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農作業スタートはタラノメから

タラノメの駒木並べ

暖冬と言われてますが、そこそこに寒かったり、雪も降り、時に吹雪いたり、と、別に春っぽいわけではなく、また長野県茅野市のような降り注ぐ陽光もなく、まあ冬、を過ごしています。タラノメ作業が中心ですが、肉体労働の日々を他の環境で過ごした疲れは確かにたまっていまして、すぐにパッと動けているわけではありません。

パソコンに向かっている時間は確かに長く、農園HPのことや農業面はもちろん、これからのお出かけ先の調べ物をしたり、りんどうや水稲・にんにく等の注文すべき資材関係の見直しをしたり、決算と申告の準備をしたり、家のMacBookがいつのまにかOSバージョンアップしてしまい使えないソフトが出てしまっているのをTime Machineで元のOSに戻す作業をしたり、子どもたちがハマっている「鬼滅の刃」を読んだりと、あっという間に時間は過ぎていきます。午後3時を過ぎると、帰宅する娘に合わせてそろそろ薪ストーブをつけておこうとか。。

出張中も最初の2年前の頃の、あと何日で終わるという切羽詰まったような感じはなくなってきて、それなりに長野の生活も体に身に付き始めているようですが、それでもやはり向こうは仮の生活、こちらが本当の生活であるに変わりなく、頼まれの仕事でない本来の暮らしに戻ったいま、いろいろ考え事もしたりしながら、農閑期は過ぎていきます。

青色申告も終わりました。農協で青色申告会に入っていて、日を決めて一人ずつ個別に相談を受けながら提出をし、農協の方で税理士さんを通じ税務署へ提出する流れです。私たちの多くはソリマチという一般的な農業用簿記ソフトを使って決算まで行っていますが、最終的にはその数字を国税庁HPの確定申告のサイトに打ち込んで得られる決算と申告の両方のデータを、USBに保存して農協へ持ち込みます。決算まではあまり問題もなく進みますが、確定申告の控除とかの方はどうも苦手で、毎年やってても覚えが悪いです。決算の方では、りんどう新植株のような育成中の資産を採花ができるようになって減価償却資産に挙げるときにミスが出やすく、貸借対照表に関わるつまづきどころです。

駒木切断機

さて、タラノキの穂木を駒木に切断する作業は、木屑まみれになるし、そんなに楽しい作業ではありませんが、毎日2バスケットずつ行うようにしています。防塵マスクをして行いますが、なぜかいつもこの作業をした後はフラフラして気分が悪くなり、風邪に似たような感覚に襲われるのです。あまり無理して一度に切断を進めすぎても、放置すれば切り口が乾いてしまうこともあり、日々伏せ込む分のみをコツコツと切るのが望ましいです。

その駒木はバスケットに入れたまま1日水槽に浸けて、樹液を洗い流します。水から上げるときにはジャブジャブと揺すって樹液を洗い流すようにして、そして最初の写真のように苗箱(トレイ)に並べ、さらに並べ終えた後にシャワーノズルで駒木をしっかりすすぎます。樹液が残ることで、大敵であるカビの原因になるのです。

並べた直後の駒木

それを箱に並べて施設内に伏せ込みますが、一気にガンガンと進めると、それらが収穫になるときに収穫作業・販売先共にオーバーフローになってしまいます。少しずつ、出荷に波を作らないように仕込んでいくのがコツですが、3段ある施設の棚の同じ段は似た進み方になり、次に下の段に映るときにちょっと差ができて、ここに嫌でも谷間が発生してしまいます。

広いハウスに延々と1段のベッドを延長していけるならば、もっと滑らかに出荷が連続するでしょうが。。。

写真は並べたての駒木です。温度と湿度の管理はこれから本当に大変ですが、順調にいけばこれから3週間で収穫期を迎えます。

出芽中のタラノメ

最初に伏せ込んだ駒木がようやく膨らんできました。あと1週間以内に収穫期になるでしょう。

カビが生えないように、去年から食用酢を適宜散布しています。今年はやや濃いめにして散布していました。いまは一斉の並べ作業ですが、これから収穫して駒木を取り去った後にはそのスペースに次の新しい駒木を置いていきます。このため、一度収穫が始まった後はいろんなステージの駒木が隣り合って並ぶことになり、その中から選んで酢をかけることはできないため、収穫直前の、もうカビは大丈夫という駒木にも酢はかかります。梱包輸送中のムレや痛みを防ぐため、これから出荷するタラノメに水をかけて洗浄することはできず、もしかしたら酢の匂いが残っていることもあるかもしれませんが、どうか宜しくお願いいたします。そのような報告はまだいただいておりませんが、到着後はざっと水洗いし、水気を与えていただいた上で、ビニール袋に入れてから冷蔵していただけたらと思います。

