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いつもより残念だった稲刈り

稲刈りやまなし田2020

雨が多い稲刈り期になっています。降ればりんどう出荷をやり、晴れれば稲刈りをする。複合経営ですので、雨で何もすることがないということはあり得ず、だからこそオーバーワーク気味ではありますが、自分なりの暮らしの手応えを感じつつ、限られた時間枠の中で悔いなく過ごしていきたいと願う毎日です。現在は10月になり、稲刈りと小麦播種は終わりましたので、あとはにんにく植え付けが少し残り、極晩生のりんどう2品種を出荷しているところです。

今年の稲ですが、背丈が取れず、作柄としては良い感じではありません。全国的には出来が良いような報道だし、他地域では目で見ても確かに良い感じにも見え、ここはやはり気温が低い地帯で、7月の悪天の影響も他より色濃く出たかもしれませんね。8月はこちらも天気は良くて、盛り返してくれるかと期待したのですが。。

 

稲のハウス乾燥

5アール分の稲は今年もハウスの中に掛けて雨に当たらないようにしています。今年はひとめぼれは生育が悪く、いわてっこの方がメインの出荷になりそうです。ここ10年くらいの記憶の中では、今年の出来が最も良くなくて、稲作には残念なシーズンになったと感じます。稲作は本当に地域差があり、それはつくづく実感されますね。3年に1度は冷害が、と昔から言われる地域なのですが、品種改良や温暖化(?実感はできませんが)等でちょっと忘れていた言葉でしたね。いずれ出穂期の低温はありませんでしたので、冷害ではありませんね。

 

小麦播種

稲刈りに先立って、やはり蒔く方が先ということで、小麦の播種を今年は規模を若干拡大して行いました。根雪期間が早く来て雪解けも遅いので、にんにくにしても小麦にしても早く植え付けることが大事です。通常「ごんべえ」という播種機を使って蒔くのが主流ですが、まだ所持しておらず、トラクターで耕耘した時に尾輪で付けられる溝を蒔き溝として、そこに手で播種して長靴で覆土して歩くという方式になります。

 

小麦の蒔き溝

その尾輪による蒔き溝はこんな感じです。播種した後で足跡が付いています。小麦の列の間隔が50cm程度でトラクターの耕耘幅の約1/3ですから、この間隔で尾輪の溝を付けるために、一度耕した跡も重ねながら耕耘することで、土をこなれさせるということは利点でしょう。ぬかるんでボコボコの土では良く発芽できません。通常に耕していけばロータリーの幅約150cm間隔で尾輪痕が付き、離れすぎになりますから、重ねるとその3倍の時間がかかることになり、非合理的ですね。ただ、種を蒔き終わって余ってしまった種をもう一度均等に蒔き切ってから覆土ができるという点もメリットですね。ごんべえ播種機だとその都度覆土までしてしまうので、余ってしまった種子はいったいどうすれば? あるいはもし足りなくなった場合は? とか考えてしまいます。

 

ライ麦種子

こちらはライ麦になります。数年前に一度作付けし3作くらいやりましたが、あまり注文が来なくて、需要の多い南部小麦等の作付けに畑を使って、ライ麦は休止していました。が、昨今やはり需要もあるということで、もともと私もやりたいわけですし、種子を新規入手して蒔いてしまいました。

ライ麦栽培というのは日本では確立された部門ではなくて、種子について調べても、大体が緑肥栽培用で、実を穫るのではなくてすき込んで地力増進する目的の品目というイメージです。私の場合パンにするためのライ麦栽培が目的ですし、ライ麦パンというのは特にドイツで盛んと聞きます。どうせならとドイツ製のライ麦玄麦を入手して播種しました。通販で購入できまして、写真がその玄麦です。

 

ライ麦の出芽

輸入ですから時差も生じます。今年の夏の2020年産は10月以降に届くとのことで、こちら積雪地のため早く蒔きたいと思って、昨年産の玄麦を買いました。その分発芽率は確実に落ちますが、まあどうにかこうにかそれなりの発芽を確認できて、あとはこの異国の地日本の雪国で無事冬が越せるか、が気になる点です。食用という麦で種用というわけでもなかったことも、無事芽が出るか不安材料ではありました。

