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雪深い早春のたらの芽栽培

たらの芽ふかし2025

寒い冬になっていますが、その中でも日中は春の気配も漂う季節になっています。今年も寒天製造の出張から帰宅して、たらの芽の促成栽培をスタートさせています。帰宅直後の頃は寒さも真冬本番で、真冬日が続いており、そんな気候の中で無理にふかし促成を始めても、時間ばかりかかって生育は遅く、逆に時間がかかりすぎることでカビにやられたりする危険も高まります。そこはじっと待ってからにすることとし、決算や確定申告、また春からのいろんな資材や種苗とかの検索や注文事務など、パソコンへ向かっての作業が主体となっていました。

たらの芽栽培としては、穂木を駒木に切断し、水に漬ける作業(樹液を出させてカビがつきにくくする意義と、発芽を促す催芽の意味があります)、水に漬けた駒木を圧力あるシャワー洗浄をし樹液を洗い流し、トレイに並べていく作業だけで、1日3時間くらいの軽作業です。収穫が始まるまではこんな感じです。

 

駒木トレイ

水に漬け終わった駒木をトレイに並べ、シャワー洗浄しました。あまりくっつけすぎて並べるとカビになりやすく、離れすぎると倒れます。だいたいこんな感じでトレイを埋めて、このまま栽培棚へ置きます。

 

穂木のテーブル電動鋸

秋のうちに採取しておいた穂木をこのテーブルカッターで駒木にします。2/3くらいは終わりました。あと1週間で手持ちの穂木は全部棚に入りますが、3段の棚全部使っても入り切らないので、残りは収穫で棚から出て行って空きスペースができるのを待ってからの伏せ込みになります。

全部伏せ込みが終わると、あとは収穫だけですが、こまめに棚を観察し、カビの発生はないか、温度や遮光の管理、水の交換は適切にしているか、日々チェックが欠かせません。日中の日差しがある日はビニールを開けて空気の入れ替えも大切な作業です。その時は扇風機で静かに風を送ったりもします。特に最上段は日光を多く受けやすく、遮光を掛けておかないと、芯の腹の部分が小さい膨らみのうちに葉が展葉する茎が出始めてしまい、結果小さなたらの芽になってしまうので、しっかりとお腹を膨らませるために暗く管理します。ダイオシートを使っていますが、日中晴れて来ても急激に気温が上がらないためにも遮光は大事なことです。

 

やまなし園3月上旬

やまなし園もまだまだ雪に覆われていて、ここは斜面のてっぺんで雪が溜まりにくい場所なんですが、まだ50cmくらいはあります。その他の田畑の平均でまだ1.3mといった感じでしょうか。近年は雪の量が少なめであったため、今年は多いように感じますが、10年くらい前など、4月1日の時点で1mくらいあった気がします。田畑の消雪も4月末の連休に突入してからという年もありました。この辺りが長野や新潟などの豪雪地帯と違う点で、関東よりも消雪の日が1か月も遅くなるのは、やはり最高最低の気温が全然こちらが低いことによるのでしょう。

 

作業舎への通路

問題は稲の籾を収納しているこの作業舎の冷蔵庫から籾を出して、籾摺り機のあるたらの芽栽培室の方へと搬送したいのですが、1mを超える雪の除雪に苦労しています。写真で見える作業場のシャッターが雪で開かず、除雪機が出せないでいました。やっと昨日シャッターをこじ開けて除雪を開始しましたが、歩いて硬く踏み固めたところとそうでない気温が上がって柔らかくなっているところとの差が大きくて、除雪機が真っ直ぐに進めないで苦戦しています。秋に籾摺りした玄米の在庫がほぼ底をつき、氷温貯蔵籾を早く玄米にして出荷を再開したいのですが。。

