説明
雪国が育んだ “雪っこ小麦”
秋の農繁期まっただ中に慌ただしく種まきをして、
やがて深まり行く秋の中鮮やかな緑の葉を出し、そして深い雪の下に、、。
米よりも長い9か月余りを経て、やっと麦秋を迎えます。
刈り取り・脱穀ともにかなりの手間を掛け、乾燥を終え、やっと実が、、。
パンに向く品種です。少量ずつご家庭で製粉されご利用いただければと思います。
2007 年秋に初めて蒔いた小麦も年月を重ねてまいりました。4月後半の雪解けより生育を再開し、7月中下旬に刈り取り、雨よけハウス内で1か月間乾燥させ脱穀しま す。
もともと自分たち自身がパンなどの自家用に使いたいという目的で始めた小麦ですが、お客さまからのご注文も 多く頂戴し、灯油使用の強制乾燥でない、ハセ掛けによる“自然乾燥”にこだわって、そのため小規模に限定しつつ栽培し ています。
小麦において特に自然な乾燥は、主観的感想かもしれませんがある意味お米以上に良い風味を醸成してくれて要因になっているのではないか と感じております。少量のパ ン焼きや家庭用にご使用にご用命くださいましたらと思います。
▶︎品種:「南部小麦」
もともと多雪地帯で融雪が遅く春も寒いここ奥羽の山村は平坦地より収量も少なく小麦の適地とはいえません。出穂期も収穫期も遅れますが、早い時期に播種しじっくりゆっくり時間をかけて育てています。岩手の食文化を支えてきた「南部小麦」は長期間の積雪に耐えてくれる小麦です。多雪地帯につき大規模バラマキ栽培はうまくいかず、手はかかりますが筋蒔きに しています。ハセ掛け自然乾燥のスタイルにつき大量の生産はできませんが、関心がおありの方にご提供していきたいと考えて栽培しています。
▶︎麦の選別中(籾摺り機使用)
わが家では国内産の小型オーブン付き薪ストーブで暖を取りつつ、家庭用にパンやケーキを焼いておりま す。無農薬 自然乾燥の小麦粉で思い思いのひとときをお作りになってください…。
当地は秋が短くて冬が長いため、9月下旬の秋彼岸の頃に播種しています。播種前日には46度の風呂消毒 を行っていますが、文献にあるように10時間も浸けるとかえって発芽が落ちるよ うで、5時間程度にとどめる方が良さそうです。草対策もありますので、全面蒔きよりも条播きで栽培しています。大変貴重なアリーナ小麦は一時種子 を減 らしておりましたが、少しずつ出荷量も確保できるよう計画しています。量的には南部小麦が主体になります。
▶︎刈り取り日のアリーナの白い穂(2012.7.28午後)。1条刈りバインダーで刈り取り、運搬車で運びハウス内のハセに掛 け乾燥させています。
脱穀後の小麦には茎や穂のカラがいっぱい含まれておりますので、これを取り除いてやらねばなりません。そのために導入したのがこの「唐箕」です。このような クラシックなものはいまは販売されておりません。リサイクルのお店で見つけて購入しました。左の前方からは最も軽いカラが、左側下から次の悪いものが飛 び、右下に収穫される実が入ってきます。現在は上に掲載した籾摺り機(稲用のもの)を使い、より正確な選別 を行えるよう になっています。
能率を考え、現在は上記小型の電動籾摺り機を使用しています。
【自然乾燥にこだわっています】
小麦の収穫期は雨が多い梅雨末期。コンバインで収穫する方は好天のタイミングで刈って乾燥機に入れることになると思いますが、私たちは適期まで待ち刈ってい ます。現状では水稲育苗ハウスに収納できる規模ですので、この乾燥ハウスの中で、雨に当てずじっくりじっくり干しています。「小麦色」らしい色で仕上がる のも嬉しい点です。
小麦栽培の四季




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