新しいシーズンに向けての構想を綴っています

春の農作業シーズンの始まる前の農閑期に年ごとの概要をお伝えしています。日々の個別の新着記事はブログ投稿の項目をご覧いただけたら幸いです→「新着情報館」

 

神戸夜景
六甲山の近く摩耶山の展望台から見た神戸市内

2024.2.29  ●例年よりも雪が1m少ないという異例の冬となっていて、明日から3月。暖冬傾向だったこの2か月くらいでしたが、ここへ来て寒さが戻った感じもあり、もしかしてこの低温な感じがジリジリと4月いっぱい続くのではとの予感もします。例年通りとなった長野県茅野市の寒天製造の出張も終わり戻ってまいりましたが、長野の方も今年は寒天には不向きな温暖な天候だった感触です。ただ、これほど温暖化や夏の高温が言われる昨今にあっても、なお寒さへの警戒を強く持っています。当地の気象ならではかもしれませんが、むしろ低気圧が増えることで低温多雨になることの方が、暑い暑いなど訴えるよりよほど心配に感じます。●お米の方は秋の籾摺り玄米在庫が減ってきて、氷温冷蔵庫のある作業場までの通路の雪が消えるくらい減れば、軽トラを付けて籾を出庫し、現在たらの芽作業をしている住宅部分のコンクリ土間に設置している籾摺り機まで運んで玄米にいたします。氷温籾貯蔵は「氷温協会」さんよりお米でも効果ありとのお墨付きを頂いていて、まだ一般には普及した考えではないようですが続けていきたいと思います。期待を込めて頑張った「ササシグレ」は7月の驚異的な降雨によりただちに病害が出現し、という結末でした。10アール分の収穫がほとんど無になってしまうことは痛手で、出来秋までの在庫状況にも影響を及ぼしますが、これも農業の現実で、仕方ありません。今年はその種籾を強い塩水選で厳選選抜し、面積も小さい田に変えて再挑戦します。去年もでしたが、肥料分に少しでも作用する米ぬかすら不使用にしています。●にんにくについては、青果在庫がまだあり、こちらも秋からパッキンの付いた密封の箱に入れ氷温貯蔵していて、随時黒にんにくの製造に回しています。4月以降になると氷温であってもやはり品質は下がりますので、黒にんにくにするとともに、現在の青果在庫も割安価格でご提供させていただきたく、料金を改訂いたしました。なお、長年他産地より種にんにくを購入しつつ栽培を続けていましたが、にんにく固有の種子りん片自体が持つ病害が出てきたことを機に、この数年は無病の生長点培養した種子りん片の新規圃場への植え付けを進めて量を拡大して来ました。今年の夏の収穫からは、全品種ではないですが、この優良種子にんにくでの出荷ができる予定です。大きいにんにくになるというわけではありませんが、大事なのは品質です。また全量優良種子のみになる今度の秋の植え付けは、鶏糞等の有機質肥料の多施用というセオリーの農法をやめ、緑肥ソルガムを休耕中の7〜8月に取り入れてすき込み、チッソ確保の手段とします。それに米ぬかを使用する土作り法が当園のにんにく栽培の特徴になります。●ブログ記事でも書きましたが、2月初めの寒天出張からの帰宅時にイワテヤマナシの演習圃場がある神戸大学(加西市)に行って見学してきました。地元西和賀町内でもイワテヤマナシを植えてこの豊かな香りを活かして商品化してみたいという人たちが少しずつ現れてきて、嬉しく思います。文化系上がりの農家としては、宮沢賢治のように文学と結びついた農業像というのが根っこにあって、植え付ける品目選択にも影響していると感じます。一般のナシ農家は関心を示さないイワテヤマナシですが、その魅力を今年も探究し、実際栽培に注力していきたいと思います。

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煮込み中
ここ数年は12月と1月に長野県茅野市で寒天作りの煮込みの仕事を泊まり込みで行っています

2022.3.3  ●今年も2か月余の長野県茅野市の寒天製造の出張を終えて、2月半ばに岩手に戻り、タラノメの栽培作業をしながら除雪、事務仕事で農閑期を過ごしています。晩酌をしながらパソコンで映画を観るのは出張時に封じられていた最大の楽しみです。●お米の方は亀の尾を除き在庫はございますし、雪解けが進めば春の籾摺りで秋までの玄米を確保いたします。タラノメは2012年に植え付けしたタラノキが寿命を迎えており、昨年、今年と確保できる穂木が少なく、通販での販売は休止させていただきます。にんにくの方は、現在庫分は黒にんにくの製造に回しまして、青果品の販売は終了になりました。●今後の降雪の状況はわかりませんが、多雪状況下で迎える春となりそうで、追って、水稲育苗ハウスの除雪に着手し育苗の準備から春作業がスタートすることになります。

 

ハンベエナシ
小果樹というよりは大きいですが、イワテヤマナシを植栽しています。現代の梨が失ってしまった芳醇な香りを備えたやまなしをお届けできないかと優良な実を付ける木を育てています。

●昨年3品種の新規試験作付けとなった稲作ですが、ササニシキは残念ながら当地では寒過ぎて難しいようで、作付けから撤退いたします。亀の尾とチヨニシキは感触もよく、引き続き作付けし、チヨニシキについては今年の成果を持って、来年続けるかどうかを決めたく、亀の尾はこれからも続けてまいります。小麦についても同じですが、古くから伝わっている品種ほど背も高く、その分穂に付く実も多くて収量が上がるという傾向があり、少肥料設計である農法にとってはありがたい存在です。現在の新しい品種になればなるほど多肥や農薬を前提にした倒伏防止の短稈品種ばかりで、われわれにとっては結局少ししか穫れない品種ということになってしまっています。稲作は2年続きで大事な夏場の天候不良による減収がありました。今年こそは安定した気候で、特に雨の多い当地では夏以降の晴天を望まずにはおれません。●またブルーベリーを捕捉する小果樹の植え付けを現在進めています。ベリー系の小型のものは特にこだわらずに取り入れて成果を検討したく、趣味的な部分ですが、気持ちを込めています。ブルーベリーもそうですが、自然栽培と放任栽培は異なります。ブルーベリーは施肥をしない方針で剪定には注意しながら管理を進めていますが、ラズベリーやブラックベリーはどのようなアプローチで臨むべきか、またもっとマイナーな日本の野生イチゴ系とかサルナシなどはどうなのか、開拓してみたいと思っています。

 

モミジイチゴ
6月中下旬にオレンジの実を付けます。

●奥羽の山々に自生する山里の授け物はいろいろあると思いますが、それですぐ商材にという短絡な発想ではなくて、山村文化の一つとして昔から引き継いできた生きる技にも繋がってあり、そこをしっかり見つめたいと思います。いろいろ育てたい欲求は募りますが、なかなかキノコなどに至っては栽培という気にはなれません。が、野生のイチゴ系は研鑽して知見を深めてみたい植物です。そうしたものの生態を知り食してきた背景としての山暮らしの伝承の知識を知りたいし、そうした中から単にレジャーやアウトドアではない山里の暮らしの姿を生き方として追究してみたい、それが25年前に岩手へ移住してきた動機の根っこにある気がします。先日寒天の期間を終えて岩手へ戻る際に、懐かしい霧ヶ峰からの北アルプスの光景を目にしてきました。これはこれで美しく、険しい山岳は文学や思索・思想を促すモチーフでもあるようでした。しかし、東北の山はちょっと違って、スポーツや趣味の部分の世界ではなく、マタギが闊歩し修験者や山伏が研鑽した山でもあり、生々しい生活の舞台であり、都会的レジャーの枠組みでは得られないそういう里山・山里の伝承の知恵というものに惹かれ、岩手でのいまの人生の選択がありました。そうした要素が農業の中に組み込まれていけたら、といまなお漠然とながら心の奥底で思う次第です。職業人としてモノを作って売る、ということだけでは見えてこない背景にある豊かな先人のわざを知りたいのです。雪が解けて忙しくなってきたら、目の前の作業に没頭するだけで一日一日が過ぎていきます。いまのこの農閑期くらい、頭の中のいろんな部分を掘り起こしておきたいものです。

 