ライ麦は以前の時も大丈夫だったので、多分育ってくれるのではと思いますが、昨年秋に試したスペルト小麦は全滅だったので。。去年は1mくらいしか積雪はなかったのですがね。積雪量というよりは積雪期間が重要ですから、こちらは120日以上になりますので、原種に近い野性味の強さを持った麦であるとはいえ、ヨーロッパ産のものは多湿多雪の日本海側の気候には向いていないのではないかと心配されるところです。

 

最後の蒼い風

さて、こちらですが当地西和賀町のりんどうオリジナル品種の「蒼い風」。私が移住し就農した1996年頃に普及センターの花き担当の職員を中心に開発されていた品種です。その後種苗登録もされ、秋の彼岸出荷のメイン品種として20年栽培されて来ました。当時西和賀地区はまだ合併前で、沢内村と湯田町だったわけですが、農協としては「西和賀農協」と既に一体でした(現在は広域合併して花巻農協になりました)。この西和賀地域だけで栽培されるりんどうです。

岩手は現在はりんどう栽培の日本一となっていますが、そもそもは長野県が先発でして、その長野の高名な専門家が岩手へ赴任して試験場でりんどう品種開発に携わるようになって、岩手県としての有望りんどう品種が次々と作られ栽培されて、結果日本一になった次第です。そして岩手では安代町(現・八幡平市)が1番、西和賀が2番という感じでした。現在は西和賀は高齢化による作付け減少が進んで他地域に2位の座を譲っていると思いますが、それでも20年以上2位をキープし続けることができたのは、他の岩手県内の生産者が岩手県開発品種で出荷していたのに比べ、こちらの地域では「地域オリジナル品種」を持っていて市場に出し続けることができたことによると思います。もちろん全国首位の「安代りんどう」も専門の開発職員によってオリジナル品種を多数持っていることは言うまでもありません。岩手県の試験場の役割も大きかったですが、地元で品種を持つことができる点は重要なポイントでした。

西和賀は、この「蒼い風」を先駆けに新品種の開発を進め、以後、お盆には「さわ風」、彼岸には「錦秋の風」「藍の風」、極晩生の「雪ほたる」(白)、「風雅」といった品種を中心に、時期をずらしながら生産を維持し、まずは3か月のりんどう出荷期を途切れなく地元独自の品種で栽培することができています。

この「蒼い風」は20年経って、その役割を終えたなという気がしています。葉に斑らの生理的な枯れ症状が入ってくるようになったことや、チラチラして収穫に手間がかかり、時間がかかった割には出荷の箱の数が多くないこと、短命で3回(3年)も収穫すると、翌年以降品質が低下してくること、といった感触を私は持っていて、お彼岸の品種は「錦秋の風」、そして「藍の風」の2品種で構成することにし、蒼い風は今年で収穫を終えて廃園とし、再び作付けすることはないと思っています。写真は最後の収穫日の姿です。私はここ西和賀地域に移住した最初の年から、農業改良普及センターで冬期に土壌の分析のアルバイトを長くやっていて、この蒼い風開発者とも同じ職場で2冬8か月でしたか職場を共にしました。新品種の開発というのは時間がかかる作業で、根気のいる職人的な手仕事です。りんどうが好きでそういう作業が向いているとも自覚された方でしたし、私も愛着を持って栽培していましたが、ついにお別れをする時が来たようです(その担当した職員さんはもちろん県職員として「蒼い風」完成後、他の地域に赴任され、当地からは離れておられます)。

「品種」が年をとるというのはよくあることで、F1なので掛け合わせをする親株がありますが、雄雌両方ともに老化していきますし、その親株自体は培養等で同一の命を継いでいくわけですが(種だともちろん性質がばらけるので)、20年も経てば最初の頃の勢いが衰えてきて、やはり永遠のものではなくなるのです。県品種で「アルビレオ」という好きな品種がありましたが、これも親株の老化で供給が終了しました。