本当は秋のうちに全部籾摺りをしてその半分の玄米をこちら作業小屋の冷蔵庫に氷温貯蔵して、そのまま継続して出荷するようにしても良いのです。お客さんを待たせないで済むし、1回1回の出荷分玄米を雪山を越えて担いで運び出すことはできないわけじゃありません。籾摺りとなると全部を持ち出さないとダメなので、軽トラが入れるように除雪が必要なのです。もともと、秋に全部玄米にしてしまうのではなく籾での貯蔵で春に籾摺りした方が春以降の出荷分が鮮度も良く美味しいのでは、という考えで行ってきたことですが、実際のところ半年遅れで籾摺りした玄米が秋に籾摺りを行ったものより本当においしくて鮮度が良いのか、と言われればなかなかその差を実感できるものではありませんね。

農薬を使わない稲作ではどうしてもカメムシ斑点米の発生がありますので、農協の色彩選別機を使うことである程度除去することができます。そうなればむしろ秋のうちに全て玄米にして色選委託に出すことになりますので、それにより玄米品質を向上させることができて、かつ玄米をそのまま-1℃の氷温貯蔵米にすることももちろん継続します。いまの時期にお客さんも待たせません。次回作ではそのようにしてカメムシ害対策と品切れのない状態を維持することを遂行したいと思います。稲刈り直後の高水分の生出荷分だけは色選に出せませんが。。また通常の16%乾燥米とハウスでの15%乾燥米が色選装置で混じってしまうことはちょっと心配ですので、15%と16%の袋を分けて装置に入れるよう要望はいたします。

 

作業場通路除雪2025

昨日真っ直ぐに進めなかった除雪機はクローラーの左の軸のピンが切れてしまっていて、農機屋さんへ走り、そしてクローラーの回転軸のピンの穴とそれの外枠の穴を合わせるために、方向転換クラッチを微妙に切りながら軸を回転させ2つの穴を合わせ、まず折れたピンを叩き出し、新しいピンを差し込むためにさらに正確に穴位置を定め、ピンは何とか差し込めました。機体が傾いたことでオイルが漏れてしまい、エンジンオイルを補給し、再スタート。無事住宅の方から作業舎への通路を除雪することができました(やれやれです)。これで多分数日待てば雪が消えて軽トラをバックで入り口に着けて、氷温籾を運び出し、住宅の方の作業場部分に設置した籾摺り機で玄米にします。また、森林組合より薪を購入していますが、バックで入れるところまで入ってもらってユニックで写真の右側の山に薪を降ろしてもらえます。雪のあるうちにここで玉切りし、あとは地面が出てからゆっくり薪割りをします。

近々籾貯蔵在庫の籾摺りが行えますが、玄米が底をついているいま現在、米の価格が高騰していることもあり、「ポケットマルシェ」の方への出荷は注文に応じきれそうになく休止していました。自サイトの方はそのまま続けておりますが、やはり注目度が足りないせいか、そんなにサイトに直に注文が来るするわけではありません。有名サイトへの出品とは違いますね。価格は去年と据え置きで、社会で価格が高騰しているからといって、それに便乗して値上げをすることは、ちょっと恥ずかしい行為ですし、自分の経営上やむなくの値上げというのなら別ですが、今期はその理由もありません。ですので、慣行栽培のお米よりも販売価格が安くなってすらいます。といっても農協や米卸経由の店頭価格からどれくらい差し引かれて、秋に農家に精算額が入って所得が実際増すのか、その時は近所の農家に訊いてみたいと思います。価格を上げる要因はないと申しましたが、今度の秋に亀の尾のみになると思いますが色彩選別に委託を出すとなれば、その手数料分は価格に入れさせていただきたいと思います。キロ当たり数十円の値上げにはなりますが、それでより品質の良いお米を供給することができるならば、必要な工程となると思っています。

 

ハウス除雪着手2025

来月の今日辺りは種まきをしている時期です。除雪機が出せたので、ハウスと作業場の間の雪山の除雪にも手を付けました。水稲育苗ハウスの除雪はまず外周からです。反対側の側面は雪が少ないので、とにかくまずここを払うために、5回くらいかけて減らしていきました。