2021.2.23  ● クリスマスと正月をまたいで12月と1月は住み込みで長野県茅野市で寒天の製造作業に携わっていて、今年もその出張を終えて帰宅し、2月の半ばより農家再開となりました。2020年産のお米とにんにく、それに現在栽培に着手しているタラノメを3月4月の2か月出荷していくというのが当面の仕事になります。お米については昨年は夏の天候の影響でひとめぼれの方が穫れなくて、いわてっこのみの出荷で対応させていただいていますため、在庫の方も僅少となりつつあり供給者として不安を覚えながらの春スタートとなります。にんにくについてはほぼ出荷は終わりとなり、残り在庫は黒にんにくの製造に回したいと思います(青果のご注文があればお受けいたします)。● コロナ禍の中で、これまで飲食店様を中心に出荷していたタラノメは、昨年もでしたが、大きく販売形態が変わって来ざるを得ない状況になっています。季節の天然のタラノメの価値はとても理解しますが、促成栽培の柔らかくて小さめで緑色で、葉っぱと芯の部分のブレンドした味わいは、決して劣るものではない別の価値があるという自負も感じています。また、流通する同じ促成のタラノメは切ってから消費者が手に取るまでの何日間かの待機期間を想定して芽が若いうちの収穫になっていますが、注文いただいてから収穫切断し、その日のうちに出荷できることは、私たち直販生産者のみが行える新鮮な提供法ですし、その分、葉を展葉させて葉の部分の旨味と芯のホクホクさをミックスしたタラノメをお届けすることができるものです。畑のタラノキも農薬化学肥料は使わずに栽培しています。その辺りの特徴を多くの方々に伝えつつ、まずは雪解け前に無事生産販売を達成させたいと思っています。● 昨年のひとめぼれの不作により、稲作についていろいろ考えを改めつつ、特に品種の選定ということに思いを巡らせています。農薬化学肥料を使わない稲作にとって、いもち病に強いこと、背丈がある程度伸びる品種であること、が大事です。いもちに対しては品種特性に加えて、米ぬかも含め窒素分を敢えて供給しない自然栽培が基本になります(品種により米ぬかの多用が良いものもあります)。また現代の品種は多肥で倒伏せず収量を上げるという慣行栽培の意図から背丈が低い傾向になっていますが、これではわれわれの栽培法では短すぎてハセ掛けがうまくできませんし、籾数も少ないです。2021年は当地のような冷涼地に合いそうな取り寄せることが可能な3品種を加え、現状のいわてっことひとめぼれを合わせて5品種で作付けします。同じ条件で栽培しなくては比較にならないので、1年に1種類ずつ試してみるというのではダメです。同じ年に一気に植えることで、比較対象ができます。その中から2〜3品種(できれば2品種)に絞っていきたいと思っていまして、今年の稲作はその実験の年になります。● にんにくについては、購入した種子に病害が付着しているケースもあって、土壌病害というものと向かい合っていく必要が生じてきます。現在、そうした病害(これは現代ではふつうに流通する種を買いながら栽培していれば自然と起きてくることと思います)からフリーである優良種子を別途購入し、新しい畑で数を増やしています。完全に現状の収穫量に達するまではもう何年かかけて増やしていかなければ足りませんが、このにんにくが当園の出荷を賄えるようになった時、にんにくの新たな生産が始まります。● 小麦部門については、ライ麦を新規に播種しました。南部小麦、アリーナと合わせて規模は増えていくのですが、パンを焼かれる方々からいただく大口の受注が中心になりますので、一般の販売は少量になりますことをご了承お願いいたします。● 日中の気温が上がる長野県はやはり関東なんだと感じます。こちらは昼間もマイナスだったり0度前後の日が多く、東北の環境は厳しいものがります。その雪深い奥羽の山ふところで、野良という生き方を追究したくて移住就農し、25年になります。出張先の長野県で若い信州大学生だった頃の気分をも思い返しながら、動機や思いの部分と実際の生産の経営面での発展の部分のバランスを取って、暮らしていきたいと思っております。

2020.2.18  ● 冬の前半の2か月半ほどを長野県茅野市での寒天作りに従事するようになり3度目の冬となりました。勤務を終えて岩手に戻り、今年もまた新たな農家としてのスタートを切ったところです。夏の間なかなかできない事務作業とか、お米等のご注文を受けての梱包出荷をしながら、メインの作業としてたらの芽の促成栽培作業に従事しています。また、にんにくの在庫から黒にんにくの製造も近々再開します。● 去年の秋は特に10月の天候が不順で、長野では台風19号被害関連のニュースを報道しない日はありませんでした。寒天作りで滞在した諏訪地方は幸い被害はなく、寒天製造に影響はありませんでした。ただ暖冬により予定の量の寒天を作ることはできず、煮込みは既に早期の終了となり、通常は私が岩手に戻ってからも1か月間続く勤務も今年は早めの切り上げ解散となりそうです。なお台風19号では夜半の突風により、こちら当園では小さな車庫ですが飛ばされて壊されてしまい、建て直しに予想外の出費を要した状態での新シーズンのスタートとなっています。

●手探りで続けるタラノメ作業がまずは最初のスタートで、温度と湿度のこまめな管理でカビを生やさないようにすることが最大に課題となります。温度が高すぎて生育が進みすぎると逆に小さくなったり、芽が徒長したり片側だけの出芽になったり難しいです。光線が強いと日焼けし、足りないと色が乗らない。。試行錯誤を続けながら、改良していくしありません。気がついた点は細かく実行してみたいと思います。タラノキ の畑が田のすぐ下にあり漏水による湿害が課題です。田とは隣接していない別の区域へのタラノキ 圃場の移設を考えています。面積は変わりませんが。。●にんにくについては、現在専門家の手による優良種子を導入し数を増やしている途上です。にんにくの種子は購入するものではないとよく言われます。購入した種子の中に病害が侵入していると、それはにんにくにも表れてしまうもので、そうした可能性をシャットアウトするには、優良種子からの自種更新のみとすることです。この理想を実現するのに3年間かかります。品種は3品種ありますし、種子には徹底的にこだわっていきます。●小麦もご注文を多くいただき、欠品になりますので、若干ですが、増やしていきたいと思います。去年の秋に、ヨーロッパの小麦の原型とも言える「スペルト小麦」を少量ですが作付けしました。種子が高価でそれほどは蒔けなかったですが、こちらも時間をかけて増やしていければと思います。●田んぼの時期もあと少し。まずは氷温貯蔵している籾を籾摺りし玄米にして、秋までの出荷の準備をいたします。暖冬だった年は冷夏が心配されます。もともとここは猛暑にならない地帯なので、心配は冷夏です。有機栽培の米は冷夏による減収が少ないと言われていますが、はたしてどうでしょうか。去年など、盛夏は気温は高かったものの、米の分けつ時期に気温が足らず、当地ではそれほどの多収とはなりませんでした。●今年も皆様からのご意見をいろいろ頂戴しながら、努力を続けてまいります。2020年も宜しくお願いいたします。

 
2019.2.14 ● 昨年度に続き、本年も冬の前半は長野県茅野市での寒天作りに従事してきました。農業に携わる点では昨年11月下旬で作業は終了し、開始の方は遅ればせながらこの2月の前半よりのスタートとなっています。とはいえ、今年は出張中に中3になる娘がお米等の出荷作業に当たってくれたため、ほぼ受注と出荷については通常通り維持することができました。●大学時代に慣れ親しみ、社会人になってからも登山に赴いた北アルプスや八ヶ岳は懐かしく、30数年前の、言って見れば自立した自我の原点みたいな地に立って、何かしらリフレッシュさせられるものを感じつつ、自分のその後の歩み点検するという期間にもなったようです。農家としての一日は起きている間中、際限なくバタバタと進んでいくものですが、与えられた仕事を成すために来ているという状況ですので、作業の終わりとともに、自由な時間が訪れます。その点は リラックスできたのではないかと思います。この長野での滞在については、滞在中からブログ記事で紹介しておりますので、よろしければご参照ください。

残りの2019年のデータは消失しました。

2018.3.7  ● 正月過ぎまでは少なかった雪ですが、1月後半からみるみる増大し、ここ20年スパンの記録の中では2005年頃と同じ最大級の積雪量となっております。昨 年は8月の上旬から冷夏の傾向が始まって、稲の登熟に影響がありましたし、秋の長雨による記憶に残る、田でぬかりながらの稲刈り、そして11月19日には 根雪がスタートという気象環境で、世間に反し、地球が冷えつつあるのではと錯覚させられる昨今です。その後年が明けて全国的にも寒い冬になったようです ね。●そんな中、冬の仕事(雇用)についても今年は変わり目の年であり、去年までの田畑の土の土壌分析の事業が終了したことより、大学時代に慣れ親しんだ長野県に 2か月余り出張で仕事に出て、2月の中旬に戻ってまいりました。茅野市での寒天作りの仕事は肉体的にもきつく長期間休みなしの内容でしたが、結果的に、刺 激ある出会いもあり、大学時代の気持ちを思い起こす滞在であったと思います。ただ、寒い冬になり作業は辛かったですね。諏訪湖でも数年ぶりに「御神渡り」 現象が出現したようでした。これから、残る冬の後半2か月間はたらの芽の栽培に専念します。●現 在はお米とにんにく(青果品および黒にんにくと乾燥スライスにんにく)在庫を出荷しています。黒にんにくも日々の常食用にリピートしてくださる方が多く、そうした方への供給に対応させていただく ため、現在は青果品を取り崩す形で黒にんにくに切り替えつつあり、青果としての期限の終了後は黒にんにくと乾燥にんにくとで次回の出荷まで繋いでいきたいと思います。●これまで出荷量の乏しかったブルーベリーが、昨年は予想外に採れて冷凍在庫がたまたまできまして、これをドライにするための試作を続けています。ケーキなどにも使えて良さそうですね。 ●試験的に始めた2年目の生姜ですが、去年は夏だけでなく6月も寒かったです。このため生姜が発芽せず収穫はほとんど皆無でした。思えば去年は7月上旬に一瞬だけ猛暑が来て、それで夏が始まって終わったのでした。 ●去年のこの農園の紹介でも山の恵みとしての特産果樹系を続けたいとお伝えしておりますが、山ぶどうとサルナシを這わせていたハウスのパイプ骨組みが、こ れらの上に着雪した雪の重みで潰されてしまいました。もっと太い、丈夫な単管パイプを組んで専用の棚を作り果樹を活かす方向で考えたいですが、とりあえず 雪解け後は曲がったパイプを撤去するというやっかいな作業が一つ増えました。ジャガイモを植える場所がなかったので、この山ぶどうとサルナシのパイプ撤去 後はジャガイモを植えたいと思います。 ●冬の前半を集中的な出張労務にあて、後半をたらの芽を栽培出荷しながら農繁期にできなかったことをする、というスタイルで3月とはいえまだまだ冬の真っ 只中を過ごしています。気分的には楽な時期でもあり「寒天出張」の労働の反面で少し骨休めもしています。2か月離れていた子どもたちとディズニーランドと 江ノ島水族館にも出かけて来ました。パソコンが使えなかったので、いろいろ事務・雑事もいまこなしているところです。去年は4か月の雇用の中でたらの芽作 業をこなしていたので、いまは雇用を離れて専業の農家に戻っている余裕を感じています。久々に目にした日本アルプスや八ヶ岳の光景を糧にしつつ、新たな春 (もう1か月半先ですが)を迎える準備をしたいと思います。