りんどう出荷の1つの期間を複数の2品種で構成することは、その分出荷時期がなだらかになることで、市場の需要期にそれとなく合わせていけることになります。1品種だと出荷ピークが狭い期間になり、ここで安い時期にぶつかったりすると、残念なことになりますから。。作業1人で10アールのお彼岸用出荷をするなら、1品種で10アールにして出荷ピーク時に過重労働になるよりは、5アールずつ2品種にした方が、ピークがなだらかになる分、日々の労働時間も安定する、ということも大きい理由です。

今年はりんどうは良い市場価格を維持しています。市場の反応としてりんどうに「品薄感があって」という言い方がされたりしていますが、そういう話を聞くと、値段が良いなら作付けしよう、ということになり、今度は過剰になって価格を下げる。そんなくり返しになっているのではないでしょうか。菊とかりんどうとかは施設栽培(ハウス)の花栽培に比べ、面積が広い露地栽培ですから、少人数でやるには辛い品目です。しかもりんどうは植え付けた年は収穫にはならず、翌2年目も遠慮しながら採らなければその後の寿命を短くしてしまう。その後良いところ3年も取ればその後は老化して質も量も下がり、廃園して水稲に戻し、3年以上水田にしてからまたりんどう作付けをする。こういう感じですので一般には取り組みにくい。田んぼをやっていないと出来ませんしね。出荷ピーク時には夜なべ夜なべの日々が続きますし、私らから見ると、ハウスで高単価の花を栽培する方が始めやすいし「楽」に見えますね。

りんどうをやめて山菜栽培が微妙に増えて来ている当地ですが、なかなか山菜ではお小遣いを超えて家計を支える屋台骨品目になりません。かつて地元の優れた大規模の農家の方が語ったことがありました。「沢内は寒くて春が遅く秋も短いので、なかなか実をならせるところまでは時間が足りない。その前段階の花ならちょうど良い」。これは葉や芽である山菜にも当てはまることですが、いずれ注文を待って個人に直接出荷する方式の当園のお米などは簡単に面積を増やせないのに比べ、市場出荷する品目ならば頑張って出した箱の数だけ、所得になります。頑張った夜なべはその分成果になるので、頑張れるし、過剰な働きもしなければなかなか家計を支えることができないですね。

新型コロナでステイホームと言われますが、われわれ農家はその生活は全く変わらずステイホームの中で去年と同じように朝から夜まで働き続けています。日々の暮らし方は変わらなくとも経営上はいろいろ影響を受けるでしょうし、花でもイベント関連需要の百合などは打撃を受けているはずです。幸いなことに、りんどうは家庭利用が多い品目かもしれません。まだ2品種残っていますし、あと3週間後には出荷は終わっています。まずは目の前のりんどうと稲刈り稲扱きを終わらせて、ホッと一息つきたいものです。

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束の間の釣り行脚

下野除草の効果

 

田植えやりんどう苗の植え付けも終わり、にんにくや小麦の収穫までのいまの時期は、ひたすら草取り、草刈りの毎日です。そこに面倒な中山間直接支払いの事務作業も加わり、第5期が始まるということでいろいろあって、農作業的には少し落ち着いた雰囲気はあるものの、いずれせわしない毎日です。

とりあえず田の除草作業は終了としました。チェーン除草を何回かかけて、フィニッシュは除草下駄です。ある程度草が大きくなり、田の土も少しふわっとした泥の柔らかさが取れて、それでいて固すぎずちゃんと草を埋め込んでくれる微妙な土の感触。この辺りでは田植え後1か月、6月20〜25日頃がベストのタイミングでしょうか。踏んだところは写真のごとく綺麗に埋め込んでくれるのですが、株間は残ります。全部の面積を2本の足で歩き覆い尽くさなければなりません。

1反歩で4時間という感じですね。

最終的に下駄で踏み潰すのであればチェーン除草はいらない気もしますが、初期の抑草は無駄ではないし、株間は下駄で踏めないので、この株周りはあらかじめチェーンで抑えておきたいということですね。

 

 