去年は猛暑の夏だったので、ここ奥羽の里はちょうど良い暑さで、亀の尾など、よく穫れました。先日までいた長野の人たちは、真夏は標高1,000mの茅野・原村付近でも平気で35度になるよ、とのことで、やはり東北の山間地は違うのかもしれません。気象庁のデータを見ても去年の沢内で8月6日にたった一度32.0°を観測し、それが最高です。前後に31.5℃とかは数日ありますが。。ちなみに長野県の原村の実測値は7月23日の33.5℃が最高でしたので、まあ35℃はちょっと大袈裟でしたが、32℃台は数日ありました。もっとも岩手県の北上市も結構高い数値を叩き出しており、原村よりもむしろ暑かったかもという感じです。それほどここ沢内は冷涼と言って良い地域と思います。広大な奥羽の山塊の醸し出す水蒸気や緑そのものがリビングマルチになって気温の上昇をマイルドに抑えてくれているのかもしれませんね。豪雪の影響は真夏までは持たないと思いますが。。

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福井への研修旅行

永平寺参道

認定農業者の全国サミット大会というのが秋に行われていて、昨年はコロナ自粛でありませんでしたが(正確にはリモートで内容閲覧することで開催という形でした)、今年は福井県で行われました。昔は遠くまで大勢で行ったもんだという話を聞きますが、いまは参加の手を挙げる者もいず、結局認定農業者の町内の会長と副会長と役場担当者の3名での参加になっている感じです。

そういうわけで10月19日に福井入りし、まずはタクシーで永平寺に向かいました。前回のブログでも書きましたが、閉園間際でほとんど観ることはできませんでしたが、息子に持たせる数珠を買い、初日の行事となりました。

 

サンドーム福井

福井市内からは30分もバスで移動したでしょうか、眼鏡で有名な鯖江市にあるドーム会場での全体会の開催でした。

 

越前おろしそば

大会は午後開始なのですが、遠距離なので前泊しての参加になり、当日は午前中から会場に来ています。いつも午前中には会場内にいろんな試食コーナーがずらりと並び、かなり高額な料理や菓子類も提供されたりしていました。2016年に参加した岐阜の大会は圧巻で、飛騨牛のサイコロステーキのようなのや有名長良川の鮎の煮汁など行列ができていたものでした。全体会のメインである開催県主催者によるアトラクションですが、これも岐阜の時は大規模なプロジェクションマッピング技術を駆使した豪華なステージ演舞で圧倒されました。司会も大物女優さんだったと思います。コロナ禍のことは仕方ないにせよ、岐阜以後はかなり規模縮小という感じで、今回もそう印象深く残るものではありませんでした。

名物のおろしそばが弁当とともに配布されておりましたが、多分参加費の中に含まれていて購入になったのだと思います。

とはいえ、そういうサービス目当てで参加するものではなく、全国から集った知らない農家どうしの交流が目的になりますね。

岐阜のことばかり賞賛するのも気が引けますが、その時の2日目の視察行程のバスの中での案内役の農業普及員(専門の県職員)さんの地元農業に関するバスガイド解説は大変心に残っていて、まさに痒い所に手が届くような丁寧できめ細かい配慮の語り口で素晴らしいものでした。淀みなくずっと語ってくれていました。2016年当時もブログに書いたと思います。たまたま乗り合わせたバスの担当が専門の方だったからかもしれませんが、以後は農業を知らない一般事務の公務員の方で、ほとんど事務連絡になっていましたね。でもこれが普通で、多分岐阜大会が特別だったのでしょう。

 

