岩手・西和賀の農産品と田舎暮らし情報をお届けします
奥羽の山里新着情報館

月別アーカイブ: 2019年4月

稲作がスタートしました

種まき2019
今年も種まきの季節になりました。どうも天候が不順で雪が毎日降ったりしましたが、いずれ蒔かなければならず、ずっと続いた寒気の反動もそのうち来るだろうと、今年は4月12日に播種をしました。1日では作業は終わらず、翌日に覆土を完了させて、プール枠内へ並べました。

ほんの気持ちほどですが、昨年よりも厚く蒔いています。ここのような寒冷地にあっては、やはり分げつは少ないですし、少しでも欠株を減らしつつ、全体の茎の本数は向上させて、坪の株数はこれまで通り少なくして風通しは良く、というイメージで考えています。


箱並べ終わり
いわてっことひとめぼれで全部で118枚だったでしょうか。面積は5反歩をちょっと切る感じです。1反歩当たり22枚の箱を使う勘定です。両品種の比率は3:2くらいです。

箱にはまずラブシートを掛け、その上に何年もシルバーシートを習慣的に掛けておりましたが、ここは雪もまだ残るし日中の日照が少ない地域のため、気温・地温が上がらず、出芽には時間がかかっておりました。時間がかかりすぎると、発芽不良も発生します。そこで近年は芽が出る前はシルバーよりも透明なシートの方が箱の温度が上がるため、写真のようにラブシートの上に透明シート(穴あき)をかぶせる方式を基本とし、よほど好天になった時には温度の上昇を抑制するために上にシルバーを掛けるというやり方にしています。夜温はまだ0度近くまで下がるため、夜は写真のこの上に布団の意味でシルバーを掛けます。シルバーは曇りや雨の日は朝外し、晴れの日はそのまま掛け続けるという作戦です。


ハンベエナシの剪定
イワテヤマナシ(ハンベエナシ)の剪定も行いました。左が剪定前、右が後です。定植してまる6年何もしていなかったので、ずいぶん枝が混み合ってました。先日のイワテヤマナシ研究会で、「主幹形」から「開心形」へという原則を学びましたので、それに基づいて不要な枝を付け根から切り落とし(間引き)、各枝の先端部を切り(切り返し)、そして幹のてっぺんを枝分かれする地点で切って、上へ伸びないようにしました。太い横向きの枝を最終的には3〜4本伸ばしていくのが目標になります。



ハンベエナシの剪定2
ついでにもう1本紹介します。専門家の目に止まれば笑われるかもしれませんね。。脚立から上ったり降りたり、いろんな方向から眺めて思案し、決心する。こうやって木と向き合っている時間というのは、とても楽しいです。この後にはブルーベリーの雪囲い紐を解いて、剪定にも着手し、終日剪定の日になりましたが、私は好きな作業です。地面の草取りと違ってしゃがむわけでもないですしね。鋏を腰にぶら下げる袋(革製のような)が欲しいと感じました。

ちなみにブルーベリーでは先端部に花芽が付いている枝については切り返しをすると花芽をなくしてしまうために、切り返しは花芽の付いていない枝や、地際などからビューっと伸びた新しい枝などに対して行うようです。太くなった幹も多く残してしまっていて、それらは地際で切断しました(もちろんそれらは花芽も付いたままバッサリですが)。ビューっと伸びた枝(シュートとかサッカーといわれるもの)はほとんどが地際で切り捨ててしまうようですが、太くなった老幹との更新にする意味では、少し残すと良いようです。

去年はやまなしもブルーベリーも不作の年でした。剪定には豊作の年と不作の年とが起こらないように均一化して採れるようにするための技であるそうで、毎年欠かさずに、しかも適切に行いたいものです。剪定だけは実際に自分で木と向き合って実践しないことには、理解できない技術ですね。


マルカンソフト
余談ですが、水稲の種まき用培土(「花巻酵素」製)を花巻に買いに行った際に、有名な「マルカン大食堂」に寄ってきました。一番人気はこの180円のソフトです。箸で食べるというものですね。


ナポリカツ
2番人気の「ナポリカツ」です。私はオムライスを頼み、分け合いながら食べてみましたが、どちらも昔懐かしい味わいでありました。平日のお昼時でリニューアル後時間も経っているということで、それほどの混雑ではありませんでした(娘がいるのは春休み中だからです)。

さて、今日は町の議会議員選挙の告示日です。候補予定者はいまのところ定数と一致しています。午後5時にどういう結果になっているか、波乱が起きるのか、当選祝いを今日やるのか、日曜日に持ち越して戦いが始まるのか、各陣営は緊張の朝を迎えています。果たしてどんな1日になるでしょうか?


種まき2019

イワテヤマナシ研究会について

九戸のやまなし1
当園のこのサイトやブログではあまり詳しく記載してこなかったのですが、園内に「イワテヤマナシ」を5本植えております。植えるきっかけとなったのは、「岩手食文化研究会」(現在は組織はなくなりましたが)でやまなしを研究されている神戸大学の片山先生を招聘してレクチャーを聞いたことでした。

宮澤賢治の短編作品に「やまなし」があり、よく知られておりますが、片山先生によると、東北地方ではやまなしとは「イワテヤマナシ」が正式名称で、岩手が原産地になるようです(スポットとしては早坂高原に原種が多く自生していて、ここが原産地だそうです)。だからこそ、賢治先生も作品に取り上げるほど身近な存在だったんですね。もっとも他の種類のやまなしも日本にはいろいろあって、長野県の「野辺山のやまなし」についてはこのブログでも2月に紹介しました。