除草下駄ピアノ線

除草下駄の構造はこの通りです。このピアノ線で雑草を泥に埋め込みます。青い取っ手を手に持って緑の紐を持ち上げるようにしながら歩きます。長靴の足は黒い、昔のトイレの下駄のような帯に入れます。通販で購入しましたが、製作しているのは岩手県金ケ崎町の農家の方でした。

下駄除草は雨の日や朝の早い時間帯など、りんどうの葉や土が濡れているような時に行います。りんどうはお盆・彼岸と家計を支えてくれる重要な品目で、乾いているときはりんどうの草取りを中心に行っています。宿根草なので、春に整地して植えるような畑とは違い、経年の雑草たちがうごめいていて、放置しておけばネットも引き上げられず、りんどう自身も見えなくなってしまいます。りんどうはハウス栽培の花々とは違って、土地利用型。面積があるために、低単価の量で稼ぐ品目。もともと田に植えるため、面積も広い。草取りは大変な作業になるのです。

農作業全般に言いえることですが、これまで、農業を始めて10年経っても、なかなか感覚がつかめずに、これくらいの作業にこれくらいの時間がかかって成果はこれくらいだ、という感触のないままにがむしゃらに突き進んできた感じがありました。思いや意志だけ突っ走って、頭で思ったようには進まないで、挫折感っぽいものを常にどこかで感じながら1日が終わっていく。

20年を過ぎたこの頃は、その辺りが少しは見えていて、客観視できてきているんでしょうか。この作業はこの成果、という行動と結果がわかり始めている気もします。20数年経ってやっと、です。。冷静になれている分、野球で言えばボールがスローで見える。去年はこれでダメだったからこうしてみるかというところも、行動→その結果、が見えていないと、自信のない勘に頼ったむやみな試みで成果もわからない、という虚しさが残ります。理想が高すぎても、もちろん低くてもダメですね。いまのこの目の前の状況と自分の現状をピタリと見て取り、手応えのある作業を積み重ねていく。そんな農家でありたいものです。

 

アリーン出穂

アリーナ小麦がうっすら色づいてきました。岩手でも大半の地域はそろそろ小麦の刈り取り時期です。しかし雪消えが遅く気温も低いこの地域は2〜3週間遅くなります。雪が早く消えた今年も5月にすごく寒くて、プラマイゼロのいつも通り。特に極晩生であるアリーナは7月末の刈り取りで、南部小麦が当地で7月15日頃なのでプラス2週間という感じです。岩手の各地より2週間遅れになる西和賀地方です。

 

部分日食

部分日食がありました。以前子どもたちに太陽を見るぺらっとしたレンズを買ったものですが、突然日食だと言われても所在がわかりません。でもスマホで写すと写真のように別位置に欠けた太陽が小さく写し出されるのです。不思議なことです。メインの太陽は欠けているとあまりわかりませんが。

 

七内川

さて、中3になった息子と遊ぶ機会もだんだんなくなって寂しいところです。部活がぎっしりで仕方ないんですけど、中総体というスポーツの節目が終わって、3年生は引退ということになり、これからは高校受験に専念という時期になります。とりあえず息子に時間ができたので、イワナ釣りに行きました。

最初に行ったのはうちの前の川をしばらく遡った上流の堰堤です。前々から気になっていたところで、竿を出し、餌釣りとルアーとをやってみましたが、イワナの姿は見えたものの、釣れませぬ。雪解け直後頃のもっと水量がある時期なら釣れるのではないでしょうか。

 

和賀川1

別に日には和賀川本流からやや林道を奥まで進んで橋のところから入って釣ってみました。奥羽山脈の深い源流域ですが、結構明るく開けた感じ。本当の奥はまだまだあるのですが、それを極めるにはテントを背負って2日くらいの行程で、とネットでも記載があり、そこまでは踏み込みません。林道がちゃんと進めるかどうかもわかりませんしね。

 

和賀川のイワナ

でも、写真の浅い川で息子が1匹釣りました。上に写るのは私の竿で、息子はこの時テンカラで釣ったと言っていました。この1匹で終わり。県道まで戻り、コイン精米所から米ぬかを採取して戻りました。

