繁期などは留守になりますので、右の連絡先にご連絡いただいた方が無難です。

場所は西和賀町旧沢内、若畑地区にあります。山伏トンネルから約10分。藤原商店近く、県道沿い東側で、車ごと石門を通って進入、直進してください。近くに、新しく立てられた公民館と消防屯所、NTT無人設備があります。

あけび蔓の篭細工について

・あけびはラタン(籐)とは違い、弾力性ある素材です。またあけびは、編み込んでいくことで入り口寸法(横幅)が全体寸法に比べ てやや狭くなる傾向があります。
・あけび製品は一生使え、孫子に引き継ぐ耐久性を持っています。直射日光を避け、風通しのよいところで保管いただいてどうか末永くご使用ください。
・一般的な篭としての利用だけではなく、特別なお祝い事などでの器等の目的でのご注文をお受けしたこともあります。発想は無限に広がる創作であると考えております。

 

篭 製 品 の 一 例 で す

あけびづる篭1
あけびづる篭
あけびづる篭2
あけびづる篭
あけびづる篭5
あけびづる篭
山ぶどうづる篭1
山ぶどうづる篭
くるみ皮の篭2
くるみ皮の篭
くるみ皮の篭3
くるみ皮の篭
くるみ皮の篭4
くるみ皮の篭
くるみ皮の篭7
くるみ皮の篭



あけび製作中あけび蔓の採取は、通常葉がほとんど枯れ落ちた11月に入ってから行なわれます。山に入り、鉈で切って集め、水に漬け、乾燥させて、、。ゆっくり、こつこつと確実に手提げ籠が出来上がっていきます。

作業は主に冬。薪ストーブにあたりながら、静かに、ゆっくりと悠久の 時が流れていきます。

野生のあけび蔓を丸ごと使って編んだ手かごは、地面に這っている部分 を使っているので非常に強じんです。手かごは実用品として特に着物によく似合うので女性に高い人気があります。 丸かごは一輪差しやドライフラワー入れとしてインテリアによく使われますよ。

くるみ皮の工芸品は、あけびに比べ圧倒的に少量。くるみは夏に木を伐 採し皮を剥いて採取しなければならないから。しかも杉のように使い勝手のよいまっすぐな形をしてはいません。素材そのものが貴重な上、作業は重労働。

そんな貴重なくるみの手提げ籠は時々くるみの実を潰し布でくるんだも ので拭いてあげると、光沢を失わず丈夫で長もちします。材料作りに5〜6日、編み上げるのに平均で3日かかります。

山ぶどうもとても貴重な素材。夏に採取して、蔓から皮を剥いでじっく り1年間乾燥させ、編み上げます。森の恵みの温かさと手作りのぬくもりが 込められています。