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作物の生育期と草取り期

6月17日のにんにく

にんにくがもう少しで収穫期という段階になっています。トウ摘みをあらかた終えたところで(八幡平がメインですが)、ホワイト六片があと1週間、その1週間後に八木・八幡平の順に掘り取りというスケジュールになろうかと思います。はたして大きな球になっているかは全体としてわかりませんが、茎葉の伸びは良いようです。今年は小さめとの声も聞こえて来ていて。。

 

にんにくの芽

八幡平のにんにくの芽がごっそり採れております。とても美味しいので、これも収穫と言って良い作業です。この田植え用苗カゴに4つくらいになります。引き取り手がちょうど多数ありまして、余すところなく活用されたと思います。中ほどの芯は食べれませんが、ハサミで切って上と下が美味しく食べられます。冷蔵庫で2週間以上持ち、それもありがたいです。八幡平は100%トウ立ちし、ホワイト六片よりも5〜7日収穫も遅れます。また、晩秋から貯蔵にんにくにも出芽が始まり老化が進みますが、八幡平は休眠も遅くて当地では植え付け後の出芽が翌春になります。このことから貯蔵にんにくも出芽開始が遅くて老化が始まるのも遅いというメリットがあります。鮮度がそれだけ長持ちするということですね。

 

南部小麦6月7日

去年、雪腐れ病に泣かされた小麦部門ですが、盛夏の休耕期間にマメ科緑肥を導入したことで成果があったようです。また鶏糞を今回はしっかりと施用したこと、それに雪解けが早かったことも大きい要因ですが、背丈が取れ、かつてないほどの良好な生育を見せています。まだ穫れてみないとわかりませんが、特に南部小麦についてはかなり期待を持っています。7月10日頃に刈り取りし、1か月間ハウス内で乾燥し8月下旬には出荷ができるよう工程を進めたいと思います。

アリーナの方は、まだ雪腐れの土壌が残っているのか、初期生育が良くなく全盛期よりは7割くらいの勢いかと見ていましたが、ここの来て背丈もぐんぐん伸びて来ましたし、まずまずの収穫になるかなとは思います。来年は畑を変え、緑肥ももちろん施用してみたいと思います。

小麦に関しましては予約注文で8月末には全量が完売すると思いますので、ご利用いただける際は早めにカートあるいはメールフォームで宜しくお願いいたします(不測の結果もあり得ますのでクレジット決済は現時点ではお控えいただけたらと存じます)。

 

しどけ

山に詳しい方から、というか里山文化の森羅万象にお詳しい人なんですが、山中で採れた山菜苗を譲っていただきました。これはしどけです。しどけ(食用出荷)が道の駅等に並ぶ5月連休の頃、そうした産直施設などでそのしどけのポット苗などはないかなと注意していましたが、苗としては見当たりませんでした。こういう山菜も庭で育ててみたいという需要はあると思うんですが。

タラノキは出荷用に植えておりますが、その他コシアブラや行者にんにくも少しですが自家用に植わっていて、これにしどけが加わったことはありがたく思っています。活着するまでは、毎日葉に潅水し、蒸散でしおれないよう注意が必要でした。

 

アイッコとワサビ

また、こちら、アイッコ(左)とわさび(右)もいただき、順調です。アイッコの左の株はすぐ枯れてしまったのですが、すぐに次の芽がでてきて、次の週にいただいた2本目の苗と同等の生育になっています。わさびも当初の葉は悪く見えていましたが、新しい葉が出て活着しております。アイッコは絹などと同じ繊維としても使用されていたそうですね。

 

ルバーブ

ルバーブも続々と茎が立って来ています。あと1か月くらいは収穫でき、その後は株養成のために温存します。前回ジャムの写真を掲載しましたが、やっぱり色が綺麗で美味しいです(美味しさは緑のものと同じと思いますが)。自家製ジャム作りのため茎出荷としてご利用いただける方は、どうぞメールフォームよりお願いいたします。

 

苗代いちご

野イチゴをさまざまに植えております。その一つ「苗代イチゴ」。最初どんな姿かもわからず、通販で入手し、現在田畑の斜面等で栽培中なのですが、全く同じ植物がいつも過ごしているタラノキ圃場の崖の法面一面にびっしりと生えているのを発見しました。。ちなみにスマホで植物を見分けてくれるアプリをいれておりますが、まぎれもなく苗代イチゴと鑑定してくれました。