 

和賀川2

そして昨日、3回目。ここは結構な大きさの堰堤。魚影も濃いのですが、朝10時頃来た時には残念、先客がいて、家に戻り、午後3時に出直して竿を出しました。ここでもやはり息子が1匹。私もこの場所ではかつて釣ったことがありますが、今回は息子にやられました。先客がいた影響もあったでしょうか。どんな山奥でも、釣り人はいるものです。関東から来る人はおそらく和賀川本流の源流域を目指すんだと思いますが、車で簡単に行ける支流部は、どこも盛岡とか北上など近郊からの客に責められています。私の家の近くも釣り人は多く、農道に平気で車を停められて自分の農業車両が入って行けず腹立たしい思いもさせられること多々です。

ここはルアーもやってみましたが、釣れず。こういうところでは川虫も採取できないので、ミミズに頼るしかありません。春先に釣具屋で買ったミミズをバケツに移し、畑の土を入れて飼っています。水をやりすぎても、干からびさせてもダメで、とにかくミミズの存在を忘れないことです。草取りをしていてミミズを見つけたらこのバケツに放ちます。とりあえず2か月あまり元気です。飼っている土に牛乳をかけると良いと昔何かで読みました。

最初に、中山間の事務に追われつつ、と書きましたが、実際、この地区には430の田があり(これでも小さい地域です)、これをその農家ごとにプリントして、管理者の異動はないか、5年10年後の田畑の管理はどういう計画で考えているのか、を1筆ごとに書けと言う。こういう結構辛い事務負担を農家に強いるのですね。当然、ほ場データはエクセルで管理することになりますが、国から降りてきたんでしょう、今回の第5期対策用の書式に、現状の430筆の地番や面積、管理者のデータを移植する作業は、まず同じエクセルの別データからコピペでできはしました。しかし、それを各農家ごと、団地ごと、作付け品目ごとに並び替えるフィルターができる環境がちゃんと準備されていない。想定されていない。各地域の事務担当(ここは私ですが)で適当にやってくれ、という感じで、しらっと大変な負担を求めてくるんですね。この並べ替え作業の解決に半日要しました。そうしないと各農家ごとにほ場一覧を渡せませんから(国は分かっていないんだろうか)。

もともと農家なので、エクセルにそんなに通じているわけじゃありません。中山間事業の事務も、多くは農協や役場をリタイヤした人がやっているのです。もともと補助金関係の事務に通じた人たちですね。役場や農協職員はどの地域にも必ずいるのですから、そういう人向けに、天下りじゃありませんが、事務の仕事を与える事業なのか、と疑ってしまいますね。。まあ私も事務手当はもらっていますし、やるしかないですけどね。

一般の会社勤めでも何かとエクセルくらいはできないとダメでしょうが、いかんせん私は編集職上がりなんで、お役所文書も統計っぽい計算事務もやったことはないんですね。。まあでもエクセルでデータの並べ替え設定は何とか自力でできましたので、農家ごとに分けてプリントし、農地の現状を各農家に記入してもらう段取りは無事できました。

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にんにくの草取りから稲の籾蒔きへ

福寿草2020

暖冬の反動なんでしょう。とても寒い4月になっていて、このまま種まきなどしてしまって良いのか、と不安になる昨今です。雪解け自体は早く、4月8日に福寿草の開花を見られるという異例の年になっています。

覆土機を導入

とはいえ、時期ですから、水稲の種まきも完了しました。去年の9月、消費税が8%のうちに、「みくに式覆土機」を購入していて、初めて使用しました。播種機は長らく使ってきて、は種を終えた後に土を入れて覆土も兼用していました。今回覆土機を別途導入してみて、播種機とそんなに違いはなかったですが、レールが2個になったことで2箱ずつ作業ができたし、種籾と培土を最後に使い切る帳尻合わせ段階の時に(あと1箱できるかというような時)、播種と覆土を2台の器具で素早く行えてよかったですね。

 

