に投稿 — コメントを残す

夏の収穫期です

和賀岳山頂

沢内も真夏です。去年よりは暑さは控えめに感じられますが、今年は湿度が高いですね。今年は西和賀の盟主「和賀岳」への登頂からこの夏がスタートしました。地元で暮らしていると登山のこと、西和賀最高峰である和賀岳のことにことさらに興味を持つ人はほとんどありません。春先など雪をかぶって綺麗に見える日もあって、そういう時に綺麗だねという会話はありますが、登る山としてはあまり意識されていませんね。

でも自分にとっては和賀岳はやはり登頂しなければならない山、でした。長野にいた時から山登りは好きでしたし、一度、声がかかって1999年7月に近所の人たちと登っています。ただその日はガスっていて、コケ平から先は何も見えず、しかも登山の最中の記憶というのがほとんどないのです。99年は入植して3年目。無我夢中で農業に立ち向かっていた、まだほんの入り口の段階で、その後子育てとかの時期も含めて長い長い正念場が続きました。その中で和賀岳登山の記憶も埋もれていってしまったのでしょう。レジャーどころではない、というのが実際の心持ちでしたね。子どもたちを連れて行く目的での海や山はありましたけど。。

再び登山に目が向き始めたのは、子どもたちが大きくなって、親と休日で出かけるということがなくなってきてからですね。いまは上の子どもたちのいる仙台や山形へも行きますが、それにプラスして、年に2度3度といったペースで登山に向き合うことができるようになりました。農業の状況についてもただがむしゃらに日々過ごしていた段階から、時々休みも入れながらバランスを取っていけるような段階に至ることができたのかなという気がしています。5日働いて2日休む人たちには到底敵いませんが、10日働いて1日出かける(買い物や用足し、研修会、映画を観るなども含め)という感じになればと思います。

事業主というのはそういうもんだと思います。農業に限らず、ごく一部の成功者?はともかく、大多数が日々仕事のことで頭がいっぱいになって暮らしていると思いますね。。だからこそ、余計にレジャーの時間をとって心身のバランスを整えることも必要ということでしょうか。

 

和賀岳山頂から田沢湖方面

それでこの和賀岳への現時点の状況下での再挑戦になりました。岩手山よりきついよという声も多い厳しい登山になります。登って降りて、渡渉してまた登って、しかも直登のルートです。いまのうちに行っておかないと、そのうち体力不足になるのでは、という心配もよぎりました。そうして、6月28日(日)、和賀岳登山ガイドさんや県内外の登山者に混じって、トライしてきたのでした。

最初の写真は山頂の祠がある場所、2枚目はそこから見える田沢湖の方面です。田沢湖も見えていますが、田沢湖から和賀岳が見つかるとは思えないですよね。。

 

和賀岳渡渉

渡渉のことは2度目だし深く考えてなくて、ちょっと失敗でした。みんなサンダルを持って来てました(ここに置いて行きます)。私は裸足で、しかも登山靴を両手で持っての渡渉になり、もう滑って滑って、あわやドボンになるかの瀬戸際の歩きになりました。わざわざ持参してる登山ポールをザックに付けて登山靴を持って裸足で川を横切る、というのは考えてみたらバカな行為でした。帰りはそうでなく、登山靴をザックに入れて、ポールを使って渡渉したので、難なく渡り切ることができました。1999年の時はポールなどまだ登場してないし裸足で登山靴を手に持って、でしたけど、ここまで滑りそうにならなかったと思ったんですがね。。

同行した皆さんにとっては、いろんな山の一つとしてここ奥羽の山深い和賀岳を選んで登りに来てくれて、景色や雰囲気を楽しもうということでしょうが、私にとってはこの日は景色や花を見るためではなく、己れの中の和賀岳をいう巨人を克服するという課題に立ち向かった日、なのでした。同じように、学生の頃からずっと畏怖の念というか不安や恐怖を克服しなければ、と感じていた場所があり、それは北アルプス槍と穂高の間の「大キレット」で、いまも心の中で重く立ちはだかっています。これはもう克服しようがないですね。冬に寒天作りで茅野市内や霧ヶ峰から大キレットを眺めるので余計そう感じるのですが、冬ですからね。ただ遠くから眺めるだけ。永遠に到達できない領域です。

