両沢の四季

 

 

私の住む地域は村の中でも住宅密集地域からやや離れ、両側からゆっくりと山の迫ってくる美しい日本的田園地帯にあります。比較的、南北に走る県道に密接して家の並ぶ景観の沢内ですが、両沢は違った趣のある地域。そんな近所の豊かな四季折々の景観を少しご紹介します…。

ばっけ畑■両沢の春

雪深い長い冬から待ち望んだ春が来る! この気持ちは物語で語られる世界ではなく現実の実感です。あらためて季節感が人のリズムを作ることを感じさせられます。春になりバッケ(ふきのとう)が休耕田に顔を出す…。この写真は、私が入植して耕す以前の休耕田の頃。いまはこのあたりは一面のりんどう畑になりました。

 

七内川の奥■両沢の夏

沢内の夏はまさに天国。高原の涼しさとまではいかないけれど、夏らしい<日本の田舎の暑さ>。そして夜は涼しく窓は開けては寝てられません。田の緑がまぶしく、カエルの大合唱が響き渡る季節です。夜空を見上げれば夏の銀河に白鳥座。短い夏はあっという間に過ぎていきます。

 

 

秋の七内川■両沢の秋

お盆を過ぎると温度は急に下がり、その昼夜の気温の差が美しく紅葉を色づける。花の出荷シーズンもピーク。実りの秋は日も短く、お昼休みもそこそこに、日の明るさを搾り取るように外の作業を慌ただしく。

 

 

北窓からの冬景色■両沢の冬

銀世界の冬景色には、かえってあったか味がある。冬に雪のないところに行くと、山も里も妙に寒々しく、うす汚れた感じでわびしくなってしまうのは私だけでしょうか…。2階の窓からの裏山の眺め。ここは、夏の格闘が嘘のように静まり、泥も汗も浄化された白い世界。