箱並べ・シート掛け

昨日もですが、ずっと寒い日が続いています。雪はもう降らないでほしいです。特に当園は芽出し機械を使って出芽させることはしませんので、籾はハトムネ催芽の状態で土の中にあります。土から芽を出すまでの1週間は大変気を使います。一番上に掛けているシルバーは、温度を抑制する面があり、晴れの時は良いですが、曇りや雨が続く時は十分に箱を温めてくれません。そういう時は透明なシートを一番下に掛けて、その上にラブシートという2枚重ねで日中に保温します。夜は0度くらいまでまだ下がるので、布団の意味でこのように3枚目にシルバーを掛けて対策しています。

 

八幡平の出芽

同じく4月8日、1週間前となってしまいましたが、八幡平にんにくの出芽が確認できました。黒マルチを使用し、秋にその上にスコップで土を乗せて植えた穴にしっかり覆土をするという形で植え付けをしております。そこに米ぬかを散布して、乗った土と混ざり合う形で現在は黒い土となっていますが、この中の米ぬか成分は追肥として作用してくれると思います。

 

草取り後のにんにく

9月に植え付けたホワイト六片は、植え付けが早い分雑草も旺盛でしたが、ようやく草を取り切りました。すがすがしい気持ちです! 春の生育再開時期にはカルシウム分を欲しがるという記述を見た記憶があって、いつもカキガラを撒いています。あと2か月半ですが、このまま草取りしなくても収穫までもってくれるか、どうか。。ただ例年は一斉に迫り来る諸々の作業に追われにんにくの草取りにまで手が回っておらず、今年は早い雪消えのおかげでした。寒風に当たりながらの寒い草取り作業でしたが。。

 

アリーナ小麦2020春

こちらは同じ日のアリーナ小麦。起こされたばかりでまだ眠そうに見えます。雪解けが早いことはにんにくや小麦など秋植えで冬をまたいで翌春に生育再開する作目にとってはありがたいことです。

 

玉切り2020

頼んでいた薪が届き、チェーンソーで玉切りを開始。作業はまる1日の工程になりますが、このあと雪も積もったり、とても風雨が強くて外作業ができなかったりで4日くらいの中で完了です。次は薪割りですね。

まだ夜は氷点下になったりするし、雪も降ります。車の夏タイヤ交換もまだ待っているところです。いずれ新型コロナの影響を色濃く受ける農シーズンになるでしょう。りんどうは経営を支える柱の品目なのですが、このまま経過していけば、夏秋の需要期に需要はなく、大変厳しい減収の年になると見込まれています。食べ物の方はそんなに需要減があるとは思えませんが、当園ではインターネット通販がほぼ100%で、閲覧していただいて注文を待つという状況ですが、自宅待機が進むということでの、ネットでの注文が激増なんてことはあんまりなさそうです。アマゾンでは注文増を見込んで職員を増員するというニュースがありましたが、われわれ小規模の独自サイトまではなかなか、ですね。

引き続き、この春先の課題だったショッピングカート導入による諸々の設定改善作業は進めていて、より見やすくいろんな層の方からの集客を目指すことは経営者として当然の努力になります。現在、送料の設定で腐心しています。米5kgの注文では60サイズになりますが、10kgになると80サイズでの価格になる。配送地域ごとに送料を変えるのは簡単なんですが、この個数セレクトのボタンと連動させて注文の量により、正確な送料を導き出すというのが実に難題でして、現在、技術的に詳しい方のアドバイスを得ながら立ち向かっています。現状では、一般的な送料価格(米だと10kgの場合)を表示する形にしていて、あとでこちらからメールで実際の送料をお伝えする、というやり方で、ずっと通販開始時以来やってきました。ここが改められて、数量を入力した途端にカートでは実際の量に見合った送料が表示される、という風にできれば、とても画期的なことです。とはいえ、究極的には、米ににんにくをプラスした時とかの組み合わせ対応ができることが理想ですが、それは現在楽天などを見ていてもやれていないと思います。そもそも大手の方々はどんなサイズでも一律の送料だし、さらには楽天もアマゾンのように送料込み価格にするということが社会問題化したりしていましたね。こうした場合は複雑な実送料をはじき出すシステムは不要です。

