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夏の収穫期です

和賀岳山頂

沢内も真夏です。去年よりは暑さは控えめに感じられますが、今年は湿度が高いですね。今年は西和賀の盟主「和賀岳」への登頂からこの夏がスタートしました。地元で暮らしていると登山のこと、西和賀最高峰である和賀岳のことにことさらに興味を持つ人はほとんどありません。春先など雪をかぶって綺麗に見える日もあって、そういう時に綺麗だねという会話はありますが、登る山としてはあまり意識されていませんね。

でも自分にとっては和賀岳はやはり登頂しなければならない山、でした。長野にいた時から山登りは好きでしたし、一度、声がかかって1999年7月に近所の人たちと登っています。ただその日はガスっていて、コケ平から先は何も見えず、しかも登山の最中の記憶というのがほとんどないのです。99年は入植して3年目。無我夢中で農業に立ち向かっていた、まだほんの入り口の段階で、その後子育てとかの時期も含めて長い長い正念場が続きました。その中で和賀岳登山の記憶も埋もれていってしまったのでしょう。レジャーどころではない、というのが実際の心持ちでしたね。子どもたちを連れて行く目的での海や山はありましたけど。。

再び登山に目が向き始めたのは、子どもたちが大きくなって、親と休日で出かけるということがなくなってきてからですね。いまは上の子どもたちのいる仙台や山形へも行きますが、それにプラスして、年に2度3度といったペースで登山に向き合うことができるようになりました。農業の状況についてもただがむしゃらに日々過ごしていた段階から、時々休みも入れながらバランスを取っていけるような段階に至ることができたのかなという気がしています。5日働いて2日休む人たちには到底敵いませんが、10日働いて1日出かける(買い物や用足し、研修会、映画を観るなども含め)という感じになればと思います。

事業主というのはそういうもんだと思います。農業に限らず、ごく一部の成功者?はともかく、大多数が日々仕事のことで頭がいっぱいになって暮らしていると思いますね。。だからこそ、余計にレジャーの時間をとって心身のバランスを整えることも必要ということでしょうか。

 

和賀岳山頂から田沢湖方面

それでこの和賀岳への現時点の状況下での再挑戦になりました。岩手山よりきついよという声も多い厳しい登山になります。登って降りて、渡渉してまた登って、しかも直登のルートです。いまのうちに行っておかないと、そのうち体力不足になるのでは、という心配もよぎりました。そうして、6月28日(日)、和賀岳登山ガイドさんや県内外の登山者に混じって、トライしてきたのでした。

最初の写真は山頂の祠がある場所、2枚目はそこから見える田沢湖の方面です。田沢湖も見えていますが、田沢湖から和賀岳が見つかるとは思えないですよね。。

 

和賀岳渡渉

渡渉のことは2度目だし深く考えてなくて、ちょっと失敗でした。みんなサンダルを持って来てました(ここに置いて行きます)。私は裸足で、しかも登山靴を両手で持っての渡渉になり、もう滑って滑って、あわやドボンになるかの瀬戸際の歩きになりました。わざわざ持参してる登山ポールをザックに付けて登山靴を持って裸足で川を横切る、というのは考えてみたらバカな行為でした。帰りはそうでなく、登山靴をザックに入れて、ポールを使って渡渉したので、難なく渡り切ることができました。1999年の時はポールなどまだ登場してないし裸足で登山靴を手に持って、でしたけど、ここまで滑りそうにならなかったと思ったんですがね。。

同行した皆さんにとっては、いろんな山の一つとしてここ奥羽の山深い和賀岳を選んで登りに来てくれて、景色や雰囲気を楽しもうということでしょうが、私にとってはこの日は景色や花を見るためではなく、己れの中の和賀岳をいう巨人を克服するという課題に立ち向かった日、なのでした。同じように、学生の頃からずっと畏怖の念というか不安や恐怖を克服しなければ、と感じていた場所があり、それは北アルプス槍と穂高の間の「大キレット」で、いまも心の中で重く立ちはだかっています。これはもう克服しようがないですね。冬に寒天作りで茅野市内や霧ヶ峰から大キレットを眺めるので余計そう感じるのですが、冬ですからね。ただ遠くから眺めるだけ。永遠に到達できない領域です。

