岩手・西和賀の農産品と田舎暮らし情報をお届けします
奥羽の山里新着情報館

月別アーカイブ: 2019年2月

たらの芽作業の開始です

雪の小道

雪のない茅野から雪国沢内へ戻って来ました。毎日降り続いています。1.5mは超えましたね。隣の集落へ向かう山道も雪国らしい景観になっています。これから月末にかけてが山場ですので、いろいろ雪で壊されないように注意が必要です。

長野から戻った翌日は疲労困憊で何もできませんでしたが、2日後からは少しずつ準備にかかっています。三相延長コードが足りず調達したり、またプラグ部分をもう一度配線確認したり、作業するスペースを確保すべく整理したり、必要な道具類を雪山を越えて奥の作業場から運び入れたり、出が悪くなっていたお湯のシャワーの改善に給湯器のフィルターを外して掃除したり。。茅野で圧のある水道のシャワーに慣れた後だったので、家のシャワーが物足りず、調べてみたら、うちは井戸水だしもっと頻繁にここを掃除するべきでした(もともと井戸水は水道水より圧が弱いようです。ポンプも小さいし)。さまざまな雑事をしながら、何はともあれ駒木を切断して施設内へ伏せ込んでいくという作業を進めていかなくてはいけません。


たらの穂木

穂木はこのような感じで秋のうちに収納しておきました。こちらは住宅内に作られた作業スペースで、籾摺りや計量、精米などもここで行います。ここがたらの芽作業のメイン会場になります。


切断機

この電動鋸で、芽の部分を上にして切断し、上の方は短い間隔ですが芽の間隔に沿って切って行きます。下の方へ進み間隔が空いているところは7cmくらい残してカットして残りは捨てます。この作業は舞い上がる木の粉を浴びながらになりますので、防塵マスクと帽子や上着のフードは必須です。切断が終わると、カゴに入れて、水に浸けます。


タラノメ箱

一晩浸けたものをトレイに並べて行きます。トレイは稲の苗箱ですが、倒れにくくするために「プラダン」を切って十字に組み合わせた仕切り壁を作っています(別にどのようにやっても構わないでしょうが)。細い駒木もどうしても混ざってしまいますが、基本は太いもののみにします。そのためには春の畑での芽かきをしっかり行って、株の本数を立てすぎないことですね。

ヒコバエでどんどん増えていく過程で細いものも畑にはありますが、そういうのは放っておきます。細くて残したものは春にてっぺんに芽が出ますので、それを採って食し、その後草刈機で刈り払いします。やがて成長してくれるでしょう。


水に漬ける

水に漬けることで、催芽が進むとともに、樹液がトロンと溢れて来ます。この樹液が大敵で、施設内でのカビの温床となるので、並べ終わった後に水圧をかけたシャワーで丁寧に洗い流してから施設に入れます。なお、水に漬ける際は浮かんで水から出る部分がないように、重しで沈め込んでいます。

施設に入れた後も樹液は出てくるので、写真のように強目の圧の形に絞ったシャワーでいつも洗い流し、同時に保湿してやるということが大事と思います(芽が育って出荷が近づいてからは芽を濡らしたくないので、水は上からはかけませんが)。水の交換も大切で、当地のような雪国では、湛水しての保湿重視よりも、水を2日くらいでこまめに落としながら、すぐ水を入れるのでなく少し水のない期間も作るというやり方が良いと思います。また、今年は小さめの噴霧器で食酢を薄めて随時散布してみたいと考えています。

いずれいまは最初の一斉の生育になるのですが、1度収穫が済んでからは、収穫して取り除いたスペースに新しい駒木を差し込んでいくため、いろんなステージの木が並ぶことになるため、上からジャブジャブ潅水もできなくなります。出荷が始まる3月以降には、新しく伏せ込む駒木の樹液をかなり慎重に除去する必要があり、面倒ですが、重要な工程になります。


タラノメ水槽棚

切断する場所に接した施設のスペースです。狭い場所を有効活用しようと、去年から3段ベッドになりました。畳6枚のスペースになります。水を貯めるために木枠の内側にビニールを敷いていますが、下からパイプの骨組み・コンパネ・ブルーの断熱材・ビニール・プラダン(プラスチックダンボールの略なんでしょう)の順に設置しています。それぞれのベッドに園芸ケーブルが架設してあります。上中の2段を上のコントローラーで温度管理し、中ほどに見えるタコ足装置で2段分のケーブルをまとめて上のコントローラーに送っています。下段は地面に近く寒いため一番電力を要します。ここは下の方のコントローラーで管理し、上2段よりは高めの設定で温度管理します。