 

ニッコウキスゲ

コケ平まで来ると、まず安心です。ここではお花畑が広がり、ニッコウキスゲが咲き始めておりました。ここは和賀岳登山の大きな目標場所で、みんなここに期待をして向かうのですが、前回99年は何も見えませんで記憶もなし。なお、秋田の方から登って来る人は、和賀岳を越えてこのコケ平までは来ないでしょうから、岩手側登山者の特権ですね。

こうして、改めて登ったことで、もし次にトライすることがあれば単独でも臨むことはできるでしょう。ただ、特に平日とかに行けば、山頂の秋田側からの登頂者も含め、誰にも会わない可能性も大きく、それはそれでちょっと心細いかもですね。熊だってウヨウヨいるはずです。今回のようにグループであればいろいろ喋ったりしながらですので(私はただ黙々でしたけど)、向こうから気づいて避けてくれるでしょうけどね。

 

ウスユキソウ?

こちらは早池峰で見たのと似ていて、ウスユキソウなんでしょうね。粉をまぶした感じはなかったですね。また、りんどうはありませんでした。産地なんですがね。。

 

山ゆり

そんなこんなで登山は終わりました。こちらはりんどう畑のそばの山ゆりです。夏の到来ですね。りんどうの出荷シーズンの始まりです。

 

りんどう出荷

お盆りんどうの激しい10日間が始まり、夜中までの作業が続きました。今期最高の24箱出し切った8月10日の朝です。残念なことに、この最大出荷日のりんどうのセリは8月12日ですが、台風やら、あと最大の花屋さんの仕入れ日が終わった後だったので、価格は下落してしまいました。。8月10日月曜日のセリが最高単価をつけていましたので、農家の出荷日としては8月8日出しにピークが来る、あるいはその直前の7日(金)や5日(水)の市場にしっかり出せた人はラッキーだったでしょう。当園は約3日遅れたかな、という感じでしたね。仕方のないことですが。。

りんどう開花は残雪が遅いことでも遅れるし、開花直前の高温に当たっても遅れる。市場や花屋さんは8月10日にはお盆販売用の全在庫を確保したい、そのあとはもういらない、が基本です。天気が良ければお墓参りももっと盛んになり花屋さんも追加で10日以降のセリで仕入れたくもなったでしょうが、台風も来ました。いつもこの時期には南の方に台風が漂っています。それがお盆の時期に大都市圏へ来るよということになると、花屋さん仲卸さんは、ああ今回は墓参りの人少ないな、と予感して買い控えが起きる。もう十分仕入れたしね。セリはボタンを押すんでしょうか。その手に力が入らず、値段が下がります。今年はまさにその典型でしたね。いつもお盆や彼岸には私も台風には注意しています。今回沖縄から九州へ進み熊本への影響が心配された13号に気を取られていたうちに、東から急に15号?が突然にやってきた。エヴァの使徒みたいですよね。意表をついて現れて、え、という感じ。。その名残の影響とかもあったのでしょうか、千葉県での大雨のニュースがありました。熊本の方々にもですが、お見舞いを申し上げます。千葉では車から出られなくて溺れて命を落としてしまう。想像しただけで本当に恐ろしいことです。そういう危険が日常の中で突然発生する怖さを自覚しなければと思います。

本当にこのような大地震や豪雨による災害が日常になってしまったんですね。8月1日頃、岩手の県南部で豪雨があり、西和賀町でも花巻へ向かう「なめとこライン」が土砂崩れに遭い、また北上線ほっとゆだ駅から横手へ向かう途中が線路の地盤の土砂崩れで不通になっています。なめとこラインは割と使うし来週も通る予定があったのですが、残念です。

 

最上赤

りんどうが始まる前に、7月はにんにくと小麦の収穫がありました。この2つの作業を終え、農道畦畔の2回目の草刈りを終え、りんどうの草取りと芽かきを完了しておかないとりんどうの出荷を迎えることができません。もちろん田の除草もそうです。今年のにんにく収穫時は好天が続き、収穫期としては最高の環境でした。今年やや量がまとまってきた「最上赤」です。既に多めのご注文をいただいていて、在庫は僅かになり新規のご注文には応えることができません。またこの系統は小ぶりでしたのが少し残念です。