 

ニッコウキスゲ

コケ平まで来ると、まず安心です。ここではお花畑が広がり、ニッコウキスゲが咲き始めておりました。ここは和賀岳登山の大きな目標場所で、みんなここに期待をして向かうのですが、前回99年は何も見えませんで記憶もなし。なお、秋田の方から登って来る人は、和賀岳を越えてこのコケ平までは来ないでしょうから、岩手側登山者の特権ですね。

こうして、改めて登ったことで、もし次にトライすることがあれば単独でも臨むことはできるでしょう。ただ、特に平日とかに行けば、山頂の秋田側からの登頂者も含め、誰にも会わない可能性も大きく、それはそれでちょっと心細いかもですね。熊だってウヨウヨいるはずです。今回のようにグループであればいろいろ喋ったりしながらですので(私はただ黙々でしたけど)、向こうから気づいて避けてくれるでしょうけどね。

 

ウスユキソウ?

こちらは早池峰で見たのと似ていて、ウスユキソウなんでしょうね。粉をまぶした感じはなかったですね。また、りんどうはありませんでした。産地なんですがね。。

 

山ゆり

そんなこんなで登山は終わりました。こちらはりんどう畑のそばの山ゆりです。夏の到来ですね。りんどうの出荷シーズンの始まりです。

 

りんどう出荷

お盆りんどうの激しい10日間が始まり、夜中までの作業が続きました。今期最高の24箱出し切った8月10日の朝です。残念なことに、この最大出荷日のりんどうのセリは8月12日ですが、台風やら、あと最大の花屋さんの仕入れ日が終わった後だったので、価格は下落してしまいました。。8月10日月曜日のセリが最高単価をつけていましたので、農家の出荷日としては8月8日出しにピークが来る、あるいはその直前の7日(金)や5日(水)の市場にしっかり出せた人はラッキーだったでしょう。当園は約3日遅れたかな、という感じでしたね。仕方のないことですが。。

りんどう開花は残雪が遅いことでも遅れるし、開花直前の高温に当たっても遅れる。市場や花屋さんは8月10日にはお盆販売用の全在庫を確保したい、そのあとはもういらない、が基本です。天気が良ければお墓参りももっと盛んになり花屋さんも追加で10日以降のセリで仕入れたくもなったでしょうが、台風も来ました。いつもこの時期には南の方に台風が漂っています。それがお盆の時期に大都市圏へ来るよということになると、花屋さん仲卸さんは、ああ今回は墓参りの人少ないな、と予感して買い控えが起きる。もう十分仕入れたしね。セリはボタンを押すんでしょうか。その手に力が入らず、値段が下がります。今年はまさにその典型でしたね。いつもお盆や彼岸には私も台風には注意しています。今回沖縄から九州へ進み熊本への影響が心配された13号に気を取られていたうちに、東から急に15号?が突然にやってきた。エヴァの使徒みたいですよね。意表をついて現れて、え、という感じ。。その名残の影響とかもあったのでしょうか、千葉県での大雨のニュースがありました。熊本の方々にもですが、お見舞いを申し上げます。千葉では車から出られなくて溺れて命を落としてしまう。想像しただけで本当に恐ろしいことです。そういう危険が日常の中で突然発生する怖さを自覚しなければと思います。

本当にこのような大地震や豪雨による災害が日常になってしまったんですね。8月1日頃、岩手の県南部で豪雨があり、西和賀町でも花巻へ向かう「なめとこライン」が土砂崩れに遭い、また北上線ほっとゆだ駅から横手へ向かう途中が線路の地盤の土砂崩れで不通になっています。なめとこラインは割と使うし来週も通る予定があったのですが、残念です。

 