2017.1.1  ●新年あけましておめでとうございます。 例年ですと1mくらいあるはずの積雪も、この正月は20cmと、ないに等しい量となり、異例の新年のスタートとなっています。根雪前にバタバタと片づけを 終えて、田畑は再び白い世界に戻っています。暮れにわが家の一員となった子犬のセブとともに、子どもが雪原を走り回っています。 ●現 在はお米と黒にんにく、小麦粉少々を出荷しています。黒にんにくも日々の常食用にリピートしてくださる方が多く、そうした方への供給に対応させていただく ため、現在は青果品の出荷は終了とし、黒にんにくおよび乾燥スライス用に在庫品は使用をいたします。今期の初の製造となる乾燥スライスにんにくのための皮 むき作業もいま進めており、近日中には準備ができそうです。大産地での特殊な貯蔵法を除いては、にんにくの鮮度の良い状態での出荷が終わろうとしている時 期になり(氷温冷蔵しても、です)、7月の新にんにく収穫までは、乾燥にんにくで代用していただけたらと思い製造しており、これは自家用としても重宝して います(作冬に作ったスライスの残りも現在十分良好に消費しております)。 ●これから1月半ばより、冬場のメイン品目であるたらの芽を仕込み始めます。晩秋(初冬)に畑で木を切り倒して作業場内に収納していますが、この穂木を電 動ノコギリで1芽ごとに切断して駒木を準備し、電熱ケーブルで空気を温めた水槽の中で発芽させていく方式で、旬よりも2か月前に食べることができるもので す。ビニールでトンネル囲いした湿度の高い空間での栽培はカビとの戦いでもありますが、当園はたらの木畑の段階から含め、一切農薬は不使用で栽培しており ます。有機のたらの芽といったくくりは耳にすることはありませんが、安全な製品をお届けしたく、努力いたします。 ●試験的に昨年は生姜もごく少量ですが栽培してみました。寒冷地では多収は難しい上に冬の寒さを貯蔵が持ちこたえられず、寒さで腐れてしまう前にこちらも 乾燥スライス生姜として長持ちできる加工を始めました。まだサイトに掲載して受注販売できるほどの段階ではありませんが、試作と試食を繰り返しながら、ま た春には品種等も絞り込みつつ、拡大して植え付けていきたいと思います。にんにくも生姜食卓に欠かせない健康食材と思い、力を注いでいます。 ●雪解けの農作業シーズンに入りますと、当園はここ西和賀地域も産地である切り花りんどうの栽培が柱になり(こちらは農協への出荷になります)、並行して にんにく、小麦、ブルーベリー、お米の順にホームページ主体の受注により出荷を行います。またブルーベリーと並び、マイナー系の果樹にも関心を寄せてい て、サルナシ、イワテヤマナシ、プルーン、スモモ、ラズベリー、山ぶどう、カシス、ガマズミも少量ずつ植えています。まだ販売がどうこうというものでもあ りませんが、こうした「山の恵み」に属する果樹に囲まれた生活は農家としての裾野を広げてくれるものと思っています。あまり商品化ということを性急に意識 するのでなく、こうした食材と長く付き合っていこうという気持ちで、植え付けを進めているところです。 ●このような雪国で暮らしていくことは、何よりも冬にどうするか、が筆頭の課題になり、新規移住して20年を経て、いまだこれだという理想の営農の形は得 られておりません。現在はにんにくの加工品とたらの芽が冬の生産作業の主体になっていますが、今後、生姜の製品化や、こちらの気候や農法にもマッチした冬 期の雪の下ニンジンも手がけてまいりたいと思っています。冬は加工品だけと限定すると、その素材の準備に夏場の作業が多く割かれる必要があり、労力上、現 状の品目の量を維持できなくなります。たらの芽のように、冬になってから作業が開始するという品目は農家の労働バランスのためにも貴重です。本当は旬の時 期にたらの芽を提供できるに越したことはないでしょうが、それは当地では雪解け後の5月半ば、いろんな作業が一斉にスタートする春の繁忙期と重なりますの で、困難なのが実情です。たらの木もそうした旬の時期に「芽かき」をして立ち本数を減らして少数の太い木のみを確保するという作業があります。大した作業 量ではありませんが、そこで掻き取った芽は旬のたらの芽になりまして、自家消費とさせていただいております。お米等でちょうどご注文をお受けするタイミン グと合いましたら、お付けすることもできますが。。。たらの芽は現在畑の木も旺盛になってきており、準備できる量も増えてきています。青果店様や飲食店様 の業務用出荷にもお応えできますので、ご入用の節にはどうぞ宜しくお願いいたします。

2016.5.3  ●異例なほどの暖冬少雪の2016年の外作業が本格化してきました。冬の間は黒にんにくの仕込みや出荷、たらの芽の同じく仕込みと出荷を繰り返し、お米の 受注に応じながら屋内での作業と、平日の冬の通勤とで夜の8時9時までの残業の日々でした。いまは冬の出勤も終わりましたし、たらの芽も終盤を迎え、外で の作業が主となって、やや早めに晩御飯を迎えることができるようになっています。とはいえ、やはりなまった体に外での作業はこたえますし、仕事量も決して 少なくはないので、体を休ませながら、無理のないように進めていきたいものです。春の作業というのは、一気にすべてやらなくてはいけないよいうなもので、 どれから手をつけたらいいか気持ちが焦ります。慎重に一つ一つ確実丁寧に終わらせていくことが、最大の近道になり、いい加減に進めていると、そのことの結 果でかえって余計な時間を取られたりするものです。●晴れて暑いくらいの日と、寒い雨の日が交互に来て、でも総じて言えば寒くて風のとても強い春となって いる気がします。西日本とは正反対です。雪解け自体は4月最初と本当に早かったので、にんにくや小麦などの冬越しした作物の生育はとても進んでいます。田 んぼの方は、雨天の際の雨量が多くて、なかなか乾きません。田の乾き具合を見て、堆肥と米ぬかぼかしを散布し、耕起するまで、天気とにらめっこになりま す。ブルーベリーは、しっかりと剪定をしてやりました。数年間きちんとした剪定ができていなかったので、実のつき具合も落ちていました。冬の間、それなり に剪定の勉強をしたのですが、いざ現実のブルーベリーに接してみると、自己流、適当になってしまいそうで、わかっている人に立ち会うのが一番なんです が。。果樹系では、ラズベリーを改植する予定で、他に当園ではヤマナシ、サルナシ、山ぶどう、カシス、プルーン、ガマズミ、プルーンとの交配のためスモ モ、などを計画しています。● 黒にんにくにご好評をいただいており、定期的にお求めになってくださっている方に、いまはもう在庫切れとなって形の悪いはじいたにんにくの中から、良い鱗 片を集めて、この鱗片(カケラ)を黒にんにくに仕込んで対応させていただいています。次回は7月最初(ひょっとしたら今年は6月末頃)に次の新にんにくが 収穫されます。そうしたら黒にんにくも直ちに仕込んでいく計画です。最適な温度と湿度の調整を模索する試行錯誤の段階ですが、有機質のみの栽培で自然乾燥 したものの独特の風味が黒にんにくに生きてくる気がしております。市販のものはかなりの値段が付いていて、電気代も確かにかかりますが、実際そう高くは設 定できませんし、適正な価格はいくらくらいなのだろうと考えています。● 畑のたらの木の新芽が丸く膨らんできました。これらを芽かきして立ち本数を減らしてやることで、豚糞の少肥栽培でも太い木を確保して、大きいたらの芽が収 穫できるようにしたいもので、こちらの剪定の時期ももう間近です。当面は田んぼの作業と、それから市場に出荷している切り花りんどうの作業がメインになっ ています。なお、今年は生姜を植えます。植え付け時期はまだ先ですが、こちらも楽しみにしています。ジャガイモもそろそろ植えたい時期になりました。春蒔 きのニンジンは播種が終わり、出芽を待っています。