 

富良野(美瑛)

他方、こちらは最上赤と同時に増殖を始めた「富良野」(美瑛)ですが、こっちは比較的大玉になりましたですね。不思議です。ホワイト六片と八幡平は各地域ごとに系統があり、それぞれ5つくらいの系統を混ざらないように植え付けし、収穫時からきっちり分けて保管して次の植え付けをしています。下位系統が存在するとはいえ、特徴はホワイト六片や八幡平の性質なので、いろいろ取り混ぜて出荷していますが。八木やこの最上赤とかは下位の系統はありません。

また、今年は南郷ピンクと上海太倉という2種を試験的に植えており、来年以降はもっと増やしていけそうです。上海は当然ですが、南郷ピンクという青森の南郷村に在来したにんにくですが、これも暖地系らしいです。当園ではにんにく栽培は生長点培養でウイルスやセンチュウの心配がないにんにくの由来のみを植え付けて栽培しておりますが、その供給元であるにんにく研究家の山下氏のおすすめで、味が良いとのことです。ピンク系なんで、ホワイト六片とも違います。ホワイト六片産地のど真ん中にこういう品種がひそかに存在してたんですね。

 

にんにくの芽

八幡平といえば、トウ立ちが100%で、美味しいにんにくの芽が採れます。収穫2週間前くらいの時期ですが、これを摘んでやらないとにんにくが小さくなってしまいます。芽を摘んで食べる、6月下旬の楽しみです。油をやや多めに、塩味で炒めれば美味しいですね。

 

ソルガム蒔き直し

にんにくも現在は15種類くらいの分類があり、きちんと分別して作付け管理していかなくてはいけません。先に触れたホワイト六片等の下位系統も、味の違いこそわかりませんが、その年の気象の影響で成績がはっきり異なります。この2026年産では紫波や大野の系統(岩手系)や奥南と言われる系統は小さく、欠株も多く、昔からある元祖福地系は良くできました。違いというのは味や見た目より、その年の出来不出来で現れます。

去年は緑肥のソルガムをトラクターですき込んですぐに畝立て作業を行って、ビニールマルチを張って植え付けをしましたが、ソルガムが地中でゴワゴワして綺麗な畝ができなかったし、植え付けたにんにくにそのソルガムの腐熟過程で何らかの影響があって、それが場所により現れたり現れなかったりして大小あるいは欠植等の出来具合に作用したのかな、とも思います。「すき込み」の功罪かもしれません。

にんにく栽培法は、この秋から大きく変わります。毎年畝立てをしてビニールマルチを張るという方法は終わりにしました。

にんにく収穫後に畝を壊さずに緑肥のソルガム播種&覆土を行い、発芽した状態が上の写真です。当初、にんにく収穫後、計画通りすぐにソルガムをそのまま畝上に播種し、通路の土を管理機で畝上に飛ばして覆土にしようと試みました。しかし乾燥が続いたこともあり通路の土は硬く、十分に上へ飛ばなかったこと、畝上にはにんにく生育時からの雑草がそのまま残っていたこと、もあって、さらにしばらくの降雨なし状態が続いたことで、発芽しませんでした。AIの蒔き直しした方が良いとの意見を聞き入れて、Amazonですぐに注文し、翌日夕方に種が到着後すぐに播種し、そしてトラクターを乗り入れ、畝を跨いでタイヤは通路を進みながらごくごく浅くロータリーで畝を掻き回して覆土をしました。その際に雑草もすき込めて、播種作業としては成功したと言って良い結果でした。そして写真のごとくに無事発芽し、畝の高さも壊れずに残っております。この2度目の播種はギリギリのタイミングでして、播種&覆土した翌日から梅雨が本格化して、発芽には大変助かりましたし、逆に今回トラクターでベストの状態で乾燥した細かい覆土耕耘をできたことは1日遅れれば無理だったことでしょう。Amazonに助けられましたね。

