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稲刈り開始、熊バトルも開始です

ササシグレ稲刈り

夏の天気が良かったことで、若干早めに稲刈りが進んでいます。ひとめぼれを刈り、次いでササシグレを刈り終えました。写真はササシグレです。今年は6月頃に寒い日があったためでしょうか、分げつが少ない(茎数が少ない)感じで、また茎が細いかなという感じもします。全国的に猛暑だったわけですが、こちらはちょうど良かったかと思います。当園は土地としてはやや不適の晩生品種を作付けしていますので、昨年や今年のような気温の高い傾向が今後も続いてくれたらありがたく思う次第です。南の方々には申し訳ありませんが。。

 

熊被害

そして、早速もう熊の被害が発生しています。山に面している田は毎年必ずやられるのですが、上の写真は山側の畦畔に立って撮影しています。山の方から踏み倒して侵入し、5〜6mくらいの場所に座って食べるようです。このように倒された稲もバインダーで起こしながら刈れるので刈れはしますが、実が付いていないわけです。。

 

ハセと熊撃退機

一昨年の2023年は初めての経験でしたが、田の中だけでなくハセに掛けた稲までもが被害に遭いました。今年も昨今の報道からその危険があり、微力ですが、役場から借りた撃退機を設置し、山に向けて音と光を放つ装置を作動しました。バッテリー節約のため夜間だけオンにします。すぐに慣れてしまうとは思いますがね。

なお、新米はいつからになるかのお問合せもいただいておりまして、当園では稲刈り自体が遅れる晩生種が多く、しかもその後にハセ掛け乾燥がありますから、いつも10月末からの出荷になります。今年は数日は早まりますが。。

そのため、去年はしなかったですが、一部早期脱穀米の出荷を予定しています。品種は既に刈り終わったササシグレで、水分が17%に下がった時点で一部脱穀し籾摺りして出荷をします(こちらのお米は年内を目処にお召し上がりください)。10月10日に玄米にできるよう計画していますが、天気次第ではあります。ササシグレのショッピングカートをそれまでに準備しますので、そちらからでも、あるいは直接メールやメールフォームからでも承りたく、よろしければどうぞお願いいたします。

なお、今年のお米ですが、昨今の米事情を考慮して、100円/kgほど改定させていただいて、800円/kgにさせていただきたく、どうか宜しくお願いいたします。一般の流通米の農家の仮渡し金が500円/kgと言われており、報道のように店頭価格800円/kgは避けられないと思うので、それに合わさせていただきます。とはいえ、諸資材や燃料費の高騰がありますので、便乗というわけではありません。どうかご理解をお願いいたします。それでも慣行栽培と同じ価格なのでいびつな状態ではありますが、昨年産の販売価格よりあまりにも高騰した設定にもできませんので、上記の額+送料という形で2025年産米はお願いしたく思います。

なお、カメムシ斑点米の被害が年々大きくなっていまして、これは農業新聞などでも盛んに伝えられている全国的な現象です。われわれは殺虫剤を使わないために、一般の農薬栽培米よりも被害は大きくなります。このため、現在、色彩選別機を導入する手配を進めています。残念ながらこの秋には手に入りそうもないですが、オークション等で使い古された機械(それでも70万くらいはします)を自前で運搬し設置するというのは将来的に見てもかなり危険な行為ですので、農機店に依頼をしている段階になります。今年の新米については、当面出荷時に手で除去する作業は行いますが、それは限界がありますため、この斑点米があることについては、どうかご了承をお願い申し上げます(斑点米がどうしても気になられる方は、どうか他の選別機を使われた農家さんのお米をお求めになってください)。なお、量の比較的まとまった亀の尾については当面今年は農協の色選委託をしたいと思いますが、農協出荷者が優先されるため遅れますし、断られるかも知れず、微妙なところです。このような事情があることから、有機栽培農家の間でも高額な色彩選別機を導入する人が増えています。最も小型のタイプで良いので、そういう機種をしっかりメーカーでも供給し、値段を下げて欲しいものです。

また、昨年から、年間を通してのお米の予約確保のご希望が多くなっておりまして、この秋から承らせていただきたく思います。これまではそのような希望がなかったし、通販の定期購入的な押し付けになっても良くないと思い、在庫がなくなったら、お客様の区別なく完売にしておりました。ただ、ご要望が多くなっておりますし、新規の未知の人よりもこれまで食べていただいた方を優先にすることは当然でもあります。もし年間のご希望がありましたら、メールでご連絡いただけたら、その量を確保し、次の出来秋まで途切れないようにお客様自身のペースに応じて出荷をしますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

天日乾燥の自然栽培米ですので、値段を見ての新規の方からの大量の注文や、また転売などが起きないようにとの意味も含めた予約のお願いになります。作付け規模も小さく何百キロの確保はできませんが、ご利用をいただけたら幸いです。既にそのご希望をいただいている方や、前から食べてただいている方にはもう少し収穫量の目処が付いた時点で改めて個別のメールでもご案内をさせていただきます。今年の新米も宜しくお願いいたします。

 