通常の市販のタラノメは、輸送および店頭の棚での常温での待機の日数がある関係で(切った瞬間から購入されて家庭の冷蔵庫に入るまでの間)、かなり若い段階で収穫しますが、完全に受注発送である当園の場合は出荷日のほぼ当日午前、あるいは余程都合が悪かった場合には前日夕方以降)に駒木から裁断し、即発送します。当園の品種「あすは」は緑色が綺麗なタラノメですし、お店で見られるものよりもやや展葉を進めさせてから出荷します。ボリューム感も得られまた緑色の範囲も多くなりますね。

去年の10月は台風19号で大雨災害が起きましたが、毎週のように台風が襲来し、19号の前にも千葉で大きく被害が出た年でした。稲刈りまでは順調だったものの、その後10月に入っての長雨はハセ掛け稲にも良くはなかったし、このタラノキ圃場も田んぼのすぐ下の漏水がある区域はかなり枯れてしまったりしました。夏の間ももっと頻繁に見回りをして、もっとしっかり明渠を掘り排水対策をすべきでした(今度は雪が解けたらすぐにします)。そのため今年は確保できた穂木が少なめになります。その分、苗箱にもギチギチに置かないようスペースにゆとりを持って並べています。空間を広く取り、酢の力も借りて少しでもカビを防いで、確保できた木はすべて無駄にしないように収穫に至らせたいものです。

また、今度はできたものがちゃんと売れるのかというような心配もあるわけで、コロナウイルスの影響が、これからいろんな分野で経済への打撃になっていくことが予想されます。外食が減れば、農業分野も影響は出そうですね。。

タラノメ促成栽培棚

タラノメ栽培ベッドはこんな感じです。全部は写っていませんが、横は3.6mで、奥行きは90cm×3段です。上の段の作業のためには踏み台が必要です。元々は2段でスタートしたのですが、場所が足りなくなり、間隔を狭めたりして何とか1段増設しました。ケーブルは3段それぞれにあるため3セットで、オレンジ色のサーモの真ん中にある装置で2ケーブルを1個にまとめ、それを上のサーモに接続しています。最下段は温度が上がりにくいため、ここは下のサーモ単独で、上よりも設定温度を上げています。最下段と地面の間には並べた苗箱の上に断熱材を敷き詰めています。

昨年の夏には、このタラノメ室の屋根の改装を行いました。これまでは単管パイプの骨組みの上にコンパネを敷いて(雪で潰されないようにと)、その上に波トタンを葺いていたために、光線が上から入らず暗かったのは否めません。コンパネが雨とかで腐っても来まして、トタンとともに取っ払い、透明なポリカ波板を耐雪にと2枚重ねにして骨組みの上に敷設しました。明るさも、気温も上がることとなりました。ただ、むしろ明るすぎるとタラノメが紫色になります。水稲育苗に使うラブシートも保温に使っていますが、かえって上段にはラブシートで穏やかな遮光をすることが保温効果に加え良いのかと思います。ハウスで栽培している人は遮光のため寒冷紗を使っています。もともとそんなに明るくなくてもタラノメはよく育つのです。

さて、平成最後の日にスマホを購入しまだ1年経ちませんが、残念ながら当地域では契約したauは電波が弱すぎて、現在ドコモに乗り換えるための準備を進めています。この方面の知識がまだ浅いため、時間もあるいまネット検索で勉強しつつ、ショップに赴いて聞きつつ、3月になるとどうやら違約金がなくなるということで、もう少ししたら行動に移したく思っています。auの専門技術者に来てもらって電波の検査をしてもらいましたが、結局電波自体を強くすることもできず、これからiPhoneの機種が進化したとしても変わらないよとのことで、「レスピレーター」で電波をスポット的に増幅してもらう対策しかしてもらえませんでした。

