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田植えが終わり農繁期はまだ続きます

田植え直後の亀の尾

6月に入り、初夏らしい天候が続いていて、早苗も順調に育っています。いろいろ品種等見直しの試験栽培になる今年の稲作ですが、1kgほど譲り受けた「亀の尾」がここ奥羽の冷涼地で育ってくれるのか、気にかかるところです。現代の慣行農法を前提に作られた水稲品種を無理して作付けするのではなく、背丈が取れて自然栽培の方々が多く作られている品種を導入することは、やはり自然なことと思います。まだまだ結果は予測できませんが、5品種作付けした中で、この亀の尾とひとめぼれの2種を作り続けることになると感じております。

 

亀の尾苗

1kgの種籾から14枚(5アール分)の苗ができました。「みくに式」という苗箱1枚1枚にローラー枠を滑らせながら籾を落としていく器具を使っての播種ですが、どうしてもムラのある蒔き方にはなりますし、より精度の高い播種法も検討していきたいところです。

 

田の除草機

今年は新しい除草機を導入しました。従来式のエンジン除草機に比べ、エンジン部分を背負うことで作業は楽になりました。背負式の刈り払い機の先端に除草機を接続したものです。ただ説明書等では水が少ない固い田や、前後に揺さぶるような操作はすぐにギアを壊してしまうということで、強度の面では十分ではなさそうで、あまり負荷をかけないようにエンジンを下げてそうっとただ前進するだけという風にやっていますので、ホタルイとかオモダカみたいなのは取りづらいですね。がっちり根を下ろした状態の雑草には不向きで、田植え後初期から中干しまでの期間、間隔を空けず1週間おきに3回作業しようと思います。現在は2度目が終了したところです。従来型よりは軽くて楽とはいえ、田の中を漕いで進むのですから、重労働ではあります。

 

南部小麦2021

南部小麦も出穂が進み、7月半ばには刈り取りになろうかと思います。雪が多かったこともあって、生育がよろしくない畑もありますが、アリーナ小麦も含め、まず概ね順調に育っています。

 

ライ麦

こちらは数年ぶりに復活させたライ麦の様子です。日本で入手できるライ麦というのは緑肥目的という発想のものの感が強く、パン目的のライ麦を作付けしたくて、ドイツの黒パン用に販売されている粒のままのライ麦を見つけ購入し、播種しました。無事出芽し、生育もとても良いです。数年前に種屋さんから普通に購入したライ麦と姿が異なっていて、どんな麦になるかワクワクするものがあります。問題は普通に熟して収穫適期を迎えることができるかですね。

 

りんどう新植

毎年1枚のりんどう畑を廃園し、1枚の新植を続けています。小規模生産者にとってりんどうの新植は労力を要するので、一度に大面積を植えることはできませんし、植える年植えない年があることは必ず収穫量に年ごとの波ができて、均一にならないからです。毎年同じ量の出荷を維持するには少しずつ毎年植え、その同じ面積を毎年廃園するという体制を維持することだと思います。

今年の5月は雨が多く、去年の7月を思い起こさせました。りんどうは田んぼからの転作になるので、田を乾かして一気に畑まで作り変えていくという厳しい条件下の作業になります。今年は田が乾かず、あまりこなれた畑にはなりませんでした。それでもプラグ苗を植えなければならず、通路のボコボコの土塊を手で崩して粒状にこなしてから、苗とマルチ下の畝の土の間に隙間ができないように植えていきます。時間はかかります。専用の調整されたピートモス系の培土もありますが、1袋しか用意してませんし、畝2本で使い切りました(全部で畝は12本)。

 

モミジイチゴ

今年は当園はいろんなイチゴ系(ベリー類)を新植しております。ブルーベリーとカシス、ハスカップ(1本)は前からありましたが、これにアロニア 、ラズベリーやブラックベリー、赤すぐり、コケモモ(リンゴンベリーとクランベリー)、クワ、クコ、それに日本の木いちご、野いちごを加え、狭い庭のあちこち、またブルーベリー園内のスペースなどに植え付けをしています。コケモモなどヨーロッパの伝統的食文化を担ってきた小果樹品目にも惹かれますが、特にこの何週間かは日本の自生するいちごに関心が向いて、モミジイチゴを筆頭に苗を入手しいろんな日当たり環境の場所に植えています。苗としては通販で手に入れているのですが、近所の川のそばでも自生株を見つけまして(写真)、これの枝から挿し木で何とか増やせないかと研究中のところです。自分の農業の部門に取り入れるとしたら、この沢内にも自生しているような日本の木いちご、野いちごが一番しっくりくると感じていて、モミジイチゴやクサイチゴ など味が良いと言われるものをこの自然環境の良い庭や畑で育て、時期には生で、またジャム等での加工品にも繋げていけたら楽しいかと思っています。

昨日も、いま廃園作業に追われている寿命がきたタラノキ園で自生していたイチゴを偶然2種見つけ、確保しました。1本は木、1本は草ですが、これがどういう名称のものかは調査中です。りんどうなど経営品目の管理に力を入れなくてはいけない時期ですが、畑へ行き来する際に植えたベリーの様子を観察し足を止めることが続く日々になっています。

まずは寿命を迎え枯れてしまったタラノキ園の木をバックホーで掘り起こし、運搬車で運んで廃棄するという結構気の遠くなる作業を終えたいところです。。