ここが当園のにんにく圃場の第2章の幕開けになりました。昨年までのように小麦畑と輪作にすることで小麦→耕耘→緑肥播種とそのすき込み→畝立てとマルチ張りという工程を取りやめて、にんにく畝は永久固定として、ここににんにくとソルガムの輪作を畝を壊さずに行い、そして生育したソルガムは草刈り機で刈り倒してこの畝の上に敷くリビングマルチになります。ビニールマルチをネガティブに感じ始めたのは、晩秋に米ぬかを畝上に散布する時でした。ビニールマルチの上に米ぬかをかけても意味はありません。そのため昨年は11月にマルチを剥いでから米ぬかを散布しました。今度の秋はもうそういうことはありません。刈り敷きした緑肥の上から米ぬかを散布すれば良いことです。その前に初秋のりん片植え付けがありますが、敷いたソルガムの隙間からマルチ穴関係なく植えていけば良いです。ソルガムの残った抜根を避けながらですね。

緑肥を育ててすき込むというやり方が一般的ですが、それで土壌が柔らかく改善されていくわけではありません。自然農の方々が思っていらっしゃるように、耕耘は土を硬くすると私も感じます。毎年緑肥を畝上で育てて刈り敷きを続けていけば、土は柔らかくなっていくはずです。現にこの方式を私が習った当の山下氏の畑は土が柔らかいです。特に今年のように収穫期に好天が続くと、土が硬くてにんにくの収穫抜き取りにスコップの補助なしでは済まないくらいでした。そうした面も改善されることを期待しています。また、刈り敷きの場合、すき込みと違って腐熟期間は植え付けができない、という心配がありません。せいいっぱい緑肥を生育させ、刈り敷きした直後にすぐに植え付けは可能です。そもそも当地はにんにくの収穫期が同じ岩手の他地域よりも遅く、また根雪が始まるのが早いため植え付けは早くする必要があり、結果的に緑肥に与えられる期間は短いということになります。特に小麦→にんにくの繰り返しにしていると、小麦はにんにくより後に収穫するために、小麦収穫後のにんにく用緑肥(ソルガム等)に与えられる生育期間はもっと短くなります。トラクターで掘って畝を壊し、また別途小麦跡地を掘って畝立てしマルチを張る。作業としても大変面倒です。それがなくなることの省力化のメリットも大きいですね。また緑肥はソルガムを中心に据えながら、来年はマメ科のクロタラリア(小麦で使用)も混植し、地力チッソの効果も得たいと思います。

この方式はまたこれからのことですし、随時経過を示していきたいと思います。

 

 

アリーナと箱罠

さて、大変だったのが、小麦です。獣害に遭い、かなりの減収になりました。去年は30アール強という面積で多く穫れたのですが、注文が少なくて、かつお米の注文が多くて穫れ高以上に寄せられたこともあって、小麦から水稲へ転換し小麦面積は少なめにしました。これが獣によりさらなる減収となって、今年の小麦の成績は良くありません。既に注文も入っておりますので、新規の注文は南部小麦、アリーナともに受注を終了しております。

ハンターの人にお願いして箱罠を設置してもらいました。しかし警戒してか捕まることはなく空振りの状態で結局収穫になりました。熊かイノシシかで迷いましたが、現場の足跡からイノシシだったろうと結論づけました。イノシシ特有の掘り起こしたような形跡がなかったので熊かなあとも悩みましたが、根菜じゃないし、掘り返す必要もないですよね。また、イノシシだったら暗い罠の中には警戒して入っていかないだろうという声も聞いてましたので、やはり熊用の罠じゃダメだった、イノシシだった、ということですかね。

しかも私の個人的経験ですが、熊は人の作物に対して、あるいは自然の植物に対してもでしょう、壊滅的な搾取ということをしない気がします。少しずつ、遠慮がちに、次回の文もちゃんと残していただく。そういう本能を持っているのではないだろうか。イノシシにはそうした奥ゆかしさはない気がします。

 