しかし、レスピレーターは5mしか電波増強効果がなく、広い畑を電源ごと腰にぶら下げて歩くわけにもいかず、あきらめました。。

基地局を通じてこちらにやってくる相手の声はそれなりに聞こえるのですが、こちらの声が相手に届かないことがよくありまして。。基地局からスマホへと来る電波の方よりも、この小さいスマホが基地局へ送り出す電波の力が小さいので、そうなるんだそうです。近所にauの基地局(鉄塔)は立ってるので安心してたのですが、その間に山が邪魔をしているんですね。それでその山にドコモの塔が立ってるので、ドコモは大丈夫です。この地区18軒のために立ってるようなものです。最初からドコモにすべきでしたが、わが家は4年前からBIGLOBEを使って光回線&プロバイダを契約していたので、auは系列が同じで有益なのでした。iPhone利用者はauが周りに多い気もしましたし(たまたま導入時にそうだっただけでしたが)。。ソフトバンクは電波はないようです。

そんなわけで、ちょうどこの3月がこの光回線の方の更新月に当たっているため、3月なら違約金がかからずにドコモの方の光へと契約を変更できるようです。他方、スマホの方は、上述のように3月から違約金が不要になるとのことで、両方とも違約金がかからないで乗り換えができそうです。ただし、auへの手持ちのiPhoneの機種残金の支払いがしっかり残ります。これを一気に払ってしまえば、ドコモでは機種代金はもうかかりませんね。補償とかも受けられませんが。。

新型肺炎が一向に沈静化しないどころか、よりひどくなっているようです。長野でも発生があったとか。気がかりなのは、今度中3になる息子の修学旅行です。4月に東京なんですが、どうなるでしょうか。。延期はやむを得ませんが、各地で同じ事態が起きるわけで、うまく調整ができなければ中止になってしまいますね。。

秋田市近郊に娘の望む大型のアスレチック施設があることを発見し、もう少し暖かくなったら出かけたいと検索しています。1日でも回り切れないかというほどの大型施設のようです。5月の連休だと施設関係はどこも混雑するし、アスレチックの順番待ちも面白くありません。ここ数年はハイキングをメインにしていて、今年は連休の1日を大槌町と山田町にまたがる「鯨山」(くじらやま)で過ごそうと決め、こちらも楽しみにしています。去年は五葉山に登りました。鯨山は600mの低山ですが、なんだか愛着が湧くんですよね。

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寒天出張が終わりました

万治の石仏

80日に及んだ長野県茅野市での寒天製造を終えて、昨夜2月10日に岩手に戻ってまいりました。

休みのないひたすら働きづめの日々でしたが(静岡農業研修2日と釜入れ休止による休み2日を除く)、ポツンと田畑で一人作業の農業とは違ったアクセントが付いた時期になったと気がします。これからは本業に邁進するのみですね。まずはたらの芽の生産からスタートし、お米やりんどう、にんにくの栽培につなげていきたいと思います。雪は50cm余りしかなく、春は早いのかもしれません。とはいえ、これまでの暖冬の反動で、寒い3月、4月になることは十分に想像されます。4月になって雪が降り続き、逆に雪がなかなか消えない、なんて、すごく多いにありそうなことです。暖冬=冷夏のイメージもありますし、まともな稲作ができるのだろうか。長野の寒天経営にとっては辛い暖冬でしたが、この先は農家に辛い気候が待ち構えているかもしれず、心配の種は尽きません。とりあえず当面暖かさが来てくれれば、たらの芽にとっては好条件です。

さて、いつも1回は長野で床屋に行くのですが、今回も諏訪市内にある安いお店に行って来て、その足で地元の方からの情報で「万治の石仏」を見て来ました。岡本太郎氏が絶賛し有名になったらしい石仏で、親しみをすら感じさせるその表情は心に訴える何かを感じさせられます。

 

石仏の由来

その石仏の由来です。

 