見えていませんが、中段と下段には2個ずつ蛍光灯を設置していて、大した灯ではないですが、タイマーで設定し時々灯してやります。ここは雪国なので外の通常のハウスは潰される危険が高く、単管と茶色のポリカ壁材で住宅の作業スペースのシャッターに接して造設した場所で栽培しているのです。さすがにハウスより暗く(ハウスも遮光はするのですが、それよりもどうしても暗い)、たらの芽の色付きが心配だったので、蛍光灯設置しました。

もっとも、山形で視察したやはり豪雪地の農家では、完全に室内の暗い部屋で蛍光灯だけの明かりでたらの芽栽培していました。かえって日光が入らない方が良い色が出ると言っていたのですが、私としてはそこまで人工環境にするよりも、折衷案ということで。。本当は日光だけでやるに越したことはないと思っていますが、ただ日光はたらの芽を赤く染めることにもなるので(自然のたらの芽は緑ではないです)、結果、綺麗な緑色になってくれていることは、商品としても結構なことなんだろうと思います。そのために通常のビニールハウスでは、穏やかな遮光をします。


雪あかり1

さて、帰宅した翌日の夜は西和賀雪あかりの日でした。私は家でぐったり。出かけた娘が撮影した写真です。


雪あかり2

これは沢内病院の駐車場のもの。前の雪あかりの記事の時にも述べましたが、盛岡など都市部の雪あかりと違う点は、除雪車で巨大な雪山を作って、そこに明かりを付けていく点で、スケール感が全然違うのです。この写真も30mは下らないと思いますね。

毎日雪が降り続いています。茅野ではゼロだったのに。。ちょうど帰った翌日から3連休だったので、2日目にアマゾンで「メリー・ポピンズ」を観て、3日目に盛岡で下の小3の娘と「リターンズ」を観て来ました。女の子には見せたい、という考えは偏見になるかもしれませんが、本人も大変気に入ったようだし、私も面白かった。ジュリー・アンドリュース版を前日に観て正解だったでしょう。もし観ていなくては、大砲のある家のことも、その他諸々面白さがわからないだらけだったことでしょう。

昨年中の長野行きした後の現金や口座の記帳も済ませ、りんどうの資材関係の注文書も先ほど完成しました。これから中山間の事務や決算、書類整理、いろんな雑事をこなしながらになりますが(年賀状も戻ってから見ました)、たらの芽作業に精を出したいと思っております。同時に、特に小3の娘については、いまのうちです。お出かけをしてやりたいと思います。久々の再会ですしね。映画だけでなく、パイプオルガンのコンサートや、いろんな博物館関係にも連れて行く計画です。中学になれば部活や受験でお出かけもできませんから。。

雪の小道

一日、長野三昧

禄山美術館

2月6日を持って寒天作業が終了しました。11月26日から連続73日の稼ぎとなりました。さすがに今日は旅の疲れもあり、体を動かす気持ちになれませんで、久しぶりにMacに向かったり、娘とアマゾンの無料映画を見たり、荷物を片づけたりで、あっという間に日が暮れました。

さて、せっかく長野まで来たので、2月7日は気になってた場所に寄って長野市で宿泊し、翌8日に帰路に着くことにしました。

順番は後の方になりますが、一番の期待は安曇野にあるこの「碌山美術館」でした。特に萩原禄山という人物に惹かれたというわけではなく、この建物がずっと気になっていたのでした。

昭和56年に信州大学人文学部に入学が決まって、広島にいたわけですが、すぐに長野の旅行ガイドブックを購入しました。その本の表紙がこの美術館でした。この雰囲気のある建物はずっと印象に残っていて、というか、この表紙とともに長野暮らしへの扉が開かれたわけでして、入学が決まって一番最初に脳裏に焼き付いた信州の画像だったのでした。そしてそれから38年が経過し、やっとその心の底に眠っていた風景に立ち会うことができました。冬ですので蔦は這っていませんが、想像したとおりの素晴らしい建物でしたね。