2015.12.15  ●嵐のような無雪期間が過ぎて、再び白い世界となり、雪自体はまだ少ないものの、草取りもできないシーズンに入りました。冬期間は盛岡市への通勤となり、 県の普及センターの実験室で農家より収集された土壌の分析作業を行う日々となっています。●現在は、冬通勤の合間になりますが、乾燥にんにくスライスに取 り組んでいます。食品乾燥機(いわゆる椎茸乾燥機)と野菜スライサーを購入しました。作業としては、何といってもカケラに割ったにんにくの皮むき作業が大 変です。こればかりは機械化できそうにありません。指先がヒリヒリしてきます。いろいろ検索して、試しに栗の皮むき器という製品を買ってみました。まず根 の部分を切り、そのまま皮もバリッと剥けますし、こびりつく薄皮にも効果を発揮してくれました。もちろん最後は指で剥き仕上げるのですが、途中のプロセス としては、有効な器具に思います。栗の皮むきにも使えますしね。●黒にんにくも2年目を迎え、今年も完成し出荷中です。今年はにんにくの在庫が豊富なの で、黒にんにくも去年より多めに作り値段を下げました。スライスにんにくも、加工場に委託して経費がかかった去年よりも値段を下げております。どちらの製 品も有機質肥料のみで自然乾燥させたマイルドな風味が生きていると思います。お試しいただけたら幸いです。通常の青果にんにくも-1度で貯蔵しており在庫 はまだございます。●冬の後半からはたらの芽の出荷が加わります。既に木を切り倒して作業場に格納しており、1月の下旬あたりから伏せ込みを開始します。 勤務の休みである土日にはたらの芽水槽の準備等も進めておきました。時期が来ましたらこちらの製品もまた宜しくお願いいたします。●お米も販売中です。

2014.12.19  ● つい2週間ちょっと前、12月1日まで雪のない光景だったのが、一気に降り積もり、今日19日には1mに達しております。西和賀の四季は冬に始まって、冬 で終わります。R.シュトラウスに「アルプス交響曲」という曲がありますが、夜から始まって、最後はまた夜で終わる。そんな感じでしょうか。雪がごっそり 降ってしまうと、ついこの間までの土まみれ汗まみれの記憶が一気に遠くへ飛び去ってしまい、一体何をしていたんだろうかという感じで農家としての自分を見 失いそうになってしまいます。●冬の間は盛岡市へ、農家や公営牧場の土壌の成分分析をする仕事に通っています。実験室での白衣を着た仕事は農作業とは全く 異なり、いま2週間そこそこが経って、やっと去年の冬の感触が戻り、夏場の農家としての感触が消えつつあるところです。とはいえ、同じ農業分野の普及セン ターでの仕事ですので、除雪オペレータをやっていた時よりも農業としての連続性は何となく感じるところです。●今後は、米とにんにくの注文に応じた出荷を 行いつつ、タラノメのふかし栽培の準備をして、3月・4月の出荷に向けていきたいと思います。既に穂木は刈り倒し、シートにくるんで雪の下となっていま す。1月いっぱいまで待って、十分に休眠が覚醒されたところで水槽での加温を始めたいと思います。●にんにくの加工製品を製作しました。黒にんにくとにん にくパウダー、にんにく乾燥スライスの3種です。有機質のみで自然乾燥の栽培法による青果としてのさっぱりした風味を引き継いでいると思います。一度お試 しいただければ幸いです。青果のにんにくはホワイト六片が完売になりました。八木があと数キロ残るところで、冷蔵庫内にて適温で貯蔵しております。今年の 出荷は八木の方が作付けの多く相対的にホワイトが少なかったのですが、現在植え付けて来年夏に収穫されるにんにくについてはホワイト六片の方が多めになっ ております。

2014.10.3  ●8 月9月は1年で最も忙しい時期で、切り花りんどうのお盆用出荷・彼岸用出荷に大きく時間と労力を要します。そして彼岸出荷が終わる9月下旬から10月上旬 にかけ、小麦の播種・稲刈り・にんにく植え付けが連続して控えています。稲刈りにはハセの準備が、小麦やにんにくには堆肥や肥料を撒き、耕耘し、にんにく は畝立てしてマルチを掛けるという作業が先立ちますし、実に慌ただしいです。 ●今年は9月24日には小麦の播種を、10月1日に稲刈りとハセ掛けを終了し、現在は極晩生りんどう出荷をしながら、にんにくの植え付けを進めている最中 です。にんにくをカケラに割って鱗片種子を準備するのにも時間がかかり、これは作業場での夜なべ作業になります。日没が早く、特に午後は日暮れとの戦いと いう感じで、夕方は一番バタバタする時間帯になります。●今後は、にんにく植え付けを辛抱強く続けながらまず第1陣の稲の脱穀を10月10日頃に行い、秋 の新米出荷用を準備します。後により乾燥の進んだ状態まで待った稲を10月下旬に脱穀し、そして最後に、去年から始めた雨に当たらないハウス乾燥稲を11 月上旬に扱きます。最後のハウス乾燥は水分15%を目標にしており、来年初夏以降の高温多湿時の出荷に使用します。 ●2期目になるタラノメも11月に木を刈って駒木確保し、作業場内に水槽代を組んで厳冬期よりフカシを始める計画です。11月になるといつ積雪になっても おかしくない気候風土でして、毎日、今朝は積もってないか、ハラハラしながらのりんどう秋じまいの時期も近づいてまいります。●これからの出荷としまして は、お米が主体になります。そしてにんにくは引き続きチルド冷蔵した「ホワイト六片」「八木」2品種をお届けさせていただきます。時間を見て黒にんにくに も着手したいと思います。宜しくお願いいたします。

2014.5.17  ●例年4~5月は雨が多く肌寒い日が多いここ日本海側気候の岩手西部奥羽地方ですが、今年は割合に暖かく好天の日も結構あって、春作業としては楽なシーズンを迎えています。とはいえ消雪期は4月25日と決して早くはなく、今年も豪雪の雪消しからスタートした春を迎えました。気温がこれまで高めに推移したことから、水稲苗は順調に芽出しして、生育も良好です。普段より1週間早く5月25日の田植え終了を目標にしています。 ●大幅に面積を拡大し12アールの面積で栽培するにんにくも、欠株少なく、これまでのところ順調です。秋のうちにすぐ出芽するホワイト六片は草姿も大き く、雪解け後の出芽となる八木にんにくはやや小振りに経過しています。最終的には遜色ないサイズに到達いたします。「さっぱり味のホワイト六片」「ほのか な甘みの八木」の2種をどうぞお試しいただければ幸いです。化学肥料使用の流通品とは違ったマイルドな風味を感じていただけると思います。●にんにくと輪 作している小麦も、南部小麦・アリーナともに順調です。7月中旬ににんにく→小麦の順で収穫を迎える計画です。●ブルーベリーも雪囲いを外し、雪で折れた 枝を整理して菜種油粕を施しました。後は刈った草を置いた自然堆肥を栄養に、余計な窒素を与えない農法で実をならせます。採れる量は少ないですが、自然な 甘さを感じていただけるよう栽培管理してまいります。●この冬に初挑戦となったタラノメも、無事出荷を終えようとしています。畑の方も新芽が出てまいりま した。これを採って食べても良いんですが、今年の枝になってくれる芽ですので、剪定しながらの食用となります。来年もまた3月4月をメインに出荷したいと 思います。そのための駒木を夏場しっかり育てたいところです。