諏訪大社春宮

万治の石仏は諏訪大社春宮のそばにあり、春宮にまずお詣り(初詣ですね)をしてから石仏に向かいました。ちなみに神社の神様はいまの時期はこの春宮にいらっしゃり、夏ころでしたか、秋宮に移られるそうで、いまはここ春宮にお詣りをするのが良いそうですね。

 

菅野温泉

諏訪大社の近くには古くからの温泉がいくつかあり、これまでは児湯(こゆ)という湯に2度ばかり入りましたが、今回は菅野温泉という温泉に入って来ました(240円。石鹸等はなし)。昭和の風情が色濃く残る味わい深い温泉でした。

 

草の釜入れ

寒天の煮込み、天出しも今年は暖冬のため早く終わりました。現在はもう釜の火も消え、出された寒天の庭仕事と、庭の設備器具等の片づけが残るだけとなっています。今月末には全て終了して人員は解散となっていることでしょう。この釜の2人は夜の11時前に起きて夜通しかけて液を濾しもろぶたに注入する作業を行います。この草入れはお昼前後に行う作業です。われわれより圧倒的に長い時間の勤務となり、誰にでもできるものではありません。

 

さよなら北アルプス

昨日の朝、茅野の製造所を発ち、安曇野のサービスエリアから北アルプスを望みました。11月24日に松本入りしてから2か月半経ち、アルプスともお別れです。帰路は茅野から最寄りの諏訪インターから、長野市の先の信州中野インターまで高速を使いました。われわれ岩手からの旅人にとっては長野県は全般に都会です。建物も人も車も多く、どこも渋滞が激しいです。下道だけでは茅野から北進し長野県を通過するだけで1日仕事になってしまいます。このあと新潟県内でもところどころ渋滞はありましたが、小千谷の辺りからは立派なバイパスがあるので、長岡、新潟と快調に通過し、胎内の無料高速区間を乗り終えると、もう山形県です。新潟県が一番通過時間を要します。

山形に入ってしばらくして鶴岡の市街地はさすがに混雑がありましたが、その後最上川沿いは快調で、あとはナビが示す予定時間通りに進み、午後9時過ぎに帰宅しました。雪道も結構あったし、天カスの肥料袋40個を積んでたし四駆をかけて走り、それでリッター15kmの燃費は悪くありませんね。3年前の製造の軽トラは私には乗用車の乗り心地で走ってくれました。渋滞時のギアの入れ替えの面倒さはやむを得ないところでしたが。

これからたらの芽作業です。今日はまずはいくつかタラノキの駒木切断を行って、水に漬けました。これで栽培はスタートになります。明日はお米の出荷も再開させていただきます。今夜は久しぶりのWiFiでアマゾンの映画を家族で観たいと思います。

今年の農業も、どうぞ宜しくお願いいたします。

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もうじき農家に戻ります

天出し作業

寒天出張もあと1週間となりました。

 

家路へと旅立つ当日の感覚というのは独特のものがあります。昨日まで延々と続いた作業の日々がなんだか急に遠い日の記憶のように変わり、かといって自宅での生活はまだちょっとピンときていなくて、どっちつかずの浮遊感。私は自由だ、という感覚。

 

移動の間の短い期間のみの貴重な気分と言えるかもしれません。町に入り家が近づいてくると、もう以前の意識に戻りますから。

 

今年は暖冬で、何度か寒天の煮込みが休止となり、草を洗う業務ではなく慣れない庭仕事もやりました。暖かい日が続く中に煮立ての生の天出しをすると、寒天にならずダメになってしまうそうです。

 

この寒天作りで一番技術を要するのがモロブタに入った生天を取り出して改良台に載せる「天出し」作業でしょう。折らずに素早さも求められるこの作業は難しいです。

 

 

雪のため積む

吹雪もありました。沢内では日常茶飯事のフキもこちら寒天の里では一冬に1〜2度あるかないか。風が強い地方では寒天やそれを載せるムシロが飛んでいってしまいます。諏訪地方が産地なのはもともと風が弱いというせいもあります。

 

でも写真を撮った頃にはもう雪もへたってましたが。

 

 

シンビズム展

寒天作業に来ている画家の方の情報で、美術展にも行って来ました。茅野駅そばの市民会館です。アート的な要素は常に自分の農業に対する思いの中に位置付けていたいと感じています。この作品は会館の外庭にあるオブジェですが、この作家は田んぼもやられており、稲やその作業に創作の源泉をお持ちのようでした。「シンビズム展」という展示で信州の新しいアートの動向を表す造語のようです。

