説明
黒にんにく、素朴な甘さが好まれています。
深い雪の布団に土もにんにくも守られながら、奥羽の純粋な自然がじっくりと育ててくれています。
にんにくといえばアスパラと並び多肥栽培の代表的作目で、一般に大量の化学肥料が投入されて大玉を目指す農法が主流になりますが、当園ではあくまで有機質肥料のみで育てたにんにくにこだわりたく、そうしたお客さまのご希望に応えたいと思っています。化学肥料を使わないことと、自然な乾燥によって、キツさのないマイルドな味わいのにんにくになるようです。今後とも生き生きした旨味を出せるよう研鑽し努力してまいりたいと思います。
他の作目と比べてにんにくは農法により特に違いが顕著に出ると思っています。化学肥料を投入した大型の流通品と同じようなサイズにはなりませんが、小さめのボディにエッセンスがいっぱい凝縮されたさわやかな味覚を楽しんでいただければと思い生産を続けています。黒にんにくにお使いいただいても良い風味が活かせていると評価をいただいています。自作なさっている方も青果素材としてご利用いただければ幸いです。 こちらでは当園で製造した黒にんにくを掲載いたします。
☆黒にんにくを使ったメニューのご紹介☆
▼女優で料理の本も出版しておられる服部真湖さんは当園の黒にんにくを召し上がっていただいています。黒にんにくを使ったお料理を数点ご紹介くださったので、掲載いたします。餡の具材とかソースなど料理に幅広くお使いいただけます。





有機質をしっかり使用しています
田から転換してにんにく畑にした時です。春蒔きした緑肥エン麦が十分育った7月後半に、堆肥とともにすき込みしました。前年の田からの転換時です。また毎年は行えませんが、1作休んで春に緑肥の代わりに代かきし水張りすると良い土作りになります(このとき稲を作付けして田にすると秋のにんにく植え付けが間に合わず2作休むことになります)。

よく「にんにくを作ると土を壊してしまう」という言い方がされます。多肥料設計と密植栽培が原因だと思います。それを避け、土に負荷のかからない栽培法で、永続的農業のスタイルを目指していきたいと考えます。当園では、連作にならないよう毎年小麦と輪作としています。小麦の刈り取り直後(7月下旬)に堆肥と米ぬか、および乾燥の鶏糞を撒いて耕うんし、40日後 に石灰(カキガラ石灰)を入れて最終の耕うんをします。9月20日頃より、まず休眠が浅く出芽の早いホワイト六片から植え付けを始め、稲刈りが終わった後の10月に入ってから休眠の深い八木と八幡平を植え付けます。最初の耕うんでは小麦栽培時の雑草や小麦の根株をすき込むようにし、草の力も地力増進に役立ってもらいます。特に米ぬかはかなり投入しており、乳酸菌補給に役立ってくれていると思っています。
多めの肥料分を要求するにんにく栽培では「自然栽培」は難しいと感じています。米ぬかや草の利用を効果的に取り入れつつ、チッソ量確保に鶏糞や牛糞堆肥を補給しています。
【使用資材・肥料】
鶏糞/豚糞/米ぬか/石灰(カキ殼・貝化石)
不思議なことに有機質だけで栽培したにんにくは、強烈な「にんにく臭さ」が少ないです。もちろん無臭ではなく、翌日ににおいが残らないとまではいきませんが、さっぱりした風味です。これは自然乾燥にもよるところが大きいと思います。
灯油を使わない自然な乾燥にこだわっています
にんにく栽培でいちばん難しいのが<乾燥作業>です。通常の市場出荷のものは石油を使って乾燥しています。均一で迅速な乾燥が求められ るからです。白さが綺麗で見た目重視の商品作りの目的もあります。当園は米や小麦と同様に自然乾燥をモットーにしています。直接ビニールハウス内に置いたのでは光線が強すぎ て良くありませ ん。写真のようにビニール屋根の上にシルバータフベルを掛けて柔らかな遮光をしています。出荷用は空中に吊るす形にしています。どんなに日差しが強い日でも外気より若干涼しい感じになっています。また小麦も同時乾燥中で、鳩除けに防風ネットで囲っています。
にんにくは乾燥温が35度を超えると茶色の飴色に変色する部分が出てしまいます(「煮え」と呼んでいます)。そうならないよう、穏やかな気温でじっくり乾燥を心がけています。重さで3割減の時に乾燥を終了し、種子用を除き-2度設定(これで-1度)の冷蔵庫で貯蔵しています。
にんにく栽培の四季





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