2023年のハセ稲被害

ちなみに2023年のハセ掛け乾燥中の記録です。朝起きてみるとハサ場が左のようになっていて、そばには中央のような籾だけしか入っていない糞(これには哀れさを感じます)、そしてハセと山の間にある既に収穫が終わって立ち入らなくなったりんどうの通路に束を持ち込んで、りんどうの影に隠れて食べていた現場です。夜中の犯行なのでこういう陰になるところに隠れなくても良いと思いますが、習性なんですね。

熊被害は深刻ですが、年間通してみると、カラスの方が害を及ぼしています。作業場は昼間シャッターを開けて田畑へ出ているのですが、ゴミ箱を荒らしたり、ビニールの包みを破ったり、石鹸を持ち去ったり、置いてあった黒にんにくを食べたり、もうやりたい放題で、できればカラスの方の駆除をお願いしたいところです。

 

緑肥にんにくソルゴー

秋はにんにくと小麦の作付けもあり、9月は猛烈に忙しい月になります。にんにくの予定地にはイネ科のソルガム(ソルゴー)を収穫直後に播種し覆土して栽培し、そして約1.2mまで生育した8月末にトラクターですき込んで、そして畝立てをし、マルチを張ってにんにくの植え付けをします。だいたい9月半ばから下旬が植え付け適期とされていますが、当園では切り花りんどうの秋彼岸用出荷とかち合うため、9月上旬までに植え付けするスケジュールになっています。そうすると、8月末までに写真のようにすき込みをする必要があり、冷涼積雪地でにんにくあるいは小麦の収穫時期が遅れる当地では、7月上旬に緑肥の種を播種しないと秋のにんにく植え付けに生育が間に合わず、綱渡りのようなスケジュールで緑肥栽培を行っています。今年はわりあい暑い夏だったので、何とか1.2mの生育が確保できました。

 

緑肥小麦クロタラリア

こちらは小麦予定地の緑肥栽培とすき込みの様子です。にんにくと異なり種子で播種する小麦ですので、緑肥(小麦の場合はマメ科のクロタラリアです)が1.2mまで十分に伸びたにすき込んだ後に2週間以上腐熟の期間をおいて、それから最終耕耘をして小麦の播種になります。小麦の播種は稲刈りと重なります。が、稲刈りは降雨により多少の水たまりが見られてもバインダーで強行刈り取りをすることができますので、晴れが続いた時は小麦の播種を優先し、まずはトラクターで耕耘して土がこなれたところで間髪を入れずに播種をします。

 

緑肥タラノキクロタラリア

こちらは緑肥栽培の少し珍しい例です。来春にタラノキを植える予定地ですが、土作りやチッソ補給と雑草繁茂の抑制を目指してクロタラリアを播種し、小麦圃場とかですき込み耕耘した時も、そのままに放置し、その後小麦畑の耕耘でトラクターを出した時に「倒す」作業をしました。時期が遅れたので2mくらいにまで伸びていて、花も咲いています。むりくりすき込んでも良かったのですが、まだ雑草は生えてきますので、かえってすき込まず、倒すだけにしてみました。ロータリーを地面まで下げて、回転をさせずただ踏み歩くだけです。トラクターのタイヤでも圧がかかります。これによりクロタラリアは倒れて、枯れてくれた状態で、全面を覆い尽くして雑草の余地を塞いでくれています。このまますき込まずに腐熟してもらい、来年タラノキを植えるときにすき込んで畝を作ってみたいと思います。緑肥をすき込まないでそのまま敷き草にする手法を、記事にも書きましたが来年のにんにく管理で行いたく、まずはこのタラノキ圃場の緑肥マルチングが雪解け後にどのように腐熟しているかを見てみたいですね。

 

小麦播種(アリーナ)

小麦畑では緑肥をすき込んだ後、耕耘後播種をしました。彼岸りんどうの出荷作業で追われて、それが一段落ついて間髪を入れずの作業です。稲刈りより前の作業です。

 

小麦発芽初日

小麦は9月24日に播種しましたが、9月29日に出芽を認めました。上の写真は発芽の当日の様子です。今年の秋は小麦の作付け面積を少し減らしました。そうそう大量に注文が来る品目ではなく、昨今はむしろ米への需要が高まっています。だからと言って小麦畑を田んぼにしようなどと安易に考えたところで、今度は稲の作業が手が回らなくなり、稲を掛けるハサ場も足りません。小麦もこの夏の収穫時では屋根のかかった乾燥場所が足りずに、いろいろ苦労しました。軽トラをしまったりりんどうの集荷トラックが集めに来る場所になっている小さな車庫まで小麦が占領したりしました。

小規模の天日干し小麦栽培というのはいろんな困難があります。乾燥がうまくいかないケース、自家貯蔵で出荷に対応するための貯蔵の湿度等の問題、赤カビ病の対策としての見回りや穂の抜き取り、等々さまざまです。製粉の需要に応えるための製粉所への委託と持ち帰りも時間がかかりますし、総じて米の方が楽ではあります。とはいえ、いろんな作目の振り分けでスケジュールをこなしていくのが農業の自然な姿で、常に仕事がなくなることがない効率性でもありますね。