2014.3.23  ●1月の半ばにいきなり大雪で2mまで達した積雪も、関東で大雪をもたらしていた2月半ばにはいったん小康状態になり、そして3月になってまた本来の本降 りが続いて、このお彼岸を過ぎた現在もまだ軽く2mを超す大変な豪雪の冬になっています。去年もそうでしたし、ここ数鵜年当たり前のように2mを遥かに超 える積雪が続いています。もし温暖化が進んでいるとするならば(そういう感覚は全く感じられないのですが)、これまでの新潟等の最大豪雪地帯が北に偏向し ていき、この辺が最大の積雪地帯になっていくという時代になっているのではと、本気で考えてしまいます。● そういう中、暦だけは確実に春に近づいているわけで、この状態から春の水稲作業の準備をしていかなくてはいけないのは、結構キツいものがあります。燃料代 に一冬何万円もかかる除雪機を持たないわが家では、ある程度のスコップ雪堀りはするでしょうが、消雪堆肥材の散布をメインにして、あとは自然任せ。あまり 「無駄な努力」は差し控えて、知恵と工夫で作業を捻出していかなくてはならないと感じています。●そんな雪の中でも全く関係なく作業ができたのが、今年始 めた「タラノメ」栽培です。秋に切断した原木を作業場やそれこそ雪中に保管して、取り出しては切断し、雪でつぶれない作業場の一角でトンネル栽培の水槽に 並べて出芽させ収穫します。平日の冬の仕事として今年も盛岡市官庁街の県の施設での「土壌分析」の勤務をやりつつの、タラノメ栽培でした。まだ2回転目が これからピークを迎えます。最終的には4月頭に伏せ込む3回転目までを計画し準備しています。●正月休みに伏せ込んだ1作目、1月の最も寒い時期、熱量を 多く投入しながらも、低温、およびまだ十分休眠から覚めていない駒木の性質とで、時間ばかりかかり、加えて駒木も悪くなるものが出たりで苦戦しました。2 月後半からの2回転目からは寒さに一定期間当たったことで、出芽も早く、また時折暖かい日もあったりして、1作目よりは順調に推移したようです。短期でで きる方が品質も良好みたいです。細い駒木は伏せ込んでも商品価値のある芽には成長しないことも1作目で学習し、以後充実した駒木のみを使用し、細いものは 思い切って捨てました。値段の付け方もわからず、参考にする市況といっても高値の記載のみで平均像が見えず、安くしすぎてすぐ在庫がなくなったり、逆に高 くしすぎて売れ残ったり、うまくいかないものです。自分が見て良いもの、というのとお客さんが望む部分(価格等で)とは一致しないのかとも感じました。す べてが勉強です。●これからまだまだ収穫は続きますが、いずれ南の方から露地のタラノメが出荷されてくると、促成栽培の需要は下がって、終焉するのでしょ う。それが4月の何日になるのかはわかりませんが、この西和賀地域唯一の品目でもあるタラノメを冬の生鮮商品として、粘り強く取り組んでいきたいと思いま す。●今日は水稲ハウス内外と早生りんどうの圃場に、豪雪対策助成で配布があった地元産堆肥を消雪材として散布する予定です。袋詰めなので、そりで現場ま で引っ張って袋から直にスコップで撒き散らします。撒く作業より現場まで運ぶ作業が大変です。さっきまで雪が降っていましたが、この記事を書いている間に 雪は止んで晴れ間も見えてきました。明日からの好天を期待しつつ、今日の日を有効に使いたいと思います。明日はまた冬仕事の最終週で、まだ分析診断する土 壌点数が50点ばかり残っていて、ラストスパートです。

2014.1.2.  ●比較的雪の少なかった12月と思っていましたが、暮れも押し迫ってから降り止まなくなり、平年並みの「正月で1m」を簡単に達成しています。雪かきに追われる正月となっています。どうぞ本年も宜しくお願いいたします。 ●この冬より、かねてから計画していた「タラノメ」栽培(促成栽培)に着手いたしました。町内に経験者がいず、施設の作成からして見よう見まねの試行錯誤 で取り組んでいまして、今後の経過が目下の懸案事項です。予定では1月下旬に第1期のタラノメができると思います。無事成功しましたならば、本サイトでも 販売させていただきますが、単独よりもお米などのご注文の折りに1、2パック同梱してお届けさせていただくようなスタイルが送料も余計にかからず、ご提案 させていただきたいと思っています。 どうぞ宜しくお願いいたします。●また現在生育中(雪の下)のにんにくは、これまでの3倍に規模拡大して作付けしています。収穫期に合わせにんにく用の冷 蔵庫の導入も検討しておりまして、これにより、より長期間の鮮度の良いにんにく出荷を目指すとともに、農閑期になりますが黒にんにくや乾燥チップにんにく といった加工も視野に入れることができます。多様なにんにく製品を出荷してまいりますので、本年7月以降のにんにくにつきましても,どうぞ宜しくお願い申 し上げます。 ●お米につきましては,粘り強くハセ掛けを続けた結果,野外の乾燥で16.0%、夏期高温期用出荷として特別にビニールハウス内で乾燥した籾で15.0%を達成しました。16%のものから出荷を開始しています。自然乾燥米の風味を感じていただけたら幸いです。

2013.11.6.  ●悪戦苦闘、試行錯誤でひたすらにドタバタと動いた夏の日や農繁期の秋も過ぎて、シーズンは下降線を描きながら静かになっていきつつあります。収穫が終 わってあとは片づけだけ。何とも寂しい気持ちになりますが、始まりと終わりがあるのがここ奥羽の農業。冬は冬で気持ちを切り替えた再スタートという感じで しょうか。●10月後半の稲扱きをしたい時期に今年は台風がらみの大雨がずっと続いて、ハセに掛けた籾はもう乾かないんじゃないかというくらい芯まで濡れ て、茎葉も変色し始めるくらいに。。。束の間の晴れ間に急いで扱いた人もいましたが、水分は高かったままと思います。いま食べる分には何でもいいのです が、問題は来年の5月以降に出荷する分です。春までで売り切れごめんとするならともかく、年中の供給を続けるためには、涼しい雪室から出て暑い都会の部屋 に届いた先の数週間のことを考えて、やはり水分は15%に落としておかなくてはいけません。10月下旬の台風直後に数日晴れた際のタイミングではまだ 18%でした。じっと待って、待って、最高に晴れて、湿度がうんと下がった、翌日は雨という予報の前の日。11月2日こそ、最高のタイミングで、水分 16%を達成した日でした。これは当地では野外での乾燥の限界値です。●そして今日、初の試みである夏出荷用のハウス内ハセ施設の玄米水分が15%を切る までになったところで、湿度が45%に下がった午後に、ハウスハセを脱穀し、すべての稲が籾になりました。16%野外乾燥米から15%ハウス乾燥米へ引き 継ぎながら、来年の10月まで出荷を切らさずに供給してまいります。●米の放射線測定も行いまして、今日データを受け取って、結果は不検出でした。本年の お米もどうぞ宜しくお願いいたします。●なお、籾摺り機も交代し、いままでの1枚選別網の小型機械から、4枚選別網の揺動する大型の籾摺り機械になりまし た。いままで籾殻の除去のため2度通していた工程を1回ですませることができ、玄米に与える機械的ダメージを減らすことができたのは嬉しいことです。●ま た、3つ目の初の試みとして、少量ですが「ひとめぼれ」も出荷しております。今年は期待した猛暑には至りませんで、ヒトメは未熟米が多く、出荷できる米の 分量は少なめでした。米にはちょっと涼しかった奥羽の夏です。その代わりといっては何ですが、「りんどう」は花に日焼け現象も出ないし、晴天続きで発生が 多いダニも今年は被害がありませんでした。何かが良ければ必ず何かが悪く、その逆でもある。そういう自然のことわりを念頭に入れて、複合的に栽培する。何 かは必ず捨てなければならないものもありとする。何を取り何を捨てるかはそのときになってみないとわからない。そういうことをいまさらながらですが痛感さ せられた年でした。

2013.7.21.  ●農作物の情報はブログ記事の方に掲載しているので、こちらのコーナーはすっかり留守になってしまっています。。。梅雨がまだ明けない東北は7月になって からずっとぐずついた天候が続き、田畑への影響が心配されています。●そんな中ですが、にんにくは今年も収穫を終え、あと、昨日は小麦(南部小麦)を刈り 取りしました。水稲ハウスは田植え後には乾燥ハウスとなりまして、現在、掘りたてのにんにくと刈りたての小麦を乾燥中です。ビニールだけでは高温になるた め、屋根ビニールの上にシルバータフベルという遮光シートを掛け、ハウス空間内上部にも同じシルバーを掛けて、にんにくを高温下にさらさないように努めて います。また小麦も雨に当てないことが良品質の条件になるため、同じハウス内にハセを設置して掛けております。両者ともお盆過ぎには乾燥が終わりますが、 にんにくについては生状態でも出荷いたしますので、旬のフレッシュなところを味わっていただきながら、同封したネットに入れてベランダ等に吊るしていただ ければ、良い状態で乾燥します。お試しください。●にんにく、小麦、そしてお米ともに、灯油を使った強制乾燥をせず、自然の乾燥にこだわった農法で作物を 提供したいと考えています。ブルーベリーもこの時期に収穫期となりますが、今年はやや遅れ、また実の付きも少ないように見えます。雪解けの遅れか、6月の 少雨が絡んでいるのか、豊作とは言えない状態ですね。●にんにくとブルーベリーの放射線測定を行いまして、不検出でした。