タラノキ園最近の植え付け地

夏のタラノキ園地の様子です。7月25日の写真ですが、左上から右にかけて、去年のヒコバエ定植・この春に定植したヒコバエ・6月25日に播種して1か月経過したソルガム、です。成木になっているところはもう中に入っていけなくなっていますが(無理に入ると痛い)、タラノキのまだ小さめのエリアなどでは通路部分の雑草がタラノキ畝に押し寄せてきたりするため、園地を囲む畦畔部分のみならず、各通路の草刈りも必要で、お盆りんどうが終わったいま、彼岸りんどうが始まるまでにやっておかなくてはならない作業です。

 

モミジイチゴ

さて、当園ではベリー系の植樹も進めていあるのですが、野いちごの中で最も期待している系統がモミジイチゴです。6月下旬の実のなった時です。見ているだけで嬉しくなり、美しくもあります。母熊が子離れする時に、子熊がイチゴに夢中になっているうちにそっとその場を離れて行くという話がありますが、それが多分このモミジイチゴでしょう。熊に知られないことを願うばかりです。

 

エビガライチゴ

他方、こちらも味の良い「エビガライチゴ」で、今年初めて実がなりました。

 

啄木賢治青春館

7月はちょっと一息入れられる時期でもあり、にんにくと小麦の収穫が終わったタイミングでちょうど開催された古楽器のコンサートに出かけてきました。7月16日、場所は盛岡市の啄木賢治青春館の喫茶コーナーです。とても暑い日で、30度は軽く超えていました。沢内ではここまでは上がらないと思う暑さでしたね。

 

チェンバロ

チェンバロの生演奏は初めてです。チェンバロの音色は好きなんですよ。大学時代、松本のアパートで、バッハのイギリス組曲やフランス組曲をよく聴いていましたね。郷愁感があるといいますか、ブルックナーなどの壮大さとは違った、ほっと心安らぐ気持ちになれて、よくローソクを灯したりしながら聴いてました。暗くして聴く夜の曲というイメージでしたし、黄金の音色、ですね。

 

カンパン

余談ですが、深夜2時まで続いた今年のりんどう激戦期間ですが、パワーを与えてくれたのはカンパンと焼酎です。夜は食事など挟まずにぶっ通しで作業しますので、お腹も空きますね。カンパンを齧りながら焼酎で今年もやり切りました。なぜか金平糖が入ってました。カンパンを買いに行く暇などありませんので、これもAmazonに頼りました。。

 

オンカン

りんどう夜なべ作業には音楽も必要です。作業場には6個の蛍光灯が付いてますが、りんどうを選別する手元の真上にはさらに蛍光灯を一つ割と低めにして吊るしています。これは作業場ができた後になって取り付けたわけですが、取り付けたLEDの蛍光灯ではラジオにノイズが激しく入り、使い物になりません。LEDでない蛍光灯を探して、電気屋さんから「ラピッド型」というタイプのものをもらったのですが、これでもやはりやや弱めですが雑音が入る。雑音が入らないのは完全にグロー式というグロー球で点灯させるタイプです。グロー式の蛍光灯は近所の人から手に入れることができました。しかし、スイッチである「ダルマスイッチ」(卵形の形状の中に棒が貫かれていて、片方から他方へ押すとオンに、逆に押すとオフになるという昭和のスイッチです)が壊れてしまい、現在メルカリ等で探しているのですが、とっくに生産終了になっているものなので、そう簡単には見つかりません。で、やむなく雑音が混じるラピッド型を使ってるのですが、これを吊るすためのチェーンと結合させる「オンカン」という装置がなかなか見つからず、大型のホームセンターにも電気工事屋さんにもない。しょうがなく通販で得たのが写真の器具です。これを蛍光灯の上側に空いた穴に嵌め込んで、天井に丈夫なねじ込み式のフックを付けそこから垂らしたチェーンの先端をオンカンの三角の部分に装着するという感じです。

非LED蛍光灯は来年2027年に製造中止になります。家には9基の旧型のグロー式蛍光灯があるため、その蛍光ランプとグロー級の予備を仕入れておきました。あとはダルマスイッチさえ手に入れば完全な無ノイズ状態でラジオが聴けます。それまではラジコとブルートゥーススピーカーで我慢するしかないですね。FMなども、iPhone7で使ってたライトニング→オーディオAUX端子用2又プラグコードがあったので、いまはミュージックアプリとラジオのアプリ(ラジコとらじるらじる)専用機になったこの7でオーディオに繋いでアンプとスピーカーの音色を楽しんでいます。苦肉の策です。雑音はないので。。