さらにいつもお買い上げくださる方には送料の減額を申し出ておりますが、それは送料設定ではできないでしょうから、クーポンみたいな機能がカートに付いていて、それを使用したいと思いますが、まだ理解できていません。

 

芽吹き前の山

HPは見やすく、必要な情報が的確に掲載されているという内容面の改良が一番と思いますが、不安を感じさせないようなお買い物の進め方、送料とか、自動メールに記載される文言とか、付随した細かい課題がいろいろとあって、どうすれば安心安全のよりわかりやすいサイトになるか、修正を重ねていきたいと思います。

いつも外作業始めはうっすらと新緑が始まっているのですが、今年は雪だけ早く解け、山の芽吹きはまだ冬です。見える畑は秋のうちにりんどうを廃園し、茎葉を全部すき込んでさら地になっているところです。手前は田に、奥は小麦とにんにくの畑になります(その植え付け時までは水張り水田にし土壌改良します)。

 

 

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伝統的寒天製造法

八ヶ岳博物館

明けましておめでとうございます。長野県茅野市の寒天工場の部屋(個室です)で正月を迎えています。

 

冬期間の短期決戦の仕事なので、クリスマスも正月も関係ありません。今日も普通に仕事を終えました。とはいえ今年は暖冬気味で休止期間があったことはお伝えしましたが、その際にもう半日の休みがあって、ちょっと気になっていた八ヶ岳博物館に行ってきました。

 

 

寒天設備

博物館では寒天についての展示があり、伝統的製造の各種道具が並べられていて興味深く見てきました。

 

いまでも私のいる工場では当たり前に現役で使っているものも多くありました。私は天草を洗うセクションにいますが、それは水車の仕事と呼ばれています。最初水を扱う場所ということで「水舎」といった意味かと思ってましたが、文字通り水車だったんですね。昔は水車で天草を洗っていたというわけでした。

 

 

釜

釜もありました。工場で稼働するのと全く同じです。1年目の赴任の時にいくつか写真を撮っており記事に上げておりましたが機会があればまた今回も撮影します。今年は釜を新調し、去年見られたような漏水は起こらないはずです。

 

 

改良ともろぶた

細かな器具です。右の台は「改良台」と書かれていて、よく写真でお見せしている寒天の載っている台です。なんでみんながカイリョウと呼んでいたのか納得しました。何からの改良なのかはわかりません。

 

 

天切り包丁

寒天の元の原液を流し込む「もろぶた」と角寒天に切る天切り包丁です。もろぶたはいまは青いプラスチックの箱になってます。

 

 

草洗いの木

これが水車で搗く石臼で、天草を入れ叩き、砂とかを取り除いたようです。水も混ざって行われたはずですね。いまは洗浄機で洗浄していますが、かなり砂は出ます。

 

 

釜の中

釜の底が見えるように桶を切ってありました。

 

ちなみに水は地下水で、大型のポンプで24時間汲み続けています。良い水が採取できない場所では寒天は作れません。

 

 

寒天製造法1

寒天製造の工程が書かれています。貴重なので掲載しますね。われわれの製法は天然寒天になります。

 

 

寒天製造法2

この地域がなぜ寒天作りに適しているかが書かれています。社長が言ってましたが、松本では暖かすぎ、軽井沢では寒すぎるのだそうです。

 

 

黒曜石

さて、2年前の赴任の時にも長和町の黒曜石の博物館を紹介しましたが、八ヶ岳一帯は黒曜石の産地であり、矢尻など武器の道具としてここから全国各地に運ばれたらしいです。

 

 

セキの高低差確認博物館の展示からですが、こちらは田んぼの用水路を掘った昔の人たちの様子の説明図です。沢内で聞いた話と同じだったので興味深く、掲載します。岩手でもこちら長野でも、水路(セキ)を作る時は松明を使って高低差を調整していたんですね。こちら茅野では、この明かりをこの前通行した杖突峠から見て平になる指示を与えたとか。

 

 