ここ奥羽の山村ではいろんな豊かな植物が生育しています。フリマサイト等で手に入れられる植物も探せば多くはこの地元にあるだろうと思うのですが、まず素人には名前と物が一致しないので見かけてもそれとわからない。次いで山歩きし探すような時間的余裕がない。ということで最初は購入するということが近道にはなります。その後自分でも知識を深め、近くで偶然出会った時には目に入って採取もできるだろうし、自生する環境の特性も学ぶことができるでしょう。日当たりとか、水辺かとか。。現にこうして身近な場所で苗代イチゴの大群落を見つけることができたのも、苗購入で勉強した成果と言えますね。

なお、サイトで購入したものは実は品種が違うイチゴだったということはよくあります。熊イチゴと冬イチゴは混同されやすいかもしれません。そこは何だ違うじゃないか、ではなく、そうしたことの学びも必要ですね。

 

カタカゴカフェ

ところで、近所にセンスの良いカフェができています。以前子どもたちがピアノを習っていた家の斜め向かい、カタクリ大群落で知られる「安ヶ沢」入り口付近にある「カタカゴヒルズカフェ」というお店です。こちらの家のお生まれで、長らく外国で暮らし、その後国内で古民家カフェを営んでいらした女性が実家に戻って自宅の改修をして、お店を開かれたのでした。うちから車で5分の距離だし、おしゃれでもありますので、特に女性の来園者(援農等)がいらした時はこちらに行くことが多いです。タンドリーチキンがおすすめのようです。個人的には左上のグリーンカレーがイチオシです。ふつうの住宅なんですが、いまはGoogleマップ等で場所で迷うことはないですね。機会がったらお勧めします。念のため電話で予約されると確実です(私もそうしてます)。「カタカゴ」は「カタクリ」の古語の表現のようです。

 

カタカゴヒルズカフェ外観

どうぞ西和賀方面に日中来られる方はお昼のランチやカフェタイムにご活用ください。やっていない日もあるので、前もって電話してからが無難です。

 

 

碧祥寺資料館1

前述の盛岡の山村文化に詳しい方と、碧祥寺博物館を訪ねました。こちらでも地元である私自身がその方にガイドをしていただき、民間信仰や仏教等の知見を深めることができました。いろんな場所で目にしているものも、名称とかその意味など知らない場合も多く、こうした資料館を一緒に見学することで、一人で漫然と見るよりも、はるかに勉強になります。

 

碧祥寺資料館2

こうした薬に関わる伝承知識もとても貴重なことですね。わかる人が少なくなっていくのは明らかで、通常こうした陳列を見ても、ふーんそうかで終わってしまい、そこで何かをコメントしたり実生活で応用したりできるような人が現在この山村でもどれくらいいるでしょうか。。こうした知見を備えていること、というのは現代の社会でもましてや求められることではないかと思うのですが。。しかもこうした知識や経験が発信できるのはこちらのような山村から、ですね。

 

碧祥寺マタギ1

さて、5月に阿仁マタギのレポートをした際に古い写真を探し出して当ブログでも掲載しましたが、こちら西和賀の「碧祥寺博物館」のマタギ資料館にも改めて行きました。手作りっぽい山の神がいろいろあり、農家が雪に閉ざされる農閑期にコツコツ掘ったんでしょうね。むしろシュールな美しさすら感じます。自宅の神棚や、家々の神社、山祇神社などに奉納されていた御神体なのでしょう。碧祥寺の前の住職の太田祖電さんが蒐集されたのだと思います。

 

碧祥寺マタギ2

猟具です。先の詳しい方からの解説で、特に小さい方のとらばさみでは、挟む力が強すぎて足を切断したりしてしまいがちで、獲物としての価値を損ねることにもなるため、布等をうまく巻いて挟む衝撃の強さを弱め、できるだけ獲物を傷つけないように捉えるための微妙な調整技というのが必要なのだそうです。力がゆるすぎると逃げてしまいますしね。

 