何よりダルマスイッチがほしいです。見かけた方はどうかご一報ください。手に入った時にはすぐそれを取り付けて味わいのあるスイッチで操作したいのです。ノイズから解放されてスマホじゃなくAM/FMラジオのオーディオサウンドを味わいたい、という目的ならではの悩ましさです。

に投稿 — コメントを残す

にんにくの収穫が終わりました

にんにく乾燥中

7月になり一転して高温晴天が続き、むしろ雨が欲しい日々になっていますが、ちょうどにんにくを収穫した時も珍しく好天で、今年は助けられました。とはいえ、稲も生育が遅れ分げつも不足気味だったし、にんにくも小麦も1週間遅れでした。稲については現在は遅れを取り戻しています。にんにくはホワイト六片から収穫になりますが、7月8日からのスタートでちょうど例年より1週間遅れとなりました。

昨年(2023年度)、冬に長野へ寒天作りに出かけている間に杉の枝とかで詰まった水路から畑へと水が溢れ入水し、にんにくとその畑に植えた小麦の大半が枯死するという事故がありました。その結果貴重なタネとして維持していくべきにんにくの収量が大幅に減り、結果2024年秋に植え付けたりん片の数も少なくて小さかったことがありまして、今年は八木や八幡平などはほぼ出荷ができる量は確保できませんでした。

希少な在来品種と異なりホワイト六片については、不足した種を購入することができますので、購入種子を植え付けたことで、十分な収穫量を得ております。その出来は良いようです。八木や八幡平なども出荷はほとんどできないものの、今夏のにんにくの出来は割と良くて種にするにんにくは良いものを確保しておりますので、来年に向け期待をしているところです。来年産でやっと水害からの脱却ができます。

また、昨年秋に「最上赤」を入手し、少量ですが出荷が可能です。また数年前から植え付けを続けていた「富良野」(美瑛地区産)が出来がとても良く、種に良いものを回すこともできましたし、それより小さめのもので恐縮ですが、出荷用も少量準備しております。富良野については、トウ立ちが100%八幡平と同様の形で見られたことと、にんにくの形も八幡平っぽい丸みを帯びた形で、ほとんど区別はつかない感じです。

上の写真左の最上赤は、まだ初めての収穫で特徴も掴みきれておりませんが、山形県産の割と名の知れた品種になります。

ちなみに、にんにくの乾燥法はとても気を遣う大事な工程になりますが、今年は段ボール乾燥を行ってみました。切り花りんどうを出荷するときに業者さんから500枚とかの配送をしてもらうのですが、そのときにお願いし、箱ではなく厚手の段ボール紙をいただいて、ハウス内に2枚敷き、その上になるべく重なり合わないようににんにくを並べます。段ボールの材質がにんにく乾燥に何か効果的な働きをしているかもしれないという説があり試してみました。1品種だけならそのままゴロゴロと並べば良いですが、品種や産地で10種以上に区別して栽培しているので、混ざり合わないよう、ネット袋に入れてから並べました。上部の空間には小麦が掛かっていますので、直接の日光は避けられます。とはいえ、今年は以上な高温晴天続きで、乾燥には良かったですが、高温の障害が出ないように扇風機をかけながらでした。穀物の乾燥もですが、温度と風の両方が伴うことが大事です。

 

ホワイト六片主要品種

当園でまず主力になるホワイト六片ですが、今年に限っては先に述べた事情により農協購買で佐藤政行種苗さんから仕入れたホワイト六片(ニューホワイト六片と記載された「白玉王」系統)を主に出荷をいたします。新しい現代の品種になりますが、実は当園では数年前より、前回のブログでも記載いたしました青森県の山下一夫氏よりイモグサレセンチュウに侵されない生長点培養のにんにくを購入し、種として植え付けております。それら優良種子は畑も旧来の場所とは変えて土壌病害に侵されないにんにくの生産に切り替えているいまは途上の過程です。にんにくの種子は結構お金もかかりますので、いろんな品種を少しずつ購入して種にのみ使い増やしていくという時間のかかる計画になります。特に培養されたにんにくというのは手間もかかりますし、市販の種用にんにくよりもかなり高額になりますから。