最上赤

りんどうが始まる前に、7月はにんにくと小麦の収穫がありました。この2つの作業を終え、農道畦畔の2回目の草刈りを終え、りんどうの草取りと芽かきを完了しておかないとりんどうの出荷を迎えることができません。もちろん田の除草もそうです。今年のにんにく収穫時は好天が続き、収穫期としては最高の環境でした。今年やや量がまとまってきた「最上赤」です。既に多めのご注文をいただいていて、在庫は僅かになり新規のご注文には応えることができません。またこの系統は小ぶりでしたのが少し残念です。

 

富良野(美瑛)

他方、こちらは最上赤と同時に増殖を始めた「富良野」(美瑛)ですが、こっちは比較的大玉になりましたですね。不思議です。ホワイト六片と八幡平は各地域ごとに系統があり、それぞれ5つくらいの系統を混ざらないように植え付けし、収穫時からきっちり分けて保管して次の植え付けをしています。下位系統が存在するとはいえ、特徴はホワイト六片や八幡平の性質なので、いろいろ取り混ぜて出荷していますが。八木やこの最上赤とかは下位の系統はありません。

また、今年は南郷ピンクと上海太倉という2種を試験的に植えており、来年以降はもっと増やしていけそうです。上海は当然ですが、南郷ピンクという青森の南郷村に在来したにんにくですが、これも暖地系らしいです。当園ではにんにく栽培は生長点培養でウイルスやセンチュウの心配がないにんにくの由来のみを植え付けて栽培しておりますが、その供給元であるにんにく研究家の山下氏のおすすめで、味が良いとのことです。ピンク系なんで、ホワイト六片とも違います。ホワイト六片産地のど真ん中にこういう品種がひそかに存在してたんですね。

 

にんにくの芽

八幡平といえば、トウ立ちが100%で、美味しいにんにくの芽が採れます。収穫2週間前くらいの時期ですが、これを摘んでやらないとにんにくが小さくなってしまいます。芽を摘んで食べる、6月下旬の楽しみです。油をやや多めに、塩味で炒めれば美味しいですね。

 

ソルガム蒔き直し

にんにくも現在は15種類くらいの分類があり、きちんと分別して作付け管理していかなくてはいけません。先に触れたホワイト六片等の下位系統も、味の違いこそわかりませんが、その年の気象の影響で成績がはっきり異なります。この2026年産では紫波や大野の系統(岩手系)や奥南と言われる系統は小さく、欠株も多く、昔からある元祖福地系は良くできました。違いというのは味や見た目より、その年の出来不出来で現れます。

去年は緑肥のソルガムをトラクターですき込んですぐに畝立て作業を行って、ビニールマルチを張って植え付けをしましたが、ソルガムが地中でゴワゴワして綺麗な畝ができなかったし、植え付けたにんにくにそのソルガムの腐熟過程で何らかの影響があって、それが場所により現れたり現れなかったりして大小あるいは欠植等の出来具合に作用したのかな、とも思います。「すき込み」の功罪かもしれません。

にんにく栽培法は、この秋から大きく変わります。毎年畝立てをしてビニールマルチを張るという方法は終わりにしました。

にんにく収穫後に畝を壊さずに緑肥のソルガム播種&覆土を行い、発芽した状態が上の写真です。当初、にんにく収穫後、計画通りすぐにソルガムをそのまま畝上に播種し、通路の土を管理機で畝上に飛ばして覆土にしようと試みました。しかし乾燥が続いたこともあり通路の土は硬く、十分に上へ飛ばなかったこと、畝上にはにんにく生育時からの雑草がそのまま残っていたこと、もあって、さらにしばらくの降雨なし状態が続いたことで、発芽しませんでした。AIの蒔き直しした方が良いとの意見を聞き入れて、Amazonですぐに注文し、翌日夕方に種が到着後すぐに播種し、そしてトラクターを乗り入れ、畝を跨いでタイヤは通路を進みながらごくごく浅くロータリーで畝を掻き回して覆土をしました。その際に雑草もすき込めて、播種作業としては成功したと言って良い結果でした。そして写真のごとくに無事発芽し、畝の高さも壊れずに残っております。この2度目の播種はギリギリのタイミングでして、播種&覆土した翌日から梅雨が本格化して、発芽には大変助かりましたし、逆に今回トラクターでベストの状態で乾燥した細かい覆土耕耘をできたことは1日遅れれば無理だったことでしょう。Amazonに助けられましたね。