 

 

茅野駅前

茅野駅前です。松本から大学1年の夏休みに蓼科グランドホテル滝の湯でアルバイトした時もここで下車したし、東京時代に八ヶ岳登山に来た時もここの駅でした。冬に赤岳山頂付近でホワイトアウトに見舞われて頬に凍傷を追ったこともありましたね。とはいえあまりこの茅野駅の記憶はないんですよね。確か昔はMount8と駅舎にロゴマークがあったような。。ただこちらの方に訊いても知らないようで、私の記憶違いかもです。

 

夕方からはテレビを見て過ごすことが多いです。いま家にテレビを置いてなく、テレビ以外の生活を大事にしているのですが、こちらでは一人だし、最近は情報番組も多いので、まあ楽しんでいます。特に土曜日の「子ども博士」の番組は好きですね。地元局制作の特集番組は必ず観ています。

 

最近は記憶喪失の方の身元を視聴者からの連絡で探すという番組を興味深く観ました。中でも、幼少期の記憶はあるのだが、現在の身元がわからない記憶喪失者として保護されたという方の報道は、考えさせられることが多くありました。

 

本人は父母がなく叔母に育てられて、虐待も受け学校にも通っていなかったという記憶をお持ちなのですが、テレビを観た母親という方から連絡が入り、実際は親もあり、大学まで通ったそうです。そしてスタジオでその話を人ごとのようにご本人は聞いている。

 

素人が思う素朴な疑問ですが、一般常識や日本語も失われず、正常に流暢な日常会話はできる。ただ自分が何者かがわからない。「日本」や「ラーメン」「愛」は理解できていて、しかし自分が誰かだけがわからない。しかもそれでいて幼少期に過ごした部屋や自分を虐待した人物の顔が光景としてしっかり根付き自分の経験になっている。しかしそれは実は想像の産物だった。いったい「自己」とは何なのか、突きつけられた思いです。

 

視聴者からの連絡でカメラマンだった方もいましたが、ご自分では過去から現在まで全く記憶がないそうです。でも「カメラ」や「シャッター」はわかるはずですね。しかし職業上使っていたはずのカメラ関係の専門用語は記憶がないことになるでしょうか。それがわかると自己の自覚まであと一歩と思えますが、触れられていません。

 

そもそも一般の知識とはすべて自分の経験で獲得するものとも思えますが、学校や本とかで習った「寒天」は覚えていても、この製造所で獲得した「天切り」や「モロブタ」は自己の経験とあまりに密接なため忘れることになるのでしょうか。あるいは、なぜか私はこの青いモロブタのことを使用法まで含めて知っているが、私は寒天を作っていた人物だという記憶がない、ということになるんでしょうか。

 

イマヌエル・カントという人は、すべての認識の根源には統覚という自己の意識があると述べていますが、こうした根源的な統覚能力により、日常的な認識判断だけでなく、全く別の現実にない経験を脳内に構築することがあるのでしょうか。観念論的に。不思議な現象と思いますね。すべて自己の認識能力が知識を形成する以上は、大雑把に言って、自分の経歴に密着する知識と一般常識の知識とに線引きはできないように私には思えるのですが。。当たり前のことですが、痴呆という現象とは全く違いますね。

 

いずれにせよ、もし私がいま私の経歴だと信じていることが、周囲の100人から揃って一律に違うと告げられたなら、私は私の思い込みで自分の記憶を捏造していた、という思いに自分自身なるかもしれないですね。自分の過去も解釈の賜物という気もするし、自分の経歴の理解というのは、刻一刻と再構成されて自覚されているのではとも思います。

 

wifiのないギガ難民の暮らしももう少しです。こちらでは月末になるとギガ使用が次のステップにならないよう節約せざるを得ず、モバイル禁止で我慢です。

 

天カスを表面の乾いたところを剥ぎ取っては肥料袋に詰めていく作業をしつつ、積雪がないことを確認して軽トラの幌を張る作業のタイミングを図っています。

 

もう少し頑張って全うしたいと思います。