昨年の不慮の水害がなければ今年から全面的に山下氏による優良種苗のみで販売分も賄える出荷状況になれたのですが、事故があったために量が減ってしまい、また追加で山下氏から購入しましたし、当面必要で多めの購入が可能なホワイト六片については上記の市販のものを購入しました。山下氏以外からの購入種苗は病害に侵されているかも、というように伝わっては語弊がありますが、ただそれらは土壌病害の可能性はゼロではありませんし、新しいクリーンな圃場にセンチュウを持ち込むことになっては大変なことですので、山下氏以外からの購入は旧圃場に植えており、今年の秋に種としては植え付けをしません。当園としては今後今年の秋から100%生長点培養による安全なにんにくのみを植え付けて、そのにんにくを種としてだけでなく全量出荷用に仕向けます。センチュウ病害が持ち込まれることはありません。青森等のにんにくの産地では、残念ながらイモグサレセンチュウを根治することができません。それで毎年土壌消毒を行って作付けをしているようですが、畑からセンチュウをゼロにすることはできません。それににんにく専業ですから、これまでにんにくを作付けしたことのない新たな畑をヘクタール単位で準備するということもできません。センチュウ害をゼロにするには、生長点培養によるにんにくりん片を入手し、それをこれまでにんにくを作付けしていなかった圃場に植え付けをするという以外にありません。当園ではまだそれが可能ですので、そのような道を歩んでいきたいと思います。これは本当に大切なことなので、ご家庭でにんにくの種子の購入される場合には十分なご検討をなさることが必要です。

その中で、上の写真ですが「福地ホワイト六片」のまさに原産地である「苫米地」地区のにんにくと、私がいま岩手県で生産しているということから、苫米地を含めた旧福地村(現・三戸郡南部町)より伝播し岩手の紫波町で引き継がれていた「紫波」系が、当園のこれからの主力になる系統になります。それ以外にも福地村や田子町などで植えられていた「元祖系統」(これは系統としては地区の混ざりがあります)や、青森から岩手に入ってすぐの「大野」系統もあります。当面これらをいただいた時の状態で他と混ぜずに区別して植え付けていこうとは思います。

ただ今年のいま出荷できるホワイト六片は「白玉王系」(購入種苗)・「紫波系」・「元祖福地&田子系」の3系統になります。また「八木」は全量種に回すため出荷はできませず、八幡平はあと1kg残すのみになりました。また「最上赤」「富良野」が加わりましたので、今年は当面八幡平にんにくのページにカートを設置いたしました。冬の農閑期にいろいろ調査して富良野や最上赤のページも独立して作ります。

ちなみに八幡平にんにくもいろいろあり、私が盛岡農業高校から2009年秋に入手した「盛農系」と山下氏より入手した「西根系」「葛巻系」があり、さらに今年の秋には同氏より「軽米系」が加わる予定です。ただ、最初に私の入手した八幡平盛農系はたぶん西根(松尾)系になると思います。盛岡農業高校の先生が授業の一環として、また貴重な岩手在来のにんにくの種を絶えさせてはいけないという思いで八幡平地域から取り寄せて高校で栽培を続けた由来のものです。そのことが取材され岩手日報紙に掲載されたその記事を読み、高校へ出向いて先生とお話をし、200りん片分くらいだったかを分けてもらって植え付けをしました。現在はそれを山下氏に委託し生長点培養していただいたにんにくを種に新規圃場にて生産しております。

さらに、この秋には山下氏より、とても味が良いと思われた上海系統からの選抜と、旧南郷村(現在は八戸市に合併)のピンク系を少量導入することになっておりまして、これも楽しみの一つです。南郷は福地地域とも近いのですが、このピンクは寒地系のホワイト六片系統と異なり暖地系だそうです。もともとにんにくは中央アジアが原産地で、シベリアとかシルクロードとか、あるいは南西諸島とかを経由して日本に入って来たそうですが、暖地系寒地系がごちゃ混ぜになりながら各地に根付いて在来種になったということのようです。その後に、にんにくの名称にはその原産(日本の)の土地名と皮の色が入り、最初は「福地」のホワイト系(寒地系)ですという名称でしたが、県内で複数の系統がバラバラに作付けされて「福地」の名が消えたのかもしれませんね。むしろいまは福地からやや離れた田子町が青森の最も有名な産地になっています。田子は私が昨秋に購入した白玉王と言われる品種が多いようです。