ここが当園のにんにく圃場の第2章の幕開けになりました。昨年までのように小麦畑と輪作にすることで小麦→耕耘→緑肥播種とそのすき込み→畝立てとマルチ張りという工程を取りやめて、にんにく畝は永久固定として、ここににんにくとソルガムの輪作を畝を壊さずに行い、そして生育したソルガムは草刈り機で刈り倒してこの畝の上に敷くリビングマルチになります。ビニールマルチをネガティブに感じ始めたのは、晩秋に米ぬかを畝上に散布する時でした。ビニールマルチの上に米ぬかをかけても意味はありません。そのため昨年は11月にマルチを剥いでから米ぬかを散布しました。今度の秋はもうそういうことはありません。刈り敷きした緑肥の上から米ぬかを散布すれば良いことです。その前に初秋のりん片植え付けがありますが、敷いたソルガムの隙間からマルチ穴関係なく植えていけば良いです。ソルガムの残った抜根を避けながらですね。

緑肥を育ててすき込むというやり方が一般的ですが、それで土壌が柔らかく改善されていくわけではありません。自然農の方々が思っていらっしゃるように、耕耘は土を硬くすると私も感じます。毎年緑肥を畝上で育てて刈り敷きを続けていけば、土は柔らかくなっていくはずです。現にこの方式を私が習った当の山下氏の畑は土が柔らかいです。特に今年のように収穫期に好天が続くと、土が硬くてにんにくの収穫抜き取りにスコップの補助なしでは済まないくらいでした。そうした面も改善されることを期待しています。また、刈り敷きの場合、すき込みと違って腐熟期間は植え付けができない、という心配がありません。せいいっぱい緑肥を生育させ、刈り敷きした直後にすぐに植え付けは可能です。そもそも当地はにんにくの収穫期が同じ岩手の他地域よりも遅く、また根雪が始まるのが早いため植え付けは早くする必要があり、結果的に緑肥に与えられる期間は短いということになります。特に小麦→にんにくの繰り返しにしていると、小麦はにんにくより後に収穫するために、小麦収穫後のにんにく用緑肥(ソルガム等)に与えられる生育期間はもっと短くなります。トラクターで掘って畝を壊し、また別途小麦跡地を掘って畝立てしマルチを張る。作業としても大変面倒です。それがなくなることの省力化のメリットも大きいですね。また緑肥はソルガムを中心に据えながら、来年はマメ科のクロタラリア(小麦で使用)も混植し、地力チッソの効果も得たいと思います。

この方式はまたこれからのことですし、随時経過を示していきたいと思います。

 

 

アリーナと箱罠

さて、大変だったのが、小麦です。獣害に遭い、かなりの減収になりました。去年は30アール強という面積で多く穫れたのですが、注文が少なくて、かつお米の注文が多くて穫れ高以上に寄せられたこともあって、小麦から水稲へ転換し小麦面積は少なめにしました。これが獣によりさらなる減収となって、今年の小麦の成績は良くありません。既に注文も入っておりますので、新規の注文は南部小麦、アリーナともに受注を終了しております。

ハンターの人にお願いして箱罠を設置してもらいました。しかし警戒してか捕まることはなく空振りの状態で結局収穫になりました。熊かイノシシかで迷いましたが、現場の足跡からイノシシだったろうと結論づけました。イノシシ特有の掘り起こしたような形跡がなかったので熊かなあとも悩みましたが、根菜じゃないし、掘り返す必要もないですよね。また、イノシシだったら暗い罠の中には警戒して入っていかないだろうという声も聞いてましたので、やはり熊用の罠じゃダメだった、イノシシだった、ということですかね。