碧祥寺マタギ3

こちらは鹿やキジのオスがメスを呼ぶ声を模写した笛で、この音を聞いて近くのライバルのオスが何だけしからんと飛び出て来たところをバンとしとめるという笛です。シカ笛はクマの骨にガマガエルの皮が貼ってあるそうで。上の方の管を口に当てて吹くというものです。ちなみに鹿の骨は削って服用すると骨折に有効な薬用があるそうですが、逆に皮下脂肪の油は鹿の油よりも熊の油の方が薬用・美容の効果はずっと高いそうです。

 

碧祥寺マタギ資料館

碧祥寺の博物館は沢内大田の「農家食堂およね」の反対側の坂道を上がったところにあり、大人500円で4つの資料館を見学できます。上の写真はそのうちのマタギ資料館になります。20名以上だと団体割引があります。

 

八幡平ドラゴンアイ

さて、全然話題は変わりますが、昨今有名になった八幡平の「ドラゴンアイ 」(鏡沼)です。決して仕事にゆとりがあって出かけているわけではないのですが、何かの用に合わせて半日プラスしてぶらり軽トラの旅に出るのが、この春からしっくり来ていて、良い癒し効果にもなっている気がしています。6月8日頃に開眼した(中心点が雪解けで黒くなる)というニュースでしたが、この6月14日ではちょっと遅かったようで、ベストは6月10日辺りだったでしょうか。。雪解けの様子が龍の目のように見えるとのことで人気のスポットになっています(NHKの「山カフェ」でも放送していました)。

 

八幡平ガマ沼

ドラゴンアイ から八幡平山頂を経て、こちらはガマ沼です。美しいですね。

八幡平マツ

八幡平はトドマツが多いようです。八幡平の山頂(といっても明確なピークじゃありませんが)から「源太森」の方面を目指して散策しました。

 

八幡平池塘

八幡平という名称に対してこれまでぼんやりした認識しかなかったのですが、なだらかな丘陵地帯にトドマツの林と池塘が点在しているという景観です。駐車場から短時間でぐるり散策でき、登山というよりは散策ですね。鏡沼の辺りはドラゴンアイ ブームで多くの観光客が来ていました。6月ともなれば普通の服装で問題ありません。ただ悪天候の時はやはり厳しく冷たい雨が降ることは当然です。

 

寺山修司オペラ「黙示録」

さて、この日は夜に寺山修司の観劇の予定があり、これに先立って八幡平にも足を運んだのですが、夜、岩手県民会館に久しぶりに行きました(中ホール)。2010年度から7冬、土壌分析のアルバイトで公会堂の隣、盛岡広域振興局の4階の農業改良普及センターの実験室から正面に県民会館を眺めながら分析業務をやっていたのですが、その仕事がなくなって、内丸の官庁街に来る機会もなくなっていました。年に2〜3回は映画を観に大通り近辺に行くことはありますが、映画は北上市の場合もありますし。

オペラ「黙示録」というタイトルで、かつてNHKのラジオドラマになった寺山自作の脚本に、盛岡の方が室内楽用に全編に作曲し、演奏も出演も盛岡在住の方によるものでした。特にピアノは途切れることなく演奏が続き、要所要所で弦楽四重奏が加わるというスタイル。主役は圧倒的にピアノですね(上演時間は休憩除き1:40くらいでした)。

とても力作でした。オペラというには小規模ですが、とても味わいのある時間を過ごせました。金田一駐車場に停めていたので、ついでに大通りでラーメンを食べて帰りました(CT33ビルのラーメン屋です)。

田畑では、田の除草、りんどうの草取り&芽かき、そしてにんにく、次いで小麦の収穫が近づいている、という段階です。草イチゴ、苗代イチゴ、冬イチゴ、バライチゴ、カジイチゴ 、ノウゴウイチゴ、熊イチゴ、そしてキイチゴであるモミジイチゴも順調に生育しています。この6月、新たにエビガライチゴと紅花イチゴが加わりました。紅花イチゴは八幡平でも見かけました。コケモモ類もいろいろありますが、これら植えたところを毎日観察して歩くのは楽しいものです。こうした野イチゴ系のジャムなど、いつかは生産してみたく思っています。

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