2013.4.18.  ●大晦日にも書いたのですが、豪雪が慣例化し、ここ奥羽の里沢内は4月いっぱい雪の残る気象になっています。特に今年の冬は北日本にキビシイ寒波(降雪) が集中したようで、青森県の酸ヶ湯温泉の5mの報道は記憶に新しいですね。●そうはいってももう4月も後半になり、稲の種まきをしなくてはならない時期 で、雪掘りの日々が続いていました。やっと雪を消し(もちろんハウスの周辺のみですが)、ビニールを掛け、整地をして、プールの枠を作り、そして今日、育 苗箱に土入れをしています。寒いです。雪の予報も出ています。午後からはまず初めて試みる「ひとめぼれ」の種まきを行います。メイン品種である「いわてっ こ」よりも催芽の進みが早いようでした。●住宅の前には購入した薪がまだごろごろしており、種まき後は今度は薪割りが続きます。併せてりんどう畑の雪も消 してやるべく、畦畔部分など要所要所の雪掘りもしてやらないと、到底お盆需要期に出荷することは出来そうにないでしょう。●冬の間籾で置いていたお米もす べて玄米にし、若干作業場に残してJAの雪室へと搬入しました。通常の流通米に比べ半年後の籾摺りですので、新鮮みも味わっていただけるかもしれません。

2012.12.31.  豪雪が慣例化し、当地の積雪量は1.5mと言っていたのが2m、と言わなくてはいけなくなったここ数年の奥羽の気候。4月末までの残雪となった春に始ま り、田植え後もずっと低温が続き、6月末まで苗は少しも大きくならない、そして7月に突然猛暑が来て9月末まで続いた秋、それから一転して毎日雨の10月 後半から積雪期まで。。。米は豊作で上記の6月の時には思いもよらない展開になりました。初夏までの低温にもかかわらず、にんにくも割と良かったです。小 麦とにんじんはうまくいかず。。。そしてまた農閑期に。冬のいまは設備投資を考えたり、新品目の導入へ向け準備をしたり。多雪冷涼な山間地の気候を素直に 受け入れるべきは受け入れながら、プラスの面を探し出し野良の暮らしへ組み込んでいきたいものです。保存管理での品質向上に、米やにんにくのための冷蔵庫 も必要ですし、籾殻の残らない、そして玄米に傷をつけにくいタイプの籾摺り機も必要で、切りがありませんね。少しずつ、努力して向上してまいります。もち ろん技術面も。。新年もどうか宜しくお願い申し上げます。

2012.10.29.  ドタバタとした繁忙期が静かに終わろうとしています。当園のメイン品目である切り花りんどうも出荷を終え、ハセ掛けした稲を脱穀しています。脱穀は2回行 いましたが、あとまだ少し(10アール分くらいでしょうか)掛かっています。今年の10月は雨が多いようです。特に中旬以降はぐっと冷え込んで寒い季節風 (西風)が強くなってきました。反面、夏場の時のような強い雨もあったりします。雨が多いと稲の乾燥に多大なる影響を与え、予測よりも乾燥に時間がかかっ ています。問題は、来年の夏場に出荷するお米です。この分はやはりしっかりと乾燥を行わないと、ムレやカビの原因になってしまいます。雪室貯蔵しておりま すので貯蔵中は大丈夫ですが、お客様の元へ届いてからが心配ですね。もちろん雪室も完全ではないので油断はできません。夏場になると雪も減ってくるし、外 気温の影響で庫内も高めになりますので。。。今年は米の出来は良いようで、おいしく新米を食べています。ぜひお試しいただければ幸いです。

2012.8.14.  お盆の時期になり、稲の出穂期を迎えました。気温もまずまずで、低温は来なさそうです。お盆のこの時期は、当園では切り花りんどうの出荷が最盛期。お盆需 要期に合わせ8月5日~10日にかけては最大限の労力を投入し、大量の出荷を続けます。もちろんこの間でスッパリなくなるわけではありませんので、お盆期 間に突入した今日なども、まだまだ大量に咲いて来ていて、お盆休みというわけにはいかなそうです。刈り取った小麦「アリーナ」の脱穀も控えています。りん どう出荷の合間に行っていたブルーベリーの受注発送も、まず終盤を迎え、現在いただいているご注文に応えて終了、になりました。これからお盆後は3回目の 草刈りをしながらりんどう出荷を続け、9月末にはいよいよ稲刈りになります。その前には、今度はりんどうの彼岸需要の出荷となり、またまた夜遅くまで電気 をつけての作業となります。稲刈りの前後にはにんにくの植え付けと小麦の播種もあり、耕耘や畝立てなど準備作業も前もって行っておかなくてはなりません ね。そうそう、忘れていけないのがジャガイモ掘り。掘った後はすぐ大根の種を蒔かなくてはなりません。

2012.7.6.  6月末になってやっと初夏らしい気候になり、作物の生育も少し取り戻した感じのこのごろ。雨がずっと降らなくてかえってやきもきしたりもしましたが、いき なり今度は大雨です。。。草刈りも一巡し、現在は稲やりんどうの草取りに追われています。雨の日は作業場を整理したり、水稲育苗後(田植え後)にそのまま になっていたハウス内プールのシート類をを片づけて、今度は小麦の乾燥場所にするための準備をしたりしています。。。まず、にんにく・小麦・ブルーベリー の3品目が収穫期を迎えます。春の遅れは取り戻せないようですが、それでも今月下旬にはどれも収穫できるでしょう。メインになる稲作は、7月中旬に中干し を始めるまで草取りを続け、後は田に入ることはなくなります。草取りもエンジン除草機を2度かけておりますので、あとは株間に生えている機械除草できない 部分を丹念に手取りしていく地道な作業。除草機のように筋力は使いませんが、腰を屈めて息の長い作業がもう少し。。。にんにく掘りは土用の丑の日にといわ れていますが、そうすると今年は27日になります。平年だと遅いかもしれませんが、今年はちょうどいいかもしれませんね。そして乾燥が終わるのは8月のお 盆過ぎとなりますが、生きのいい生にんにく状態での出荷も行っていて、こちらは収穫後直ちに送付できます。

2012.6.24.  去年まではさすがに6月ともなると夏らしい暑い日が続いたりし、特に関東以西で梅雨入りすると、かえって東北は晴れが続いたりしたものですが、今年は4・ 5月と並んで6月までも寒い。。。田植えも終わり、早苗は日光と温度を待ち望んでいるのですが、寒気流入の連続で、気候はとても不順ですね。にんにくや小 麦の収穫期も遅れそうです。雑草だけは旺盛なんですが。。。野良はまさに草取り・草刈りの毎日。特に田は先手先手の除草機作業で、雑草を抑えようと頑張っ ております。6月後半の除草がシーズンを決定づけるので、まさに田の草取り最優先で、農道や畦畔の草刈りは後手に回っている状況です。いろんな行事や研修 会もこの時期には目白押しで、田植え後の一段落休みもとても言ってられませんね。

小麦の方は「アリーナ」は順調なものの、南部小麦はイマイチ。にんにくは背丈は結構伸びてきてはいます。ブルーベリーはまだまだといった感じです。お米の前にこの3種の出荷を行いますので、宜しくお願いします。

2012.4.22.  寒冷と多雪に悩まされた長い冬でしたが、4月の後半になって、やっと暖かい気温と日照が訪れてくれるようになったここ奥羽の里です。4月4日の暴風雪によ り一気に50cmも吹きだまった水稲ハウスですが、何とか雪をかき出しビニールを掛けて準備がすみ、3月末から着手していた種籾の水着け芽出し作業と歩調 を合わせることができました。

いつも種まきすると寒気がやってくる、が通例になっていて、出芽が遅れハラハラさせられておりましたが、今年はどうでしょうか。予報では低温は来ないよう ですが、いつも寒気は週間予報を裏切るように突然に入り込んで予定を狂わせてくれますので、心配です。特にまだ当地には4月20日時点で50cm近くの残 雪といった状況ですから、地温も気温も上がらない中での水稲作業なのです。

雪が消える5月になって、やっと本格的な春を迎え、カタクリをはじめ春の景色が一気に沸き起こってくるのです。とはいえ、5月もまだまだ寒く、田植えの終 わる6月上旬になって、今度は一気に猛暑が来る、というのがここ2年続いたパターンで、これからこうした「二季」化時代に対応した農作業が求められてくる ことでしょう。関東までの東西日本は温暖化、北日本は寒冷化、といった昨今の二極化現象も同じ二季化傾向の一側面かもしれませんね。「春らしい春」がな い、「寒いか暑いか」。。。これは農業には辛いことですね。。。