しかも私の個人的経験ですが、熊は人の作物に対して、あるいは自然の植物に対してもでしょう、壊滅的な搾取ということをしない気がします。少しずつ、遠慮がちに、次回の文もちゃんと残していただく。そういう本能を持っているのではないだろうか。イノシシにはそうした奥ゆかしさはない気がします。

 

タラノキ園最近の植え付け地

夏のタラノキ園地の様子です。7月25日の写真ですが、左上から右にかけて、去年のヒコバエ定植・この春に定植したヒコバエ・6月25日に播種して1か月経過したソルガム、です。成木になっているところはもう中に入っていけなくなっていますが(無理に入ると痛い)、タラノキのまだ小さめのエリアなどでは通路部分の雑草がタラノキ畝に押し寄せてきたりするため、園地を囲む畦畔部分のみならず、各通路の草刈りも必要で、お盆りんどうが終わったいま、彼岸りんどうが始まるまでにやっておかなくてはならない作業です。

 

モミジイチゴ

さて、当園ではベリー系の植樹も進めていあるのですが、野いちごの中で最も期待している系統がモミジイチゴです。6月下旬の実のなった時です。見ているだけで嬉しくなり、美しくもあります。母熊が子離れする時に、子熊がイチゴに夢中になっているうちにそっとその場を離れて行くという話がありますが、それが多分このモミジイチゴでしょう。熊に知られないことを願うばかりです。

 

エビガライチゴ

他方、こちらも味の良い「エビガライチゴ」で、今年初めて実がなりました。

 

啄木賢治青春館

7月はちょっと一息入れられる時期でもあり、にんにくと小麦の収穫が終わったタイミングでちょうど開催された古楽器のコンサートに出かけてきました。7月16日、場所は盛岡市の啄木賢治青春館の喫茶コーナーです。とても暑い日で、30度は軽く超えていました。沢内ではここまでは上がらないと思う暑さでしたね。

 

チェンバロ

チェンバロの生演奏は初めてです。チェンバロの音色は好きなんですよ。大学時代、松本のアパートで、バッハのイギリス組曲やフランス組曲をよく聴いていましたね。郷愁感があるといいますか、ブルックナーなどの壮大さとは違った、ほっと心安らぐ気持ちになれて、よくローソクを灯したりしながら聴いてました。暗くして聴く夜の曲というイメージでしたし、黄金の音色、ですね。

 

カンパン

余談ですが、深夜2時まで続いた今年のりんどう激戦期間ですが、パワーを与えてくれたのはカンパンと焼酎です。夜は食事など挟まずにぶっ通しで作業しますので、お腹も空きますね。カンパンを齧りながら焼酎で今年もやり切りました。なぜか金平糖が入ってました。カンパンを買いに行く暇などありませんので、これもAmazonに頼りました。。

 

オンカン

りんどう夜なべ作業には音楽も必要です。作業場には6個の蛍光灯が付いてますが、りんどうを選別する手元の真上にはさらに蛍光灯を一つ割と低めにして吊るしています。これは作業場ができた後になって取り付けたわけですが、取り付けたLEDの蛍光灯ではラジオにノイズが激しく入り、使い物になりません。LEDでない蛍光灯を探して、電気屋さんから「ラピッド型」というタイプのものをもらったのですが、これでもやはりやや弱めですが雑音が入る。雑音が入らないのは完全にグロー式というグロー球で点灯させるタイプです。グロー式の蛍光灯は近所の人から手に入れることができました。しかし、スイッチである「ダルマスイッチ」(卵形の形状の中に棒が貫かれていて、片方から他方へ押すとオンに、逆に押すとオフになるという昭和のスイッチです)が壊れてしまい、現在メルカリ等で探しているのですが、とっくに生産終了になっているものなので、そう簡単には見つかりません。で、やむなく雑音が混じるラピッド型を使ってるのですが、これを吊るすためのチェーンと結合させる「オンカン」という装置がなかなか見つからず、大型のホームセンターにも電気工事屋さんにもない。しょうがなく通販で得たのが写真の器具です。これを蛍光灯の上側に空いた穴に嵌め込んで、天井に丈夫なねじ込み式のフックを付けそこから垂らしたチェーンの先端をオンカンの三角の部分に装着するという感じです。