アイガモロボット

会場の一角で業者の展示もあり、人々の関心を呼んでいるように見えましたのが、アイガモロボットです。農薬不使用の水稲栽培での最大の負担は除草ですから、こうした装置が田んぼを縦横無尽に歩き回り泥を攪拌して抑草を続けてくれれば本当にありがたい話です。田の中を重い除草機やチェーン除草具を引き回す作業はかなりの重労働です。6月の除草時期に何度除草に入れるかで収量は決まります。もちろん冷害に遭わなければの話です。2年続きで寒さの夏でしたので。。

 

福井恐竜博物館

サミット大会当日夕方から分科会に分かれての懇親会、宿泊、そして2日目の研修視察となります。分科会では集落営農組織の代表者の話、産直運営者の話と2件参加した後に、メインである福井県立恐竜博物館を訪れました。日本で最初に恐竜の骨が発見されたのは岩手県ですが、出土の量が最も多いのがこの福井県勝山市になります。そこに建てられた恐竜専門の博物館は世界3大恐竜博物館と言われ、恐竜少年たちの憧れの聖地です。

 

ティラノザウルス

館内で長いエスカレーターを下って最初に出迎えてくれたティラノザウルスです。動いているし、声も発しています。

 

居留博物館展示

そのティラノを中心に広大な空間に実物大?の骨格標本が配置されています。天井までは何十メートルもあります。首長竜の頭は遥か先でした。

 

恐竜博物館標本群

やや上部の通路から見下ろしています。標本はとてもたくさんで、また陳列品も膨大なもので、とても1時間半の中でくまなく読むことはできませんね。博物館は大好きですし、個人で来ていたらまる1日いたと思います。

 

あまごの宿昼食

あまごの宿というアマゴの養殖施設の料理を昼にいただきました。左上の2尾で小さいなと思いましたが、頭から食べて、味はとても良かったです。養殖施設も見学しましたが、餌やりも敢えて大きくしないような与え方をしているようでした。釣りとしては大物狙いますが、食べるには小さい方が美味しいんですね。右上の小鉢はイワナの刺身で、酢味噌でいただきました。

 

福井の焼き鯖寿司

以上でサミットは終わり、福井駅で焼き鯖寿司を買って、新幹線で岩手に戻ってまいりました。もともと鯖は好きですが、この鯖寿司は絶品でしたね。

あとは極晩りんどうの最後の品種の最後の収穫選別をやりつつ、廃園にするりんどう畑のネットと支柱外し、耕耘、そして半端な時間にはにんにくの草取りをしています。

 

稲扱き2022

例年カメムシ害に見舞われる早稲米の「いわてっこ」ですが、脱穀・籾摺りを終えておりますが、明日、斑点米除去のため農協の色彩選別に出して来ます。明日明後日は好天のようなので、この間に残り品種の大半の脱穀をしたいと思います。亀の尾の新米時期限定のやや高水分のみずみずしいお米の出荷から始めたいと思います。

なお、いろいろ考慮した結果ですが、今年の新米から700円/kgに100円ほど上げさせていただきたく思います。20数年前に500円/kgから始めてその後自前の脱穀・籾摺り設備の導入時に600円に改定させていただいて、15年も経ったでしょうか。他の自然栽培・天日干しの生産者のお米との値段差がやはり大きくなっていて、むしろ改定をとの指摘もいただいたり、また転売目的のような注文が来ても良くありませんから、この年から100円ほど改定させていただきたく思います。その分というのも語弊がありますが、カメムシ害についてはこれまで行っていなかった色選委託で品質を保ちたいと思います。いわてっこは色選に出す関係で11月最初まで出荷はできませんが、おそらくは斑点米の少ないであろう亀の尾から始め、ひとめぼれ、チヨニシキと合計4品種の出荷を行っていきたく、今年の新米もどうぞ宜しくお願いいたします。また、いわてっこ以外にも何らかの着色米がある程度見られた品種については色選委託を行いたく思います。なお、色選に出す場合はその品種全量の玄米で委託するために、これまでの翌春から出荷する分の冬期間氷温の籾での貯蔵・春の籾摺りはできず、玄米での氷温貯蔵にいたします。