2012.1.15.  2012 年は例年を上回る豪雪でスタートしています。クリスマス1週間くらい前からでしょうか。ちょうど1か月になりますが、ほぼ毎日風雪の状態。晴れ間が見えた 記憶はあまりなく、一日を通して完全に無雪という日は多分ゼロか2日くらい? 皮肉なことですが、これも温暖化がもたらした極端化気象の現れではないかと 考えています。ここ数年、春が極端に寒く、6月頃になって突然に猛暑に変貌するという気候がこちらでも見られています。時々ツイッターでもぼやいておりま すが、冬も確かに荒れ始めると止まらない傾向の奥羽の里ですが、ここまで冬型が連続するのも珍しいのではと実感しています。反面、車で1時間の内陸盛岡方 面には雪はほとんどないのです。そのくせ、たかだか数センチの積雪で大渋滞になってしまうんですね。同じ岩手ながら道路事情は大都市と変わらずお恥ずかし い気もします。今日も吹雪の中、家周囲の通路を払っていましたが、雪は1時間に10cmずつたまっていき、雪を投げ上げる場所も2m以上となり投げるにし んどい、といった様相で、ちょっと手の施しようがないといった感じでしょうか。昨日からセンター試験で、ジンクス通り荒れたのではと思いますが、大学のあ る都市市街地はともあれ、そこへ受験に行く雪国地帯の受験生や親たちには、ご苦労されたことでしょう。どうか無事試験場に着かれたであろうことを祈ってや みません。。。。

2011.10.28.  すべての脱穀を終え、今年も新米の販売を開始しました。17%乾燥米はほぼ完売となり、これからは通常の16%の出荷となります。「いわてっこ」はすぐに ご用意できます。また近々、「陸羽132号」の籾摺り作業に着手します。こちらの方もぜひ一度お試しください。90年前に秋田で開発された、品種改良の草 分け的な存在です。冷害に強い品種で宮沢賢治が農民に勧めたことでも知られています。作りづらい品種ではありますが、今年も無事脱穀までこぎ着けました。 併せて宜しくお願いいたします。

2011.10.7.  今年の稲刈りが9月29日に終わりました。夏に猛暑もあったことで、若干登熟が早まり、ちょうど適期での刈り取りになりました。雨が続いていますが、先週 の稲刈りの5日間だけはちょうど良く晴れてくれました。そのあとは雨が続いていてハセ掛けでの乾燥は遅れそうな気配ですが、水分が17%になった時点で第 一次の脱穀をいたします。店頭では出回ることのないこの高水分米はまさに新米らしい瑞々しさです。長期保存はできませんが、この秋から年末くらいまでに食 べていただく分には十分ですので、一度お試しくださればと思います。今年の新米も宜しくお願いいたします。

2011.8.16.  小麦の脱穀および唐箕を使っての選別を完了しました。昨年よりも「ゆきちから」も多く穫れ、この品種最後の販売をいたします。野外放置した稲わらの肉牛へ の放射線移行問題を受け、災害発生時点で生育中であった(厚い雪の下とはいえ)小麦の被曝を心配していましたが、現時点では公的機関により公表された測定 値では、小麦も含め野菜全般につき懸念すべき事態ではないと考えられます。とはいえ、それで満足するのではなく、農家自身がこれからは自分の産品を実際に 検査して(まずは簡易測定検査となりますが)、確信を持った販売へと踏み出していかなければならないと思います。これからの課題とさせていただきます。

<参考>小麦の放射性セシウムデータのまとめと米データの最新の予想

2011.7.19.  例年より早く梅雨明けし、好天が続いたため、ブルーベリー、そしてにんにくが春の低温による遅れを何とか取り戻し、収穫になりました。にんにくは現在乾燥 中。いまの時期だけのお届けになる「生にんにく」の発送が可能になっています。ブルーベリーも採れ始めてきましたが、この梅雨明け以降の乾燥高温により最 高に甘い状態で実が熟しています。こちらは8月上中旬までの期間しか販売できませんので、ぜひこの機会にご利用をお待ちしております。

2011.5.20.  3月からずっと寒い日々が続いて5月の上旬まで低温多雨の奥羽でしたが、ここに来てやっと平年並みの気候に回復しつつあり、作物は約1週間遅れで推移して います。稲の苗も4月末の強い寒気でなかなか芽が出ずに気を揉みましたが、現在は少しずつ大きく伸びてきています。6月最初の田植えに向け、一度目の代かきをすませています。小麦やにんにくも遅れは同様ですが、この数日の好天で一気に生育を稼ぎました。まさに春の農繁期まっただ中です。大震災や原発事故で 大きく揺らぐ社会情勢ですが、食を支える農の思いや勤労は揺らぐことなくきっちりと計画した営農を遂行すべく努力したいと思います。今年はじゃがいも・に んじん・大根・大豆もふだんより大きく作付けし、しっかりと商品として販売できるよう準備を進めています。宜しくお願いいたします。

2011.2.28.  おかげさまで、昨年初チャレンジとなった「陸羽132号」は在庫も少なかったことから、早々に完売となりました。どうもありがとうございました。粒が小さ い特性のためくず米が多く出てしまい、それはわが家で消費しておりますが、来年以降、選別についても改良を求められそうです。一方、昨年暮れにNHK岩手 の放送で紹介された家内のあけびづる篭取り組みについては多くの方に見ていただいて暖かい励ましをいただき、この冬にも創作を続けています。そして今回少 しだけですが商品として掲載してみることにいたしました。いずれも小さい篭や置き皿類です。よかったらぜひご閲覧ください(【渡辺まい子のあけび篭】)。2月になり暖かい日が続いていて、まだ寒の戻しは当然ありますが、春に向けてのいろんな準備を気持ちの中では始めております。

2011.1.1.  品種が変わるため籾摺り選別の作業が遅れていましたお米の「陸羽132号」ですが、調製が仕上がって、販売が可能になりました。在庫はきわめて少なく、稀 少な米です。この機会にぜひご試食をいただけますようご案内申し上げます。なお、12月には、NHKの岩手ローカルニュースにて、当サイトでも紹介販売し ております町内の篭製作グループ「若畑創作館」の作り手のお年寄りから、家内が篭作りの技術を継承している様子のレポートが放映されました。東北の雪国な らではの冬場の手仕事として、また美術工芸品としての創作活動として、この伝承の技を習得し伝え続けていきたい気持ちでおります。どうか本年もあけび・く るみ等の篭製品のご愛顧を宜しくお願い申し上げます。

2010.10.26.  天日乾燥を続けていた稲ですが、23,24日の両日で脱穀を終え、籾貯蔵しています。これからご注文をいただいたその都度、籾摺りまた精米をして新鮮なお 米をお送りいたします。通常の「いわてっこ」に加え、今年から、90年前に秋田県で開発され宮沢賢治も農家に勧めた米の品種「陸羽132号」も販売いたし ます。量は少ないですが、かつて度重なる飢饉を救ったと伝えられる冷害に強いとされているお米です。貴重な品種です。いにしえの稲作、そして農村の暮らし に思いを馳せながら食してみたいと思います。

2010.10.9.  稲刈り適期が早まった今年の秋ですが、りんどうの切り花出荷が最盛期を迎えていた9月18日に助っ人に来てもらって、1枚の田1反分をまず稲刈りすること ができ、早速ハセ掛けして天日乾燥を続けておりました。最終的に稲刈りは9月30日にすべて完了し、ハセ掛けもし終えましたが、おととい、最初の18日に 刈り取って干していた分を脱穀しました。籾摺り作業はまだ雨の日の仕事に残しておりますが、明日あたり作業できそうです。この連休明けからは新米を発送で きることになりますので、どうか、本年のお米も宜しくお願いいたします。残りの乾燥中の稲は、最終的に来年の稲刈り期まで貯蔵し出荷していくものになりま すので、しっかりと低水分になるまで乾燥をこのまま続行していきたいと思っています。現在用意できる新米は若干水分が高めですので、みずみずしいおいしさ は楽しんでいただけますが、長期間の保存には適しませんので、1, 2か月程度で消費していただければ幸いに思っております。

2010.9.13.  猛暑も終わり、涼しい毎日が続いていて、やっと焼酎のレモン割りがなくとも一日が終えられるように…。目下、彼岸りんどうの最需要期になっております。 が、今年は8月の暑さで彼岸りんどうの開花が抑制され、大幅に遅れたまま彼岸商戦に突入しています。値段は高くついているかもしれませんが、量が出ないの ではさっぱりです…。稲刈りは逆に大幅に早まって、こちらはすぐにでも着手したいところですが、ここ数日の大雨で田は水浸しだし、まず彼岸りんどうを乗り 切ってしまいたいし、うまくいかない今年のシーズンです。お盆のりんどうも春の寒さで遅れましたし、記録に残る農業にとって辛い年になりそうですね…。稲 は上手にいきそうです。本年産のお米も宜しくお願いします。

2010.8.7.  岩手も猛暑続きで、野良仕事も大変ですが、この天気が幸いし、小麦がよく乾燥し、脱穀いたしました。今年は量が少なく、特に「ゆきちから」については畑も 狭かったので、販売までに至る量は残念ながら確保できませんでした(玄麦あと3kgまでの在庫です)。そこで、本年は地元農協(JA花巻西和賀支部)の青 年部の若人たちとともに、当園とは別ほ場で取り組んだ無農薬無化学肥料栽培の小麦を当園HPでも大々的に販売いたします。面積も大きく、大きな単位でのご 注文にも対応しております。当園は玄麦での対応を主として、小麦粉の方はこの「青年部小麦」の方にご注文いただけましたら幸いに存じます。製粉は定評ある雫石・高村製麺所にお願いしています。