非LED蛍光灯は来年2027年に製造中止になります。家には9基の旧型のグロー式蛍光灯があるため、その蛍光ランプとグロー級の予備を仕入れておきました。あとはダルマスイッチさえ手に入れば完全な無ノイズ状態でラジオが聴けます。それまではラジコとブルートゥーススピーカーで我慢するしかないですね。FMなども、iPhone7で使ってたライトニング→オーディオAUX端子用2又プラグコードがあったので、いまはミュージックアプリとラジオのアプリ(ラジコとらじるらじる)専用機になったこの7でオーディオに繋いでアンプとスピーカーの音色を楽しんでいます。苦肉の策です。雑音はないので。。

何よりダルマスイッチがほしいです。見かけた方はどうかご一報ください。手に入った時にはすぐそれを取り付けて味わいのあるスイッチで操作したいのです。ノイズから解放されてスマホじゃなくAM/FMラジオのオーディオサウンドを味わいたい、という目的ならではの悩ましさです。

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初夏の管理作業進行中〜草との戦いの日々

トウ摘みの頃のにんにく畑

東北南部まで異例の梅雨明けと猛暑になっているようですが、こちらは梅雨の真っ最中で、最低気温が20度、最高気温が25度という感じで推移しています。風があって涼しさは感じられる時もありますが、湿度が高く、作物には心配です。

田植えが終わり、当園の柱品目でもある切り花りんどうの苗の新しい定植や、採花する株の芽かき(株仕立て)をあらかた終えて、そのりんどうや田、小麦畑の除草作業が毎日続いています。にんにくの収穫という期日までに草取り作業をまず終えることが課題になり、にんにく収穫・乾燥調整、そして小麦の刈り取り・ハセ掛け、に続き、りんどうの出荷の夏を迎えます。

今年のにんにくは現在産地では盛んに行われているようで、今年は出来が良いとの新聞記事や知人情報もありました。融雪が遅れる当地では約2週間遅れての収穫になり、雪の多かった今年はいつもより遅れています。7月初頭にホワイト六片を掘り、やや置いて八木・八幡平の順に掘っていき15日頃に完了する流れになろうかと思います。

 

八幡平にんにくの芽

6月20日頃から1週間、いつも八幡平のトウ摘みを行い、その2週間後が収穫という感じになっています。100%トウが立ちしかも美味しいのが八幡平の特徴です。一方、八木は100%トウが立たず、ホワイト六片は2割くらいにトウ立ちを認めるという品種間の相違があります。味としてはそれほど品種間の差はないのですが、八木や八幡平は休眠が深く、その分植え付けもゆっくり稲刈り後にすることができるし(別に早く植えてもいいのですが、9月は忙しいですね)、収穫後の食用にんにくとしても、早くから出芽し緑色が混ざってくるホワイト六片より、休眠が深い=持ちが良いという特性があります。

 

6月下旬の南部小麦

南部小麦もそこそこに伸びており、写真は6月21日ですが、いまがそろそろ収穫期という東北標準地の小麦と異なって、7月15日頃からの刈り取りとなります(例年よりもう少し遅れそうな気もします)。今年はヨーロッパ系であるアリーナ小麦とライ麦が春の融雪後に大部分が消失してしまっているという異常事態の小麦部門でして、もともと雪に弱いとされていた農林61号が以前に同様の目に遭ったことは仕方ないにしても、強健とされるライ麦やまた前に試みたスペルト小麦が雪に負け、そしてこれまで頑張ってくれたアリーナもまた今年の雪には勝てなかったという事実は、改めて寒さではなく雪が小麦の強敵であり、そしてヨーロッパに比べて日本が多雪の国であり、もしかしたら世界一なのかもしれません(新潟の津南や、青森八甲田山系酸ヶ湯など)。ただ、新潟や福島の豪雪地に比べ雪の量としてはやや少ない当地西和賀ですが、結局北にあり寒冷地でもあって、雪解けがうんと遅いのがネックなんですね。もっとも、さらに北の奥地の酸ヶ湯には負けますがね。