いずれ当園では「ホワイト六片」として苫米地や紫波(岩手県)のものを、「八幡平」としては西根や葛巻、軽米を生産いたします。八木、最上赤はその通りで、「富良野」はむしろ「美瑛」だと山下氏は仰っています。南の品種である「南郷ピンク」「上海選抜」は味が良いということもあり、楽しみですね。この福地地方よりも冷涼である奥羽の里で暖地系にんにくがどう育つかどうかですが、暖地系は北国では無理とか、できても小さいとかいうような意味ではなく、その年々の気象によって暖地系寒地系各品種にりん片の分化の仕方に特性があるようで、りん片の数の多い少ないに品種の違いを見るべきかと山下さんは考えているようでした。

 

ソルガム

秋ににんにくを植える予定地です。小麦刈り取り後、すぐに緑肥ソルガムを蒔いて生育中です(山下氏はスダックスとクロタラリアの混播で、私も来年はそれも試してみたく思います。緑肥による土づくりと、花巻酵素さんの大豆粕を植え穴への局所施用、そして晩秋の米ぬか散布が施肥設計になります。加えて畝間にはライ麦の緑肥を蒔き(雪に強い緑肥用ライ麦のようです)、生育過程で刈り倒してにんにくの上に敷き草とするという手法を取り入れてみます。

 

下駄除草作業中

田んぼの方は出穂期を迎え、水と温度が必要な時期です。今日は雨が降っていますが、総じて旱魃傾向で、水路へは川から豊富に流れて来ますので、昼夜問わず、灌水は続けました。7月前半の時期に中干しを行いますが、中干し中の高温乾燥で、ヒビはもちろん入るのですが逆にいま現在の水を流し入れる時期に水が溜まってくれず、何度も大量に流し込むことになっています。何か所かの田では部分的に水が抜けない場所があって、そこを乾かそうとすることで他の全体が乾きすぎになってしまうということもあります。篤農家は「溝切り」を行うのですが、その機械は持っておりませんし、なかなかそこまでやって来なかったのが実情です。

中干しに入る直前に、除草下駄による除草を行いました。田がまだ柔らかい状態で下駄で通路を踏んで歩くことでピアノ線が雑草を埋め込んでくれるという仕組みです。大きな草にも効果があることでやる価値は大いにあるのですが、株間の方は踏み歩けないため、ここに根元がある草はいくらか先の通路に張り出した部分を踏み込めても、その後復活してしまうことはあります。完全なものではありません。

 

除草下駄

除草下駄です。岩手県内の金ヶ崎町の方が制作販売しているものを通販で買いました(10年くらい前になります)。写真に写る田の部分はたまたま水が来ていない箇所で、こういう所では草は埋め込めません。水があり田が柔らかいうちです。

 

中干し期の亀の尾

そして中干し中の亀の尾です。ここは生育が良い田ですが、ずっとにんにくと小麦を作っていた圃場のため、田に転換してチッソがいろいろ出て来ているのでしょう。そういう田はいもちの危険があり、ササシグレなどいもち耐性の弱い品種は植え付けられません。極晩生の亀の尾ですが、今年も去年に続いて気温が高いため、無事育ってくれると思います。お盆までに穂が出てくれればと願います。

いま現在はお盆需要期のりんどうの出荷に追われています。りんどうもにんにく等と同様に遅れていて、さらに7月の高温乾燥で開花が抑制されてもいて、本当なら今日明日で最大の出荷量を求められるのですが(8月8日金曜日のセリが最大の山場ですので)、出荷量のピークは+3日くらい遅れてしまうのではと思います。あと1週間りんどうに専念し、その後はにんにくの出荷作業に着手します。今年のにんにくも宜しくお願いします。