禄山別アングル

アングルを変えての撮影です。


禄山てっぺん

てっぺんの拡大写真です。避雷針も兼ねているようですが、美しいですね。


禄山入り口

車で行っても十分な駐車場があります。写真正面の受付のある棟内にはちょっとした土産物のスペースもあり、ここで子どもたちに鈴を買いました(1個500円)。


野辺山天文台1

さて、寒天工場に別れを告げて最初に目指したのは野辺山の天文観測所でした。これは全国的に名の知れ渡る電波望遠鏡で有名です。これは最も奥にある立入禁止エリア内にある直径45mの望遠鏡です。


野辺山パラボラ中心部

中心部の拡大です。壮大な景観です。


野辺山パラボラ小

他にも小さいのがたくさんです。バックは八ヶ岳。いいロケーションですね。八ヶ岳は茅野の方からは割となだらかに見えますが、清里の方から見ると結構荒々しく、私としてはより好きな眺めです。野辺山まで来るとまた少し穏やかですが。。


野辺山看板

解説の看板にもありますが、ここに匹敵する電波望遠鏡が、岩手県水沢にあり、昨年のブログでも紹介しました。


野辺山の山梨

ところで、スマホで野辺山観測所を検索していたら(とりあえず車のナビに入れるために電話番号を)、野辺山のやまなしというワードに遭遇し、しかも観測所のすぐそばということで、足を運びました。なでなでし、気をもらって来ました。写真は西から東を見ています。


山梨説明

樹齢250年だそうですね。当園でもやまなしの実を農産加工に使えないかと優良の木を植えており、高い関心を持っております。やまなし自体は全国的に自生しているものですが、神戸大学の専門の先生によれば正式には「イワテヤマナシ」と呼ぶそうで、ここもですが、ただっ広い草原や牧草地の中にポツンと1本植わっているケースが多いのです。春に咲く白い花も綺麗ですし、シンボリックな存在感を持って眺められていたことがうかがえますね。


眞田神社

その次は上田を目指したのですが、野辺山から、実に遠い距離になりました。信州もいま住んでいるわけではないし、適当に走っていたんですが、2時間以上かかりました。ここは上田城跡の園内にある眞田神社です。不落城といわれたこの城は合格祈願の参拝者が多いことでも知られています。長野では夕方に県内ニュースを欠かさずに見ていましたが、受験シーズンでもあり放送もされていました。「信州ハム」がこの上田市にあり、合格祈願の絵馬を型どった形のハムを試作して受験生に配ったという話題を放送していたので、合格祈願のお守りを買った時、そのハムについて聞いてみましたが、神社としては扱いはないと言われ、手にすることはできませんでした。神社すぐそばのお土産屋さんに寄ってみましたが、ハム自体なくて、お昼はとうに過ぎているし、次のスケジュールが押していたことより、ハムは断念しました。

茅野から暮れに家に贈答用のハムをスーパーのデリシア(昔の松電ストアだそうです)から送ったところ、子どもたちからもう一度食べたいとのリクエストがあったんですが、結局この後に県内で立ち寄った道の駅等で「信州ハム」を見つけることはできませんでした。ハム自体あんまりなかったんですよね。スーパーに寄ればあったかもしれませんが。


萬山麺

こちらは松本市の浅間温泉にある「萬山園」の萬山麺と餃子です。これを食べるために上田から有料道路を通って松本入りしました。1時ちょっと過ぎていましたが、営業中でした。去年は「しばらく休みます」で閉まっていて、念願が叶いました。

これも38年ぶりなんですが、下宿先の大家さんが泊まっている3人をここに連れて行ってくれたのでした。そして食べた萬山麺はそれまでの18年の人生で最も美味しいと感じたものでした。それほどラーメン経験があったわけではありませんが。。そしてその後何十年も経ちましたが、いま持ってベスト1のラーメンです。

ちなみに味噌ラーメンではありません。なんとも言いようのない旨さです。浅間温泉へ出かけられた際は是非お寄りください。


萬山園

店舗はこんな感じです。なお、ここ浅間温泉には「信濃屋」という「山賊焼き定食」が美味しい店がありました。当時下宿に風呂はなく、浅間温泉へ通っていましたが、山に登って下山した時はお風呂の後にここで山賊焼を食べる習慣でした。東京の出版社時代にも1度訪れましたが、その後店は閉店し、またこの近辺の道路の様子も一変してしまって、建物も残っていないと思います。何軒かあったこの辺のお土産屋さんに入っていたら、信州ハムがあっただろうかと、ちょっと後悔でした。