そんな中、日本産、岩手由来の南部小麦が豪雪に負けず春からの生育を屈強に再開してくれたことは、日本品種の誇りとも言えましょう。

 

農林61号出穂前畝間刈り後

なお、こちらは春蒔きした農林61号の出穂前6月22日の様子です。昨年も春蒔きしたのですが、痩せ地だったこともありうまく育たず、収穫できるものではありませんでした。小麦は肥料がないと特に寒冷地では難しいと思います。今年は別の畑で、鶏糞等肥料を多めに投入して播種しました。春蒔きのため雑草の発芽と同時スタートになることが、草対策の面で秋蒔きより難しくなるけれど、雪の影響が関係ない分は素晴らしいことです! われわれにとっては。

かなり繁茂していた畝間の雑草は、草刈り機で刈り取りました。完全じゃないですが、刈り草が畝間に横たわることは土作り上も好ましいことです。3アールそこそこの畑ですが、畝間刈りに2時間くらい要しました。収穫は本来の秋蒔きより当然遅れて、お盆頃になろうと思いますので、それまで7月にもう2時間草刈りに歩かなくてはなりません。。反面、狭いハウスでの小麦の乾燥スペースには苦慮していますが、南部小麦が乾燥し脱穀して空いた後のハセに61号を刈り取って掛けることができるのは利点です。

 

除草機後のひとめぼれ

田んぼは除草機がけを行っていて、ヒエやコナギが大量に浮かんできます。これが沈んで活着しないよう、常に深水を維持しています。今週3回目をかければあとは中干しの季節になり、草取りは終了します。なお、中干し中に株元の雑草を刈り取る用のアタッチを購入しましたので、水が引いて歩きやすくなった後に試してみたいと思います。

このような寒冷地では、稲の分けつがどうしても進みません。自然栽培・有機栽培の原則は大きい苗を育て少ない本数で、しかも間隔を空けて植える、という形です。基本はそのように努力していますが、果たして暖地のセオリーがこちらで通用するのか、いつも疑問には思うところです。確かに大苗を植えればいきなり深水にして抑草に役立つでしょう。しかし肥料が少ない農法で気温が低い環境では分けつが進みません。除草機をかけるのは分けつを促す目的もあるのですが、自然環境には逆らえず限界があります。成苗大苗を作るには時間もかかり、その分田植えは遅れます。それよりも苗が小さいうちに、ある程度密植で茎数を確保し早めに田植えすることが、秋の収量に関わってくる気がします。寒冷地は分けつが進みにくいだけでなく、当然登熟も遅れ稲刈りが遅れます。亀の尾にしてもひとめぼれにしても、もともと寒冷地用に作られた品種ではないですし、それを寒冷地で作付けする場合には、やはり早めの田植えというのが基本になり、大苗に育つのをじっくりと待つ余裕はないと言えるのではと思っています。

稲作は本当に地域ごと、田ごとに違った形になり、全国一律のやり方なんていうのはないと言っていいと思います。そういった微妙な部分を、ネット等の共通常識みたいな情報をうのみにするのではなく、自分の田に合うように修正をしていく作業が必要で、そのためには何年何十年と時間がかかるものですね。

 

やまなしの花遠景

田植え前、代かきの頃にちょうどやまなし(生物種としての名称はイワテヤマナシ)の花が咲きます。今年も5月15日頃に開花しました。ただ、このハンベエナシ(品種名というよりはこの個体名)という一種のみでは結実が難しく、現在サネナシ・ナツナシ(これらは品種名です)の2種の苗木を植え、開花に至る成長をしてくれるのを待っているところです。ハンベエナシは、優良な西和賀町左草地区由来の木を神戸大学の研究機関により接木植栽をし増殖したものを、再びこの西和賀町に搬送し植え付けたやまなしになります。