この片山先生を代表としてイワテヤマナシ研究会が発足しており、私も会員の一人です。イワテヤマナシは香りも良く、賢治の「やまなし」の通りですね。現在の梨は味覚や大きさの面でやまなしを改良して進化を遂げたものでしょうが、残念ながら、この「香り」という要素は引き継げなかったようです。そしてこの香り豊かなイワテヤマナシを岩手の食材としていろんな加工を施し商品化して発展させようというのが研究会の目的で、そのためには農家としての生産面、そして加工や販売という側面の両面で研鑽を積んでいく必要があります。

今回は4月8日に岩手県九戸村で剪定をメインとした研究会が開催され、神戸から片山先生ご夫妻もお越しになり、ここ九戸の管轄の普及センターより果樹の普及員さんからも参加いただいて、剪定について学びました。



九戸のやまなし2
写真1枚目の木の剪定が終了した後の様子です。3年生の木のようです。うちのはずっと大きくなっていて、これまで剪定もしてきませんでしたので、すぐにも剪定に着手しなければなりません。講習の記憶が薄れないうちに。。主幹系という棚を使わない方式で行こうという剪定方針になりました。3年目くらいで8本にし、5年目で5本、最終的には芯を止めて3〜4本とし、横に太い枝を伸ばすことが大事ということでした。



九戸のやまなし3
こちらは片山先生の指導で九戸に最初に植えた梨ですが、当初は棚での栽培を考えていたということで、棚仕立てになっております。もう実も採れて実際に商品加工にも使われています。栽培者の方の個性や癖のようなものも剪定には現れるようで、ここはどうしたらよいか、私ならこうするなどと解説を加えながらの剪定講習になりました。

ちなみに、当日はFM岩手の取材クルーも同行していて、本日4月10日の放送となります。私もちょっとだけインタビューを受けました。

また懇親会にも参加させていただいて、普段やまなしの会話をすることもないので、とても有益な機会となりました。

九戸では数名の生産者がいて、組合として組織化もなされており、商品加工の開発も順調に進んでいるようです。もちろん県内(国内でも)での取り組みはここだけで、トップランナーです。やまなしの性質上生食ではなく加工がメインになるために、商品化する前の一次加工の機械化や酸化防止などの課題があり、検討されているようでした。売れ筋になる商品も見えてきていて、栽培面や一次加工の土台ができれば、今後大きく発展しそうな感じでした。

この村は村長さんが確か農協の出身の方で、農業面での取り組みには力が入っているように私には感じられます。同じことは西和賀町では簡単にはいかないでしょうが、私個人は植えている木を大事に管理し、このサイトを通じてレシピなども紹介していきつつ、青果としての梨をお届けし、家庭利用とか、あるいはご商売の方向けにオリジナルなお菓子作りの食材に使っていただける形で提供できるならばと思い、いまのところ栽培を続けています。栽培といっても植えっぱなしなんですが。。

神戸大学の片山先生は岩手県内をくまなく訪ね歩いて、優良な梨を見つけて大学に持ち帰り、接ぎ木で増殖して、ジーンバンク的に保存していらっしゃいます。西和賀町内の優良な木も神戸の大学の園地で育っていて、それは植えていた家の屋号をとってでしょう、「ハンベエナシ」と呼ばれる実が大きく味も香りも良いイワテヤマナシです。この西和賀由来の梨を神戸大学から逆輸入して、当園に植栽しました(2013年4月12日)。規模では九戸にかないませんし、九戸と同じ品種の木を植えても、私の取り組みの存在理由というのは薄まってしまいますから、この木を選んで送っていただきました。

やまなしの面白さは、種や花粉とかが地理的に移動し原産地域から離れていくごとに交雑しながら多彩なバリエーションが現実化しているという点です。オーバーに言えば、1本1本の木がそれぞれ1品種だといっていいくらいバリエーションが豊かです。商材として考える時も、お酒ならこの梨、ジュースならこの梨、というのが出てくる感じで、面白みがありますね。「ハンベエナシ」はどんな商品化が向いているでしょうか。

さて、現在の農作業は、終盤に入ってきたタラノメの栽培出荷がメインです。準備した駒木は全てベッドに伏せ込み済みで、あとは出荷で減っていくだけです。4月中には予定通り終了するでしょう。

雪はまだあるし、外の仕事はできません。もうじき稲の種まきですので、その準備としてハウスはビニール掛けまですみましたし、培土も購入済みで、種籾は現在催芽機で31度の加温中です。今日はこれから春の籾摺り作業をします。ちょうど秋の籾摺り分の在庫がなくなってきましたので、これから次の出来秋までの後半戦の玄米を用意します。当園では秋の収穫時と半年後の4月の2回に分けて籾摺りをします。今回のは冬期間氷温冷蔵庫で熟成した「氷温米」になります。

タラノメと合わせまして、お米の方もどうぞ宜しくお願いいたします。

イワテヤマナシにご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご意見やご感想などお聞かせいただけたら幸いです。

九戸のやまなし1

岩手県西和賀町の農家です


1996年に東京から移住して新規の農家になりました。農村は刺激的でアクティブな日々。。お米やにんにく等をインターネット販売しており、生産の情報や背景の暮らしの様子をブログ記事でお届けしています。


これまでのブログ記事はこちらです

 

旧ブログロゴ

 

2005年2月から2019年3月までの投稿記事はこちらでどうぞご覧になってください。

お知らせ

 

  • 独自SSLを導入しました。
  • サイトの再構築をいたしました(スマホ対応)。ブログも本サイトに移転し組み入れています。
  • 現在はタラノメの栽培をしており、お米の在庫の出荷も行っています。

岩手の天気

assembled by まめわざ

カレンダー

2019年4月
« 3月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  
PAGETOP
Copyright © 奥羽の山里農村いちば All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.