わさび園水車

今回は松本は昼食と下宿前の道を通っただけで、すぐに安曇野へ向かいました。雲行きもちょっと怪しくなっってきていて。

割とすぐに到着しました。せっかくなので有名な大王わさび農園を見学しました。この水車の光景は大変有名です。ただ冬だし水車は止まっていました。


わさび田

わさび田の様子です。ちなみに岩手では遠野市と合併した宮守という地域が産地です。また龍泉洞で有名な岩泉町は「畑わさび」の産地として知られていて、主にチューブの練りわさび用に出荷されているようです。食文化研究会で編纂した「次世代に残したい岩手の食材30選」続編にも畑わさびは取り上げました。


道祖神

安曇野といえば、道祖神ですよね。そしてこの後、上述の碌山美術館を訪れて、長野市へ向かいました。

翌日(昨日)はゆっくり朝食を食べてから、ずっと下道で帰ってきました。栄村に行きたかったので、飯山・野沢温泉・栄村を経て新潟の津南入りというルートにしました。日本最大の豪雪地帯ですね。とはいえ雪が消えるのはこちらよりずっと早いんですが。

長野から出発したので、高速を使わずにのんびりドライブを楽しみました。途中無料区間も何箇所かあるし、高速に乗るとトラックを追い越そうとして、かえって疲れるんですよね。どうもトラックの後ろにつくのが嫌で。。下道でもそれこそトラックに塞がれてノロノロ運転になりますがね。


栄村道の駅

いよいよ前から気になっていた栄村に来ました。といっても道の駅に寄っただけです。雪が降っていますね。

栄村は「秋山郷」があることで私には興味津々の地でした。「秋山郷」もまた、先に述べたガイドブックに書かれていて印象に残る場所でした。一度東京時代にバイクで秋山郷を訪れたことがあります。関越で津南から入ったんでしたか。途中びっくりするくらい高いとんかつ屋さんで食べたのを覚えています(結構混んでいました)。ここで最終的な買い物を済ませました。「津南ポーク」というブランドのハンバーグとウインナーを信州ハムの代わりに買い、今日の昼食になりました。

茅葺の似合う雪深い山村というのは私には本当に波長が合うんです。前にこの辺りのりんどう農家さんがうちにも見学に来られたことがあります。3.11より後でしたね。この日の夜遅く栄村でもかなり大きな地震に見舞われました。ずっとラジオを聴いていたので、リアルタイムで知った出来事でした。道中「頑張ろう、栄村」の看板を目にしました。

長野市からは下道で十分と思いましたが、雪道もあったことで、12時間以上かかって夜9時過ぎに帰宅しました。何せ、新潟が長いです。道中の半分は新潟という感じでした。

いずれこっちが大した雪でなくて良かったです。大ブキの時は9時以降には車が進まなかったりしますし、荷物を運ぶのも大変なので。

そんなわけで岩手に戻って来ました。早速米の出荷も行い、農業がスタートしました。明日は少しでもたらの芽に着手します。まずは切断して水に漬けるところから。

禄山美術館

おひさま米

 

現在はお米を出荷しています

 

1996年に東京から移住して農業を始め、20年余りが経ちました。農村は刺激的でアクティブな日々。。お米やにんにく等をインターネット販売しており、生産の情報や背景の暮らしの様子をブログ記事でお届けしています。

 

 

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2019年の農園について

 

● 昨年度に続き、本年も冬の前半は長野県茅野市での寒天作りに従事してきました。農業に携わる点では昨年11月下旬で作業は終了し、開始の方は遅ればせながらこの2月の前半よりのスタートとなっています。とはいえ、今年は出張中に中3になる娘がお米等の出荷作業に当たってくれたため、ほぼ受注と出荷については通常通り維持することができました。●大学時代に慣れ親しみ、社会人になってからも登山に赴いた北アルプスや八ヶ岳は懐かしく、30数年前の、言って見れば自立した自我の原点みたいな地に立って、何かしらリフレッシュさせられるものを感じつつ、自分のその後の歩み点検するという期間にもなったようです。農家としての一日は起きている間中、際限なくバタバタと進んでいくものですが、与えられた仕事を成すために来ているという状況ですので、作業の終わりとともに、自由な時間が訪れます。その点は リラックスできたのではないかと思います。この長野での滞在については、滞在中からブログ記事で紹介しておりますので、よろしければご参照ください。(2019.2.14)

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