す取り

あったかくて釜で煮るのを止めた時、1度庭の仕事をやりました。改良に載ったほぼ完成に近いものを上の「す」に取る「す取り」作業です。寒天の載ったすを運搬車でハウスに運び、さらに乾燥を進ませて、完成します。

 

改良にはムシロ、新聞紙、白の寒冷紗、寒天の順になります。

 

 

りんご湯のニュース

夕方は早く終わりますので、地元のニュースを観ます。台風19号の話題を毎日目にします。長野市近郊のリンゴ農家さんには辛い年でした。今年の出来秋を期待して応援したいですね。

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静岡への研修旅行

富士山

12月5,6日に静岡県で農業者サミットという研修会があり、長野からだと近いだろうということで、仕事の休みを取り軽トラに乗って出かけて来ました。

 

そんなに積極的な気持ちで参加したわけでもないのですが、確かに茅野から静岡市へは2時間余り160kmくらいの距離で甲府の辺りから身延町を通って静岡方面へ抜ける道で出かけました。

 

高速も全線ではありませんが整備されつつある路線です。この身延線の辺りは東京にいたころから憧れを持っていていつか通ってみたいと思っていたのでした。富士山と南アルプスの間というのが最大の魅力でしたし、南アルプスの南部というのがまた奥深くてアプローチも長く、秘境感たっぷりです。甲府が玄関口の北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈、鳳凰三山は登りましたし、メジャーな山域であります。が、南部の光岳や赤石岳といった山域はちょっと簡単には訪れられない。北アルプスで言えば雲の平のような位置づけですかね。

 

 

精進湖

そんな年来の憧れの地の旅路へと勇んで出発したのですが、ちょっとナビが古くて「中部横断自動車道」を探す当てられず、中央高速の途上で双葉ジャンクションでの乗り換えをし損ねて、甲府南インターで降りて一般道を長く走るコースとなってしまいました。

 

しかしそのコース違いによって、いままで訪れたことのない精進湖を目にすることができました。

 

 

本栖湖

そして次には本栖湖も現れます。富士五湖といえば河口湖と山中湖くらいしか行ったことがなく、西湖だけは今回も果たせませんが、2湖が経験に加わりました。

 

そして予定の横断道よりも少しだけ富士山寄りのコースの分、富士山が大きく見えたのもメリットでしたね。そして朝霧高原を通って富士市へ。R1号線から東名も少し使って、目的地の「グランシップ」という会場へと辿り着くことができました。時間は予定よりオーバーしましたが、何度か立ち止まって写真を撮ってましたので。。

 

 

焼津市の夜景

グランシップ(東静岡駅近く)での全大会の後は分科会に分かれ、私は焼津市内のグランドホテルで懇親会。そして焼津駅方面へ出て二次会と、久々の飲み会になりました。3食きちんと弁当を食べる暮らしの寒天工場では飲酒を控える良い機会でもあり、ずっと酒なしの生活でした。クリスマスや正月は特別のメニューでありますし、名物の一升瓶ワインを買って、帰宅時まで要所要所でいただくつもりではいますが。

 

 

お茶工場の視察

さて2日目はお茶の工場(揉んだり乾燥させたりの加工工場)などを見学しました。

 

 

いちご農園の視察こちらは大規模ないちご農園です。すごい面積でした。冬に雪が降らず日照が豊かだからできるんですね。まあ寒天もですが。西和賀で真似はできませんね。自主的にではなく決められたコースからに選択で、ピッタリ自分の営農に合ったというものではありません。

 

 

寒天工場

さて、折しも私が留守にする日の朝からテングサの煮込みがスタートしました。まさに釜に火が入り煙が出ています。確か重油を炊いています。

 

 

洗浄中

テングサを洗う作業も始まっています。

 

 

テングサ

洗った後のテングサです。洗った草を水に2日漬けてから釜に送られます。

 

朝は早いですが、夕方は早い時間に仕事は終わり、ゆっくりした時間が取れ、家にはないテレビを見たり、内省的な時間も持てていて、体は疲れますが、じっくり充電の時期です。また何かしら有益な情報も得られたらと思っています。