 

小麦粉900g

その小麦ですが、収穫後に秋の製粉委託をしまして、現在在庫がございます。上のパッケージは安価なクリックポスト利用で総重量1kgまでの規制から、900gをジップロックに入れてちょうど1kgの状態で発送します。南部小麦、アリーナともにまだありますので、よろしければご利用ください。送料込みで1,000円で出荷しております。この場合はフスマを入れる余地がありませんが、全粒粉でご利用の場合はフスマを同梱する規格でのご注文をお願いいたします。何キロでも自由に対応できます。カートの規格にない時はメールでお知らせください。

 

オールナイトニッポン

最後に余談ですが、久保史緒里の「オールナイトニッポン」を聴いています。特に乃木坂のファンとかいうわけでなく、ただ、ふだん仕事中に聴いているIBCラジオの番宣の中で、自分は「イーグルスのファンで」というセリフがあって、え、若いのにイーグルス知ってんだと思って何となくラジコの聞き逃しで聴いたのが始まりでした。まもなく、「イーグルス」は球団の楽天のことでわれわれ世代がよく知るミュージシャンのイーグルスではありませんでしたが、何だか肌に合った感じで楽しく聞けた番組でしたので、去年のいま頃からでしたが、ずっと聴き続けています(冬の寒天出張の時は聴けません。。)。私も、広島カープのことはただ「カープ」と言うし「広島」などとは絶対呼びません。なので、ファンは「楽天」とも「楽天イーグルス」とも呼ばず「イーグルス」で正解なのだと思います。

その初めて聴いた回の時がたまたま仙台の放送局からの放送で、地元の宮城愛に溢れた特別感がとても良くて、仙台からの放送はテンションも高かったです。その時の好印象を引きずって聴き続けている気もします。そうしたご本人への親近感もありますが、特に周りのスタッフ(よく出てくる大塚さんとか)の力を結集した番組作りが素晴らしい仕事をしていると思えて、さすがプロたちの作る伝統の第一級の番組だと感じて聴いています。

その久保さんが乃木坂を卒業するという放送が9月17日の放送で告げられていました。2年前の夏のツアーが終わった時に引退を決意していたそうですが、それがすぐになされるのでなくて2年間続けてきた理由は、オールナイトニッポンの番組に対する愛着があったからだということでした。それの告白の場面では、泣きそうだよ、とも。。湿っぽくないトークを通したかったんでしょう。ガラスの向こうの女性スタッフたちも泣いていたようで、スタジオからの臨場感が伝わって、その時はりんどう収穫作業中でしたが何だか胸が熱くなりました。突然の報告でしたしね。

この番組では久保さんが自身の胸の内や性格の傾向を細かく語る場面が多く、いろいろ周りに気を遣い、くよくよしたり、思ったように話を伝えられない心のありようをいつも伝えてくれていたし、自分は打たれ弱い、との発言もありました。こうした内面の吐露と言いますか、そうした発言もラジオの魅力かもですね。テレビ番組はそういうプロセスじゃなくて出来上がった結果という感じでしょうか。。これから独り立ちですね。ついつい自分に置き換えてしまいますが、いわゆる脱サラをして会社組織から独立し、農家という1事業者として生きていくということに通じる決意表明でありますから、卒業後の頑張りに力強く応援したく思った次第です。東北仲間ですし、仙台はいま子どもたちの関係でずいぶん身近にもなっていますしね。この夏に10時間の単独の登山をしながら、その独立の決意を確かめたそうです。ちなみに、この夏秋に行った登山について、また稿を改めて記載したいと思います。

水曜日深夜の放送を翌日か翌々日の日中ですが、ラジコで楽しみに聴いていました。乃木坂のグループ卒業と同時に11月の最終週がラジオでもラストになるようで、ちょうど長野に行っている時期ですが、まだテングサの煮込みの深夜作業は始まっていないので、聞き逃しででも聴きたいと思います。

農作業はラジオを聴きながらやっています(機械作業以外の時です)。以前、NHKで平日午前のワイド番組で「すっぴん」というとても企画力の濃いすぐれた放送をやっていた時はそちらを聴いていましたが、残念ながらそれが終了した後は地元民放局のIBCラジオで午前と午後のワイド生番組を聞いています。いまのNHKラジオでは残念ですが「すっぴん」より魅力がありませんので。。。そしてワイド番組後の中央の局からの提供番組の時間帯に、水曜日の乃木坂オールナイトニッポンや、土曜日朝のNHK「山カフェ」や金曜夜の「飛ぶ教室」、日曜日FM「かけるクラシック」といった番組を聞き逃しで聴いております。夜に暗くなって作業場に戻ってからは「Nらじ」や「ベストオブクラシック」で楽しんだり、夜9時からはテレビの配信でiPadでニュースを見ながら聞きながら選別作業をしております。

最後の品種、亀の尾の稲刈りが始まっています。天気を見ながらあと5日で終えたいと思います。そうしたらすぐにササシグレの早期脱穀になります。どうぞ新米も宜しくお願いします。

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