 

やまなしの花近景

実がなるのは9月頃で、割と大きめ、匂いも味も良好とのことで、本当に楽しみにしております。やまなしの花は写真ではわかりませんがうっすらと灰色がかっている白さが特徴で、町内にも屋敷内や保育所とかに植えてあります。「クラムボンは笑ったよ」「カプカプ笑ったよ」で知られるやまなしは、賢治さんも言っているように香りが特徴で、昔よく食べたなぁ、懐かしいと老人の方はおっしゃいますね。ただ、現在はほとんど食されることもなく、道路に落ちて車に轢かれたりしているような状況だったりもします。何とか復活させ、活用していきたいと思います。美味しいお酒になると物語で語られていますしね。

 

水沢のやまなし圃場

このイワテヤマナシを植え、商品化し活用していこうという岩手県内の取り組みについては紹介したこともありますが、水沢市の「パイオニア牧場」(畜産農家兼ステーキ屋さん)でも植栽を進め、この春に、上述したイワテヤマナシ研究者である神戸大学の片山先生の指導で多種のやまなしを植え付けしました。

 

水沢のやまなし看板

クラムボンとは何か。泡の形状をした霊的存在のようなイメージですが。。パイオニア牧場の上の看板の大きな画像はこちらからどうぞ。

 

ワイルドストロベリー 近景

当園ではブルーベリーを始め、ベリー類をいろいろ植栽しております。まだまだ始めたばかりでほとんど趣味の域というか試行錯誤の試み段階というもので、果樹と言えるサルナシやハスカップ、カシス、桑(マルベリー)、アロニア等のほか、コケモモ、特にイチゴについてはいろんなものを収集しています。スーパーに並ぶイチゴではなく昔からの野生由来のもので、野イチゴというカテゴリーになろうかと思います。自分なりの解釈ですが、野イチゴは木イチゴと草イチゴに分かれ、それぞれ西洋のもの、日本のものがあって、面白いものです。

ブラックベリーやラズベリーなどは西洋の木イチゴになりますが、日本にも木イチゴがあり、モミジイチゴ 、熊イチゴ、冬イチゴ、苗代イチゴなどです(寒冷地では難しいカジイチゴ、それにバライチゴというのも最近入手できました)。そのほかの野イチゴというのは、木化が少ない草イチゴと呼ばれるものになります。ヘビイチゴという草イチゴ系もあり、タラノキ畑に自生していたのを移植しましたが、美味しくないです。また外国の野イチゴ(草イチゴ系)も興味深いものがあり、代表的なのはワイルドストロベリーで、写真のようにいま盛んに採れていますが、ランナーの出ないウッドランドストロベリー というのもあり、今年植えてみました。さらにヨーロッパの野イチゴとして、森のイチゴといわれるフレーズ・デ ・ボア(高級感がありますね)や、アルパインストロベリー といったものもあって、これらも試しに植えていまして、いま苗状態のところを観察しているところです。

最初はこうして名のわかっている種や苗を購入して植えていますが、植えてみて特徴を知れば、山や川で見つけたときに何イチゴかわかるようになりますね。盗掘はよろしくないでしょうが、実から種を得ることはできますね。ヨーロッパの野いちごは種や苗で買って増やすしかありません。いろいろ肥料にも工夫して風味を醸成できればそれも楽しみだし、野イチゴジャムとして、木イチゴジャムと草イチゴジャム枠の2種製品を、あるいは全イチゴからブレンドして、オリジナルな野イチゴジャムを作るというのも面白そうです。フレーズデボアなどは単独で作った方が良いかも知れませんが。。

とはいえ、私自身は栽培農家ですので、そうした希望を持つ方々への食材提供というのがまずは役割かと思っています。やまなしもいろいろ加工してみたい方に果実を提供できればと思うところです。