2010.7.23.  全国的に猛暑が続いていて、岩手もそれなりに暑いですが、それでもここ奥羽の山村はまだ涼しい日もあったりして、何とか夏本番を迎え草取りや諸々の管理作 業に精を出しております。21日に小麦を刈り、ハウス内に干して乾燥に入りました。今年は量が少なく、あまり多くはご提供できないのが残念なのですが、同 じ無農薬栽培での小麦の栽培を農協の青年部組織の事業が取り組んでいて、天日干しではありませんが、大量に穫れそうな見込みでこれから刈り取りを迎える運 びになっています。このHPにて販売もいたしますので、併せて宜しくお願いいたします。ブルーベリーも適期を迎えてきました。量が整い次第、発送いたしま す。こちらも無農薬はもちろん、菜種油かすのみで育てています。奥羽山脈の天然の恵みといえます。ぜひお試しください(8月の前半までになります)。

2010.7.20.  やっと梅雨明けした3連休初日の17日に、にんにくを収穫しました。大きいもの小さいもの、今年もさまざまですが、一番大きいクラスは秋に植え付ける種子 に回さなくてはならず、2番手以降が販売となるというのがいつも悩ましい点です。来年産から販売予定の幻の品種「八幡平」も無事収穫し、全量種に回しま す。今年は八木にんにく(秋田品種)も去年よりは量が確保でき、LとSの2規格で販売いたします。通常のホワイト(青森品種)も豊富にございますのでご利 用ください。いまなら掘りたて新鮮な「生にんにく」もお届けできます。たっぷり水気を含んだ掘りたてはいましか食べられず、しかも市場に回ることはまれで すので、直送ならではの味わいになります。無農薬無化学肥料の小玉なにんにくですが、化学肥料ものと違った風味を感じていただきたく、今年のにんにくも宜 しくお願いいたします。

2010.6.22.  しばらく続いた日照りから一転して雨続きの梅雨に入り、春の低温による遅れを一生懸命取り戻そうと作物も躍起の季節です。雑草もまた素晴らしい勢い で。。。梅雨のときは結構寒いものですが、今年の梅雨は高温気味になっていて、作物的にはありがたくもあり、またイモチなど諸々の病害の原因になるため心 配でもあります。特に蒸し暑い雨降りの日は要注意。にんにくや小麦、ブルーベリーが生育を続け、収穫まで1か月を割っています。時々の雨は欲しいですが、 あっつく晴れたおひさまが鍵です。少量生産に付き、ショッピングカートより予約注文をくださいますと確実です。本年の作物も宜しくお願いします。

2010.5.26.  アスパラの出荷が盛期になっています。おかげさまをもちまして多くのご注文をいただき、ほぼ予想出荷量に達する見通しになりました。どうもありがとうござ いました。これから夏になると、にんにく、ブルーベリー、小麦の順に出荷時期を迎えます。その節にもまた宜しくお願いいたします(お米はまだ若干量ですが 在庫がございます)。

2010.5.18.  ようやく春らしい陽気が2、3日続いていますが、先週の極端な寒冷を受け、アスパラの生育は停滞しています。当初20日頃に盛りになる予想で観察していま したが、この頃から出荷が開始という様子で経過しています。ご注文くださいましたお客様にはどうかいましばらくお待ちくださいますように宜しくお願い申し 上げます。

2010.5.11.  記録的な寒冷状態の4月を引きずり、5月になってもどこかまだ肌寒い日の多い奥羽の里です。今年最後の出荷となるアスパラもチラリと芽が立ち始めてきまし た。有機質肥料だけで育てたアスパラは量が穫れず、やむなく廃園となった次第ですが、最後の出荷が今月20日頃に盛りとなる感じで生育しております。どう か宜しくお願いいたします。現在既に多くのご注文をいただいていて、できましたらお一人様1個(1kg)のご注文にて宜しくお願いいたします。

2010.4.29.  相変わらず天候不順の続く東北地方ですが、ここ奥羽の里もやっと雪が消え、畑の作業が本格化してきました。これから連休中は、堆肥を配ったり、田畑を掘っ たり、家庭菜園の植え付けもあるし、メインであるりんどうの芽かき作業が始まります。消雪が遅かった分、てんてこ舞いの忙しさが待っていることでしょう。 この冬の時期に製作が終わったあけび篭を新規分も大幅に入れて更新しました。今回から写真を大きくして、1商品1ページの構成でお届けいたします。今年の あけび・くるみ篭製品も宜しくお願いいたします。

2010.4.19.  3月の初旬からもう1か月以上も寒い日が続いている岩手西和賀地方です。時々温かい日もないわけではありませんが、基本的にはとても寒く、まだ雪が時折り 降ってくる次第、、。さすがに今回は関東辺りへも寒さが降りて来たようですが、こちらまだまだ残雪も多く、農作業の本格化にはまだ時間がかかりそうです。 しかしそんな寒気の中でも水稲の種まきだけはしておかなくてはいけません。特にわが家は加温器の力を借りず、ハウスの中で自然出芽させる方式で育苗します ので、いまのこの1週間はどうか出芽に必要な温度を与えてください、と祈らずにはおれません。芽が出揃ってからは多少の寒風に当てながら、田んぼでの後半 生に備えさせる必要もありますが、まだまだ赤ん坊ですので気が気でない、そんな気候の奥羽の山里です。

2010.3.6.  3 月に入り薪運びのシーズンになりました。奥羽の里ではまだまだ薪ストーブは健在です。山から運び出す「伐区山」「春木山」の真っ最中です。残雪のこの時期 に木を運び出し、チェーンソーで短く切って、それから薪割り。そして家の壁面にきれいに積んで、秋まで乾燥し、そして冬が来る前に小屋に運び入れて焚く、 という流れになります。雪があるうちが木を滑らせて運びやすいし、チェーンソーや斧を地面にぶつけて刃を痛める心配も少ないわけです。大変な肉体的労苦で すが、まだまだ雪は多く、4月半ばまでは農作業にはなりませんので、この時期の仕事となるのです。灯油を買うのとどっちが安いかはわかりませんが、やっぱ り薪の威力は偉大で、あったかい。それにわが家ではオーブン付きのストーブですので、オーブン料理の楽しみも兼ねられます。良いものができたときはブログ に紹介いたします。

2010.2.28.  2月も今日で終わり。暦の上ではいよいよ待ちわびた「春」ですね。明日から。今日は突然の大津波予報で気が気がでない方も多いと思います。岩手は特に心配 です。このページ下にはショッピング以外の情報のメニューも表示していますが、それらもリニューアルいたしました。奥羽の里の郷土料理や昔話などのコンテ ンツも用意しておりますので、そちらの方もぜひ一度ご覧になってください。

2010.2.21.  ショッピングのサイトを大幅にリニューアルしました。各々の商品を1ページずつ独立して扱ってみました。紹介内容を増やして、より密な情報をお届けしたいと思います。今後とも宜しくお願いいたします。

2010.2.14.  HP トップに、2年前にわが家も紹介された『新農民になろう』という本を掲載しました。田舎暮らしに関心ある方や、新規に農業を開始したいと考えている方には お勧めの1冊です。先日「就農サポーター会議」および「新規就農フェア(池袋)」に参加した際にも思いましたが、ゼロからスタートするという大きなハンデ をものともせず、逆に新しい視点で既存の農家以上の経営を展開する人は実際いるわけです。私など足元にも及びませんが、そうした事例は就農後何年経っても 勉強になりますね。アマゾンでないと買えないかもしれませんが、ぜひ一度検索なさってみてはいかがでしょうか。

2010.2.11.  現在、役場の除雪の仕事に携わっています。雪の多い冬になっていますが、雪降りの貴重な合間にはパソコンに向かい、HPの見直しに努めています。この更新 履歴のスタイルを変更いたしました。去年の暮れから盛岡市三ツ割にある直売店『ちいさな野菜畑』さんにお米やにんにく等を出荷しています。近郊の皆様には どうか宜しくお願いいたします。本年は完全な天日乾燥米をお届けいたします。現在籾で貯蔵しており、ご注文いただいてから籾摺り・精米してお送りしていま す。

有機肥料のみを入れ育てた無農薬栽培「南部小麦」と「ゆきちから」の2品種の小麦はおかげさまで完売となりました。次回作は作付を拡大し、7月下旬にできる予定です。本年も宜しくお願いいたします。

にんにくは「ホワイト六片」の良質の種子から収穫し、若干まだ在庫がございます。本年も来年用の植え付けを終えました。新たに岩手原産のにんにくの種子を入手し、現在増やしています。貴重な品種です。再来年の夏には販売できるよう拡大いたします。

熟練した民芸品生産グループのみさなんの素敵なあけびづる作品を掲載しています。現在制作が盛んに行われています。念願だった農作業場を新築いたしました。いっそうの生産拡大と効率化を目指してまいります。